第388話 新たなる近衛騎士団長




「アートニア・イェハ・ミルトラル。団長として第二近衛騎士団『白水』を率いてください」


「畏まりました!」


 キャルシヤさんの人事に続き、女王様に『白水』団長を命じられたのは、『紫心』で副長をしている近衛騎士のおじさんだった。ちなみに今、目の前で男爵から子爵になったばかり。

『緑山』の式典にはいたはずだけど、全く面識はない。


 見た感じでは五十近いおじさんとおじいさんのあいだみたいな人で、元は金色だっただろう髪が半分以上白くなっているのが印象的だ。

 正直な感想だけなら、キャルシヤさんよりよほど総長っぽいと思ってしまう。


「元は第一の副長だ。格は十分なんだろうよ。キャルシヤさんの代わりで『紫心』の団長でも驚かねえ」


 お坊ちゃんな田村たむらが小声で解説をしてくれる。


 田村は俺たちがヴァフターに拉致された時に派閥関係の資料を読んだものだから、こういう場面で強い。

 便利な解説ポジションってヤツだな。そういうキャラは死亡フラグが立ちにくいから大歓迎だ。



「第三近衛騎士団『紅天』団長は、引き続きミルーマ・リィ・ヘルベット」


「ありがたく!」


 予想どおりに『紅天』の団長はミルーマさんが続投となった。


 滅茶苦茶嬉しそうだよな、ミルーマさん。功績と家柄なら総長代理になったキャルシヤさんと立場が逆転していてもおかしくないのに、そんなのはお構いなしといった風情だ。


「とはいえ見事な功績を残したミルーマに何もなしでは味気もありません」


 アピールとはいえ公の場ですらミルーマさんのことを女王様がファーストネームで呼んでいる段階で、誰もが二人の親密さを理解できている。そこにあるのはもはや絶対的な主従関係だ。


「『赤き銀たるミルーマは、リーサリットと共にあり』。正史として残すことにしましょう」


「この上なき誉です。今後も忠義を尽くしたく」


 なにかこう、あそこだけ時代劇になっているような気が。


 輝く銀髪とギラめくルビーのような赤い瞳が特徴なミルーマさんだ。女王様がそういったフレーズを正式な書類に残すことで歴史に名を刻むという提案は、まあうん、褒美になるのだろう。ミルーマさんはとても感動しているようだし。

 俺にはよくわからない世界だけど、二人が納得しているなら、いい話なんだろう。



「続けて第四近衛騎士団『蒼雷』です。団長はバレバット・キュラ・ジクート。復帰というべきでしょうか」


「お受けいたします」


 名を呼ばれたジクートさんは、元々『蒼雷』の団長を代々やっていた男爵家の人だ。


 政治的なイレギュラーでキャルシヤさんが団長に割り込んだ形になるが、団長から副長になったジクートさんはそれでも腐らず、むしろキャルシヤさんとは仲良くやっていたと聞かされている。キャルシヤさんより十は年上で、四十くらいの渋いおじさんだ。


「これは個人的意見ですがね。イトル団長には学ばせてもらいました。女王陛下のご指示通り迷宮への挑戦、存分にやらせてもらいたいと考えています。迷宮最強の騎士団を目指しても、いいんですよね」


「ええ、存分に」


 派閥争いの余波で団長職を追われた人なのに、それでもジクートさんは獰猛に笑っている。女王様相手なのに、口調が荒っぽいけど、あれが素なんだろう。

 だけどそんな表情や言い方が、平民騎士が多い『蒼雷』の騎士団長にふさわしい人に思えるのも事実だ。元々キャルシヤさんも豪放なタイプだし、なんとなく仲良くしている姿が想像できてしまうのが面白い。


