私は常々、戦争とは、一部の権力者の醜く肥大した欲望のために、罪のない市民が人殺しという罪を負わされる現象だと思っています。そして、昨日まで優しい隣人だった市民に、何の罪もない市民が殺されるということだと。この小説は、その事実を、生々しいほどのリアリティーをもって、描いていると思いました。そして、そんな殺伐とした世界の中で、主人公の二人の柔らかな心の美しさも、際立っていたと思います。筆者の今しか書けない、素晴らしい小説だと思います。
作者が中学生であることが信じられません!
この物語は、現代で起きている戦争をフィクションで描かれています。兵士は自分たちの国のために戦い、国の代表者は欲望を叶えるために兵を差し向ける。戦争とは何か、平和とは何かを考えさせられる作品です。