第363話 あとを継ぐ者たち




「わたしが……、ですか。つまりその、新しい部隊の隊長になれ、と」


「はい。ヘピーニム隊の件があろうとなかろうと、これは構想の当初から考えていたことです」


 事前には聞かされていなかったのだろう、ガラリエさんの声は軽く震えていて、対する女王様は即答してみせた。最初っから、か。


 哀れなガラリエさんの心中は置いておくとして、たしかに格という意味では男爵が新しい隊を率いるというのはアリかもしれない。

 しかも勇者に近くて功績を残した人物を授爵させて旗印にする。うん、悪くないな。


 平民上がりのシャルフォさんは騎士爵で、そこから男爵というのには実は厚い壁がある。半貴族とも呼ばれる騎士爵は平民出身にとってほぼゴール地点であり、そこから上を狙うとなれば余程の対価が必要になるからだ。

 金とコネ。できれば功績というものを先に挙げたいところではあるのだけど、それでもアウローニヤはそういう国なのだから仕方がない。


 シャルフォさんに金やらコネがあるかどうかは知らないが、彼女が爵位を望んでいないのは明白だと思う。それでいて女王様が理屈をこねてシャルフォさんを男爵にすると、周囲からのやっかみが飛んでくる。たとえ多大な功績を残していてもだ。

 勇者ブランドを引っ提げてウチの滝沢たきざわ先生が男爵になった時でも、異国の平民が、なんていう話が流れていたくらいらしい。そのあたりはアヴェステラさんたちがマイルドに教えてくれた。


 要はこの国で平民から男爵になるっていうのは、それくらい面倒くさいし、少なくともシャルフォさんはそういうのを望んでいないだろうということだ。



 ならばガラリエさんはと言えば、前提条件が全く異なっている。

 なにせ彼女はフェンタ子爵家のご令嬢だから、血が青い。ガラリエさんが怪我をしたところは何回か見たことがあって、たしかその時の血は赤かったのだけど、それでも青といったら青なのだ。


 そんな人たち、つまり貴族の係累が爵位を得るのは比較的簡単といえる。


 コネについてはどこかの派閥に属していれば自動的にできあがるので、あとは功績か金。知り合いならば前者の代表が事務官として実績を積み上げて子爵になったアヴェステラさん。彼女の場合はもともと男爵家当主の立場があったから比較的イージーモードだったらしい。

 とはいえ、滅茶苦茶努力しないと王室付きの筆頭事務官になんてなれないので、その点を甘く見てはいけない。業績と上役へのおもねりの両方が必要なのだから。嫌だ嫌だ。


 後者の金で爵位を買った知り合い……、名前を知っている人はハシュテル副長とか、ほかには【聖術師】のパードとか。ろくでもなしばっかりじゃないか。

 ネガティブな人名を思い浮かべ続けるのもアレだから気を取り直そう。


 さて、フェンタ子爵家はクーデター前から明確な第三王女派で、今回の件で報われるべき対象となる。でなければ弱小派閥に付いた意味がなくなるからな。

 ましてやその家のご令嬢たるガラリエさんは女王陛下を守護し、勇者と共に総長を打ち倒すなんていう功績を上げたのだ。

 女王様の一声で簡単に男爵になれてしまうし、周囲の妬みも跳ね返すだけの状態にあるといえるらしい。わたしの家、最初っから第三王女派なんですけど~、と言えば周囲の輩などは空気が抜けて黙り込むというわけだ。


 ちなみにこういうのを調べてみんなに教えてくれたのは、藍城あいしろ委員長や聖女な上杉うえすぎさんあたりだ。

 俺やイケメンオタの古韮ふるにら、文系オタの野来のき、文学少女オタの白石しらいしさん、チャラ子だけど隠れオタ傾向があるひきさん、そして我らが滝沢昇子たきざわしょうこ先生などはアッサリとそれを受け入れた。要は異世界転生モノを知る、選ばれし者たちってやつだな。俺はそれっぽい貴族制度に詳しいんだぞ!