 ジクートさんの語りからはキャルシヤさんや女王様への嫌味を感じなかった。

 どこか本気で迷宮最強を狙っているような、それこそが今後のアウローニヤ、つまり女王様の意にそぐうのをわかって言っているのかもしれないな。



「そして第五近衛騎士団『黄石』の団長は──」


 女王様が告げる名を妄想しつつ、ヴァフターの名前が確実に出てこないあたりにちょっとモヤる気持ちになってしまうのは、たくさん話をして、迷宮で一緒に戦ったからなんだろう。あの人は俺の敵で、ろくでもなしなのにな。


「ウルハイア・マージ・ラスキトラ。頼めますか」


「はい」


 女王様に名を呼ばれ護衛の列から一歩を踏み出したのは、金髪をなびかせる三十後半の女の人だった。


 この人は俺も知っている。第三騎士団『紅天』所属でミルーマさん直轄のはずだ。すごく落ち着いた雰囲気のある人で、まさにミルーマさんの片腕って感じなんだけど。

 そんな人材を第五の団長に回す?


「なあ田村、意味わかるか?」


「お前がアホなだけだ。これで『蒼雷』と『灰羽』以外は、完全な女王派が団長だ。『蒼雷』のジクート、だったか。あの人もキャルシヤさんと繋がってるから問題なし。無難な落としどころだぞ、これは」


「そうなのか?」


「これ以上説明するのが面倒くせえ。そういうもんだと呑み込め」


 口の悪い田村が完全に俺をバカにしたように、それでも最低限の説明をしてくれた。


 すぐ前方では女王様がラスキトラさんの功績を褒め称えているけれど、元団長のヴァフターとタイプが違い過ぎて、大丈夫なのかと心配になってしまう。

『蒼雷』のキャルシヤさんとジクートさん、ついでに『黄石』のヴァフターは、平民騎士団を率いるのにふさわしい、砕けた雰囲気を持つ人たちだ。対してラスキトラさんは温厚そうなおばちゃんだし。


 とはいえあの女王様とミルーマさんが認めて、話も通っているはずのラスキトラさんが落ち着いて受け入れているのだ。俺の懸念などはとっくに通過し終わっているのだろう。



「派閥もあるけど、ミルーマさんへのご褒美なのかも」


「綿原さん?」


「ラスキトラさんだって、ヘルベット隊として頑張ったのだから当然の報奨になるし、何よりこれでミルーマさんが『紅天』と『黄石』の両方を抱えたようなものでしょ?」


 俺とはまったく別の視点で綿原さんがラスキトラさんの団長就任を判定した。


「綿原の方がわかってんじゃねぇか」


「わたしだっていろいろ考えるのよ」


 そんな綿原さんを悪い口調で田村が褒める。むしろ俺を貶しているのかも。

 それを聞いた綿原さんはメガネを光らせ、小さく微笑む。


 なんか俺だけ無能ムーブになってないか? いや、まだだ。


「てことはキャルシヤさんは『紫心』と『蒼雷』ってことになるのか」


「だなぁ。けど、そもそも総長代理だぞ? 将来的には全部じゃねぇか。ただまあそうなった時にミルーマさんが素直に従うかどうかは……、わからん」


 綿原さんの考えに乗っかって俺なりにひねり出した見解を言ってみれば、田村は半分だけ正解だ、みたいなコトを返してくる。


 それを言ったら『白水』の団長になった一番年上のミルトラルさんだって、キャルシヤさんの話を聞くかどうかだってわからない。ましてや『灰羽』はケスリャー団長のまんまなんだろうし。


「時と場合、状況次第ってことね。こっちに来てからそんなのばかり」


 ため息を吐く綿原さんには、心からの同意を贈ろう。

 なんで高校一年生が大人の政治に巻き込まれているのやらだ。もっと自由に俺つえぇさせてくれてもいいだろうに。



「そして第六近衛騎士団『灰羽』はケスリャー・カー・ギッテル、留任です」


「はっ!」


 名前を呼ばれたケスリャーは待ちかねたように観客席からズバっと飛び出し、ほかの人たちに比べて三割増しくらいの速度でひな壇を上がって女王様の前に跪いた。


「あれも大人ってことね」


「だなぁ」


 それを見た綿原さんと田村が呆れた声を出すが、なんか君たち仲が良くないかね?

