すごく臨場感のある闘いですね。
血生臭い戦場なはずなのに、なんだか、雅な絵巻物を見ているような気分になりました。
すみません、たくさん人が怪我したり、死んだりしているのに、ちょっと不謹慎な感想で……。
作者からの返信
ありがとうございます。
ここは中盤の山場、八郎が鎮西制覇に乗り出せるかどうかを決定する戦いなので、特に作戦や描写に苦心しました。
以前に書いた海戦や、大宰府への夜襲と同じような戦い方じゃつまらないし、いつもいつも八郎の強弓で勝負が決まるんじゃワンパターン過ぎないかと……
臨場感があると思って頂けたなら嬉しいです。
雅な絵巻物みたいな感じがするとしたら、それは時代性ではないでしょうか。
まだ鉄砲は登場しないし、武者の鎧は華やかだし。
ドラマや映画なんかでも、戦国時代より源平合戦を描いたものの方が画面が鮮やかで、武将も出処進退が潔くて綺麗ですよね。
不謹慎なんてとんでもない。
そんなこと言ってたら、世界に冠たる黒沢映画だって楽しむことも批評もできません。
それに、義親爺も言うように、この世から戦いのなくなることはないでしょうね。
物語世界の中だけで済むならいいんですけど 😓
拝読致しました。
この時代って、まだ槍はなかったのですか。
よもや槍が秘密兵器扱いとは驚きましたΣ( ̄□ ̄|||)
しかし、宋渡来の新兵器を効果的に使いますね!
未知に出会った時にこそ、人はその真価を発揮しそうですが、それであれば宗頼さんは……推して知るべし(^^;)
まあしかし、連射の利く弩よりも、遠距離まで貫く槍よりも、月影という相棒を得た為朝さんという「豪傑」の方が手が付けられない気もします。
作者からの返信
そうなんです。
古代には鉾が多く使われて、天武天皇が槍を用いたとかの記録も残っていますが、その後なぜか廃れます。
特にこの時代は武家の勃興期で、まずは騎乗のまま矢合わせ、矢が尽きると太刀や薙刀とかの得物で一対一で戦うといった様子だったようです。
槍が用いられるのは集団戦が主になってきた南北朝期からで、特に箱根の戦いで宮方の菊池一族による「菊池千本槍」が有名ですね。
騎馬の武将が槍を主要な武器として用い始めるのは更に後の時代になります。
という訳で、この時代に槍、しかも集団で用いたら面白いことになるなあ、と思って使ってみました。
さあ、いよいよ次回はいよいよ大宰府との戦いも決着。
満を持して八郎為朝の出番です。
仰る通りその剛勇を存分に発揮させてあげたいと思います。
お楽しみに 😄
いよいよ八郎の戦い!
方天戟を振り回す八郎と方天戟つながりで呂布はどっちが強いのだろう……と思いワクワクです。
以前の話で言及があったかもしれませんが、おやと思い調べてみたのですが源平のころでは日本にまだ槍はなかったんですね。八郎の時代はそのさらに前だから三間半の槍はまさに未知の兵器だったんですね。
三間半とはいかほどかと思い調べてみたら6m超とのこと。後の世で信長が使ったとか。そしてアレクサンダーのマケドニアのサリッサも同じくらいと……。時代先取りの集団戦も組み合わせると、それは蹂躙されますね!
地域が違うと遥か古代に活躍した兵器・戦略が掟破りの最新兵器・戦略に変わる。歴史の面白さだなと再確認しました。
作者からの返信
方天戟は実は宋の時代にできた武器だそうで、実は呂布が活躍する後漢末期、三国時代には存在しないんだそうです。
あれは創作だと…… 夢が壊れますよね~
やっぱり呂布は方天画戟で大暴れしてほしい。
という訳で、ちょうど南宋の時代にあたる本作の主人公・八郎に方天戟を持たせてみました。
なんといっても為朝はジャパニーズ呂布とも言われる人ですから。
で、次回はいよいよ八郎の出番ですが、なんとしても呂布を上回る活躍をさせたい(!)ということで、今現在苦労しているところです (^^;)
兵器・戦術の件ですが、日本がむしろ特殊なケースのようで、鎧は基本的に皮製だし、盾は歩兵が矢を防ぐ置盾以外は使わないし、槍は南北朝期まで廃れてるし。
これを「武器に関しても日本はガラパゴス」って言う人もいるようです。
だから本作では弩や槍を登場させたり、本来はこの時代にはない集団戦などの戦術を話に取り入れてみました。
これで「為朝は僅か3年間で鎮西を」のストーリーに少しは説得力を持たせる事ができるかな。
ガラパゴス様々です。ありがとうガラパゴス (笑)