 とくに異世界の宮廷略奪愛やら婚約破棄モノを好む先生からしてみれば、楽勝で受け入れられる範疇だろう。もちろん本人の口からは、そんなセリフは決して出てこないが。



「シャルフォ・ヘピーニムをはじめとした隊の面々がわたくしの提案を受けずとも、なんらかの形で功には報いますし、そしてガラリエへの要請も変わることはありません」


「陛下……」


 女王様に微笑みかけられたガラリエさんは固まったままだ。なんかこれ、褒美を与えられようとしているようには見えないのだけど。

 ついさっきまでシャルフォさんの行く先を心配していたというのに、どうしてこうなったのか。


「もちろん別途フェンタ子爵家には便宜を図りますし、継承もつつがなくなされることでしょう」


 もはやご褒美の絨毯爆撃だが、ガラリエさんは弟さんに御家の跡を継いでもらいたいと考えていたはずだ。


 ペルメッダ侯国成立でワリを食ったフェンタ子爵家は、負け組とされる弱小貴族だった。当然女王様の言う便宜には一時的な金とか名誉ではなく、将来的に続く権益みたいなものが含まれるはず。でなければ継承なんていう単語は出てこない。

 二年後に迫る帝国というリスクを考えれば空手形と言えるかもしれないが、それでもガラリエさんにとっては大切な、本当に大切なことになるんだろう。


「本来このような場で言うべきではないのでしょうけれど……、ありがとう、ガラリエ。よくぞ力を尽くしてくれました」


「陛下……」


 女王様のお言葉にさっきと同じ言葉を返すガラリエさんだが、こんどの発音はまったく異なる。明確に震え、顔を俯かせて、迷宮の階段には涙がこぼれ落ちていた。


「まだまだ褒め足りてはいません。これからもわたくしに、機会を与えてもらえますか?」


「必ずやっ!」


 ガバリと音を立てるように顔を上げたガラリエさんが階段に響き渡るような大声で答えてみせる。


 これにはクラスメイトたちももらい泣きだ。メンバーはさっきシャルフォさんたちとの別れでベソをかいていたメンバーに加えて、直弟子な【風騎士】の野来や【嵐剣士】のはるさんまでもか。

 良い話だなあ。アウローニヤの人たちも温かい目を送っているようだし。


 けれどこれって──。



「迷宮選任部隊長の任、お受けしたく思います」


 ガラリエさんはハッキリと宣言した。


 なあ、これは女王様の思う壺ってヤツではないだろうか。

 それでも強さを目指すと決めたガラリエさんにとって悪い話ではないだろうし、女王様のことだ、本来の上司に当たる『紅天』のミルーマさんには、とっくに話を通してあるんだろう。


「ガラリエさんが隊長さんだって方がさぁ、シャルフォさんたちも受け入れやすいかもだねぇ~」


 感動的なはずの場に間延びした声で乱入をカマしたのは、意外とこういう機微に聡い疋さんだった。


 そうなんだよな。俺もそう思う。


 シャルフォさんからしてみれば今回の功績なんて給料が上がればそれでいい、くらいの感覚でいるかもしれない。けれど十一階位を達成して嬉しそうにしていたのを思い出すと、強さへの渇望みたいなモノを感じるのだ。ヘピーニム隊全員からも。

 九階位になった斥候さんも喜んでいたし、たとえ階位がステータスになる世界観が影響していたとしても、あの人たちからは個人だけでなく部隊として強くなりたいっていう気概みたいなものが伝わってきたんだよな。