 俺を挟んでそういうやり取りをされてしまうと、いろいろと小さい俺は心の中でぐぬぬってしまうのだけど。



「これからのアウローニヤにおいて、我が『灰羽』が重要な責務を担うこと、深く自覚しております!」


「よろしいことです。期待していますよ、ギッテル」


「ははっ!」


 すごいなケスリャー団長。女王様から言われる前に自分からかよ。普通そういうのってお言葉を待つのが礼儀なんじゃないだろうか。


 なるほど、アレもまた綿原さんと田村の言う大人なんだ。アウローニヤに来てから大人たちばかりを相手にしているものだから、いろんなタイプの人を知ることができるているけど、これも経験ってか。

 知り合った同世代なんて、ハウーズたちと目の前でロイヤルオーラを放っている女王様くらいだ。貴族系じゃなくって普通に同い年くらいなんて……、ペルメッダに行ったら会えるかもしれないな。


 若手冒険者として出会って、テンプレ展開で反目なんかしたりして。もしかしたら美少女……、綿原さんの横で考えることじゃないな。

 今は式典中だから出していないけれど、サメセンサーは怖いのだ。


「ミームス、カリハ。期待しているぞ!」


「お任せください」


「了解です。それと、ジェブリーで構いませんよ」


 なんか妙なテンションになっているケスリャー団長が、壇上から下で整列しているヒルロッドさんとジェブリーさんに振り返って語り掛けている。すごいなあ、女王様の前でそういうことするんだ。


「ヒルロッドさんとジェブリーさんのことを、自分にとって重要人物だってアピールしてるわけね。女王様の推挙なわけだから」


「大人なんだな」


「そ」


 解説者と化した綿原さんの説明だけど、それくらいはさすがの俺でもわかったよ。

 ちょっとドヤってる綿原さんが楽しそうでなによりだから、口には出すまい。



「近衛騎士団内部の編成については追って正式な文章を頼みます。では続けて、軍部について」


 ケスリャー団長のパフォーマンスを笑って流した女王様は、続けて軍部に話題を切り替えていくようだ。


 ちなみにこの場はあくまで式典なので、この瞬間から新役職で動けとはならない。騎士爵や男爵になった人たちの扱いにしても、あくまで建前だけで、あとでいろいろな書類にサインをして正式なものとなる。


 俺たちが『緑山』になった時もそうだったのを思い出して、そして気付いた。


「第七も『緑山』も、滝沢たきざわ騎士団長とも言わなかったな、女王様」


「完全に勇者を別枠扱いにしているわね」


 気付きを口に出せば、綿原さんが答えてくれる。


 建前上でも俺たち『緑山』は、ええっと……、王室直轄第七特別迷宮近衛騎士団だ。いちおうは近衛騎士団としての側面を持っているわけで、実際に女王様の護衛をしたことだってある。

 なのにハブられた。


 空気を読んだ観客側はそこにツッコミを入れる者はいないし、俺たちからも言い出さないが、これはいよいよ綿原さんが言うように、別枠なんだろう。

 付け加えれば、シシルノさんとヒルロッドさんが男爵になった時の肩書から『緑山』というフレーズも消えていた。


「これはこれで寂しいわね。実感させられるっていうか」


「だな」


 ちょっとだけ眉を下げた綿原さんが苦笑を浮かべれば、俺もそれに習ってしまう。

 そう、寂しいという気持ちがあるから、露骨に感じてしまうんだ。最初の頃は疑心暗鬼ばかりで一刻も早く帰りたい、なんて思っていたのにな。


 一年一組の追放、というか勇者の旅立ちは、今日この場で発表されることになっている。

 女王様がどういう文言を使うかなんていうのは知らないが、ここまでの式の流れで勇者たちを見届人として扱っているのが、知っている側としては露骨なんだよな。


「最後の方でしょうし、まだしばらくは見物ね」


「ガラリエさんはもちろんだけど、アヴェステラさんってどうなるのかな」


「それ、わたしもちょっと楽しみにしてるのよね」


「俺も」


 何気ない小声の雑談の中、式典は進んでいく。



 ◇◇◇



「とはいえ、この場では王都軍についてのみとなりますね。カルフォン・テウ・ゲイヘン、ハーレッダ・コウ・ゲイヘン。前に」


「ははっ!」


「はっ!」


 話題を軍部の人事に切り替えた女王様は、同じ家名を持つ二人の名を挙げた。


 カルフォン・テウ・ゲイヘン伯爵は、俺たちもよく知る王都軍団長で、白髪交じりの金髪をした五十代のおじさん。


 そしてもうひとり、ハーレッダ・コウ・ゲイヘンさんは男爵で、ゲイヘン軍団長の息子さんとなる。二十歳ちょっとくらいの金髪ハンサムで、年代的にはベスティさんやガラリエさん、アーケラさんたちに近いかな。

 息子さんの方と直に挨拶をしたことはないが、迷宮の調査会議なんかで顔だけは見たことがある。


 お父さんがゲイヘン伯爵で息子さんがゲイヘン男爵と聞けば、金で男爵を買ったあのハシュテルを思い出すが、このお二人の場合は意味が違う。


 この国の伯爵侯爵クラスの血統貴族は予備というか、振り分けることのできる男爵位を持っている。

 条件こそ付くものの本人以外の近しい者、ほとんどの場合は跡継ぎなんかに男爵を与えるという慣習になっているのだ。


 たとえば近衛騎士総長ベリィラント伯爵は子供こそいないものの、近い親戚で武力的に見どころのある騎士を養子にして、男爵を名乗らせていた。将来の総長が約束され、第一近衛騎士団に副長として所属していたその人は、今回の騒乱で『戦死』している。

 ついでに言えば、宰相であるバルトロア侯爵は息子さんが男爵として南にある侯爵領の管理をしていて、もちろんこの場には現れていない。もし王都にいたら、どうなっていたのやら。