 ならば女王様の直轄で迷宮に専念できる環境って、美味しいと思うはず。

 そういうのを含めて全部女王様の思うがままということに、そろそろクラスメイトたちも気付き始めたようだ。


「この件、ゲイヘン軍団長には?」


「通してありますが、慌てる必要はありません。かの隊だけで成立する件でもないのですから」


「はっ」


 すっかりやる気になったガラリエさんは、すでにヘピーニム隊を引き抜く気が満々のようだ。


 たしかにさっき疋さんが言ったとおりで、ガラリエさんはシャルフォさんたちヘピーニム隊とも面識があって、お互いの性格を知っているというのは大きいと思う。

 シャルフォさんが嫌うのは、王都軍の一隊長という立場から、女王様直轄部隊なんていうヤバイところでトップを張りたくないだろうという点に尽きるはず。


 あいだにガラリエさんが入ってくれるというのは、願ったりになるんじゃないだろうか。


 ついでに言えば、ガラリエさんは紋章官資格なんていうのも持っているので、事務仕事だってお手の物だ。実に隊長さん向きな人材だったりする。

 死に設定だと思っていたのだけれど、こんなところで復活するとはな。



 それにしてもシャルフォさんたちだ。なんかこう、すでに将来が固められているように思うのだけど。


 ああそうか、この手順には覚えがあるぞ。俺たち一年一組もこうやって段階を踏んで外堀を埋められながら絆されて、気が付けば第三王女に与することになっていた。

 試合には勝ったからこそいいものの、こういうやり方をソツなくこなしてしまうのが元王女様で、現在の女王様だ。


 自分の野望と手駒の要望を両立させてしまう人がいる。

 ごめんなさい、シャルフォさん。俺には助けることはできそうにありません。



「そしてベスティ、あなたもですよ」


「あ、やっぱりですかぁ」


「あなたは授爵を望まないでしょう? むしろ勇者様方の意志を受け継ぐことにこそ意味を見出しているのではないかと、わたくしはそう考えるのですが」


 続いて女王様が話を振った相手はベスティさんだった。


 これまた事前の打診はなかったようだが、ガラリエさんと違ってベスティさんには余裕があるように見える。ここまでの流れで察していたのか、それとも性格が太いのか。どっちもかな。


「術師たちの取りまとめを。できますね?」


 ガラリエさんが隊長で、シャルフォさんが兵士を束ねるならば、術師はベスティさんに任せたいと女王様は目論んだようだ。

 すごいな、オールスターじゃないか。


「そりゃあできますよ。わたしは十階位ですから」


 それに対するベスティさんの返事は軽い。けれども十階位の【冷術師】となったベスティさんは、たしかにこの国の攻撃系術師としては最高峰の存在だろう。

 平民上がりという点ではシャルフォさんと同じく舐められる可能性があるベスティさんだが、長年女王様の傍に仕えていたのもあってか、余裕の態度を崩さない。


「近衛と軍、それに文官からも術師を引き抜きます」


「冷遇されている人がいいかもですねえ。そっちの方が面白いことになりそうで」


「上手くはできませんよ。ただし人物だけは保証しましょう」


「それが一番ですね。やっぱりやる気がないと」


 ポンポンといった感じで女王様とベスティさんの会話が続く。ここ、まだ階段の途中なのだけど。


 だけどなるほど、女王陛下に近い立場のガラリエさんとベスティさんが参加する部隊か。『緑山』の意志を継ぐという建前は最高のアピールになるだろうし、女王様の肝煎り部隊というのも付け加えれば、箔としては十分だ。

 そしてそこに採用されるヘピーニム隊は、すなわち勇者に続けと女王陛下に見込まれたメンバーということになる。これは褒美なのかプレッシャーなのか、判断が難しいところだ。


 ちょっと悲しいのは、この流れで十階位の優秀な【湯術師】であるアーケラさんの名前が出てこないということだ。たぶんそういうことなんだろうな。



「一番の問題は『コウシ』がいないってことですねぇ。替えが効かないし」


「わたくしもそこを懸念して──」


「ちょっと待ってもらえますか?」


 そんな何気ないやり取りの途中でベスティさんから聞き捨てならないセリフが飛び出し、女王様がそれに同調しかけた。

 そんな会話にちょっと待ったをかけたのは、我らがサメ使いの綿原わたはらさんだ。異常なまでに温度が低い声色が怖い。ダジャレじゃないぞ?


「ふたつあります。ひとつめ、八津やづくんはあげません。それともうひとつ、なんで下の名前なんですか」


 綿原さんは【氷術師】にでもジョブチェンジしたかのような声で、苦情を投げつける。

 ははっ、深山みやまさんと二人で氷が二倍ってか。当の深山さんは普段通りのポヤっとした顔でこちらを眺めているだけだけど、アレって【冷徹】を使っているよな。実に有効な技能だ。俺も是非ほしい。


海藤かいとうくんのことを『タカシ』って呼ぶのは構いませんけど、それだけにしておいてください」


「俺かよっ!?」


 さっくりと野球少年な海藤を生贄に捧げた綿原さんは大マジだ。近くに浮かぶ赤いサメがそう言っている。綿原さんのサメ限定だけど鑑定士の俺にはわかるんだ。

 ちなみに海藤の抗議の声に対応してやる人間など、この場にはひとりもいない。


「いいじゃないの。ナギったら、もう」


「節度が大事なんです」


 楽しそうな笑みを浮かべたベスティさんが綿原さんを煽る。

 対する綿原さんは中宮なかみや副委員長が乗り移ったかのような物言いで言葉を打ち返す。


 たしかにベスティさんはクラスの女子を下の名前で呼んでいて、男子は苗字だ。ただし海藤を除く。フレンドリーな感じがあって女子たちには好評なのだけれど……。

 しかしたまにだが、揶揄からかうかのようにして今みたいに突如ファーストネーム呼びをカマしてくることがあるのだ。それをこの場ぶちカマしてくるとは、意想外にも程がある。ホント、心臓に悪い。