 要は偉い人は後継者を早い段階で男爵にしておき、ある程度重要なポストを経験させてから将来に繋ぎましょう、というシステムだ。

 嫌な気分になるから総長と宰相についてはこの辺にしておこうか。


 話を戻して、代々王都軍団長を務めるゲイヘン伯爵家は、息子さんが同じ家名で男爵になっているということだな。

 息子さん、ハーレッダさんの役職は現在、王都軍第一大隊副長だったはず。派閥は父親と同じ女王派だろうし、もちろん将来の王都軍団長候補だ。


 さて、そんな二人が壇上に呼ばれたわけだが、どういう展開になるのだろう。



「まずはとても残念な話題からになります」


 ゲイヘン親子を壇上に迎えた女王様は、本当に悲しそうな表情で語り始めた。


「軍を束ねるべき軍務卿、ピービルナ伯なのですが、此度の騒乱で気に病を発してしまっています」


 ホント、この国はいきなり病気になる人が多いな。なんでだろうなあ。

 日本でも偉い人が不祥事を起こしたら即入院なんて話もあるから、そういうのは世界を跨ぐのだろうか。


「さらにピービルナには現在、反乱の嫌疑がかけられています。今後の精査が待たれるところですが、政務を任せられる状況ではないでしょう」


 俺のバカな妄想の合間にも女王様の言葉は続くのだけど、なるほど、軍務卿の方は黒だと発表するんだな。宰相がグレーなのとの違いはどのあたりなんだろう。


「それは残念です。軍務卿に叛意ありとは、王都軍団長としても見過ごせない話ですな」


 全部わかっているクセに、ゲイヘン軍団長も大真面目な顔で返事をする。


「そこでカルフォン・テウ・ゲイヘン」


「はっ!」


「あなたを軍務卿代理としたいのです。王都軍団長との兼任となりますが、補佐も付けましょう」


 どうやら女王様は軍務卿の後釜をゲイヘン軍団長に任せたいようだ。

 だけど軍団長と兼務とか、これって褒美になっているのかどうか怪しくないだろうか。むしろ人手不足だけの問題のような。


「老骨ではありますが、事が事です。喜んでお受けいたしましょう」


「あなたならそう言ってくれると信じていました。期待していますよ」


「お任せを!」


 タヌキと美少女の化かし合いみたいな光景だけど、落としどころはこんな感じなんだろう。


 この国における軍務卿という役職は全軍総司令みたいな意味ではない。俺はガッツリ勘違いをしていたのだが、先日ミリオタの馬那まなに教えてもらったのだ。

 軍団に命令を出せるのはあくまで王様。とはいえ腐ったこの国では、七つある軍団がそれぞれ事実上のトップと仰ぐ人が別にいたりする。


 王都軍なら第三王女、北方軍ならラハイド侯爵、南方にある三つの軍団の内、ふたつは宰相、というかバルトロア侯爵って感じだな。

 もちろん軍団の中でも大隊単位や部隊単位でグチャグチャなのは、俺も拉致を仕掛けてきたパラスタ隊で思い知っている。



 では軍務卿の仕事とはなにかといえば、どちらかといえば書類だ。

 馬那風に言わせると軍政家とか兵站全般となるらしい。要は七つある軍団への補給とか人員の配置、予算の折衝、ついでにシシルノさんのいる『魔力研』の管理とか。完全に事務仕事だな。


 戦うのが軍団のお仕事ならば、それを支えるのが軍務卿、命令するのは王様……、もとい黒幕というわけだ。


 そんな軍務卿に代理とはいえゲイヘン軍団長が就任するということは、当然王都軍が贔屓されることになるだろう。それがアウローニヤ風だから。

 ゲイヘン軍団長がそこまで露骨なことをするかはわからないが、女王様の派閥としては当たり前の行動になる。


 そういえばさっきの叙爵で男爵になった文官が軍務卿補佐なんていう肩書を貰っていたが、こういうことだったのか。

 女王様は軍務についても、とことん自分の手を突っ込むつもりらしい。


 ならば息子さんまで壇上に呼んだ理由は──。



「そして王都軍第一大隊副長、ハーレッダ・コウ・ゲイヘン」


「はっ!」


「あなたを王都軍団長補佐に命じます。学んでください」


「謹んで!」


 金髪イケメンなゲイヘン息子さんは、軍団長補佐になるようだ。

 これまた将来的には王都軍団長になるというのが明確にされた形だな。もしかしたら軍務卿もか。


 それにしてもゲイヘン息子……、ハーレッダさんは、無駄にキラキラでハキハキしている人だ。

 軍人らしく細マッチョな感じだし、着こなしている儀礼用の軍服もキマっている。


 五歳以上は年上だから妬ましいとまでは思わないけれど、自分が二十歳くらいになったらどんな感じになっているのか。ううむ、考えさせられるなあ。


 やっぱり筋トレ、もっと頑張ろう。


「詳細については追って。下がってよろしいですよ、カルフォン、ハーレッダ」


「はっ」


「ははっ」


 話は終わったと女王様がファーストネームでゲイヘン親子に声を掛ける。


 軍人な二人は見事な回れ右をしてひな壇を降りていった。



「残念な話が終わらないのは心苦しいのですが、アウローニヤの抱える危難は近衛や軍だけに留まりません」


 ゲイヘン親子を見送った女王様、アウローニヤの根っこが腐っていたとはいえ、それを力業で引っこ抜いた張本人は悲しげな表情をしながらつらっと言ってのける。ほんと、どの面とはこういうのをいうんだろうな。


 この展開なら新部隊の話ではないだろう。行政府の話になるのは俺にだって想像できる。


 さて、アヴェステラさんの出番はあるのだろうか。


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