「だってミアだって名前で呼んでるでしょ」


「それはワタシが特別だからデス」


「ミアは黙ってて」


 さらに茶々を被せるベスティさんにミアがドヤ顔になりかけるが、これもまた綿原さんが一呼吸で斬り捨てた。なんか刀を幻視したぞ、今。


「……なぎは厳しいデス」


 ミアがブチブチ言っているが、もちろんそちらについてもフォローを入れる者などいない。


 なんといってもタイマンの最中なのは綿原さんとベスティさんだ。目を逸らしたらヤラれる気がするんだよ。そんな光景をニコニコと見守る女王様がいるわけだけど、どうしてくれようか。



「ええっとですね、全体指揮のほかに、前衛の取りまとめができる人がひとりいればイケるかなって思います。ウチだと藤永ふじながの役回りですね」


 なので俺は前向きで具体的な話をすることでお茶を濁すのだ。


「全体指揮は俺と同じような後衛職か、遠距離攻撃職がいいかもです。できれば【視野拡大】と【視覚強化】を取る形で。もちろん斥候職の人がやるのもアリだと思いますけど、その場合は周辺警戒と平行になるので忙しいかもです。あとそれと、隊のみんなが納得できる人っていうのも大事だと思います」


 まくし立てるように言葉を綴っていく。もう必死だ。

 まさか俺だけがアウローニヤに置き去りにされるなんてことにはならないだろうけど、そんなのよりはこの場の空気を解凍する方が先に決まっている。


「そうだねぇ。団長と指揮官は別っていうのが『緑山』なのよね」


「そうね。八津くん、良いこと言ったわよ」


 俺のまごころが伝わったのか、毒気を抜かれたようにベスティさんと綿原さんの声色が変わった。

 やったぞ。俺はやってのけたんだ。


「それでもさ、やっぱりわたしはみんなを全員名前で呼びたいかな」


「ベスティさん……」


 別方向で食い下がってくるベスティさんに、さすがの綿原さんも呆れ顔だ。俺の努力は一体。


「だってもう、時間も短いじゃない。ちょっとくらいならいいでしょう? コウシだけでなくって全員だから。ね? ナギ」


「……全員なら、平等ですから」


 急にしんみりとさせるベスティさんの非道な攻撃に、ついに綿原さんが折れた。


 このやり取りは果たして必要だったのだろうか。



 ◇◇◇



 とにかくこれで俺たちがアウローニヤを去ったあとの、メイド三人衆の行く先は決まったも同然だ。

 ガラリエさんとベスティさんは新しい部隊に、アーケラさんはたぶん元第一王子と行動を共にする。


 残る三人、アヴェステラさん、シシルノさん、ヒルロッドさんはどうなるんだろうな。

 なんとなくヒルロッドさんはそのままのような気もするけれど、ほかの二人は大躍進しそうな。アヴェステラさんは子爵本人だし、シシルノさんは騎士爵とはいえ実家は子爵家だ。つまり二人とも血が青くて、名目さえ整っていれば陞爵は容易い。


 シシルノさんが『魔力研』の所長だなんて話もあったが、あの人の場合むしろ──。



「当然わたしも一口噛ませていただけるのでしょうな」


 だよなあ。『緑山』の後継部隊と聞いてシシルノさんが黙っているはずがない。


「もちろんです。シシルノの持つ見識とその瞳は、確実に必要とされているのですから」


「ならば陛下も」


「そうですね。時間の許す限りは迷宮に赴きましょう。当面は十三階位を目指すということで」


「喜んでお供させていただきましょう。【瞳術師】のシシルノ・ジェサルは、アウローニヤの全てを見届けることを願っているのですよ」


 芝居がかった女王様とシシルノさんとのやり取りに、アウローニヤ側の人たちが顔色を悪くしていく。


 さらっと女王様がこれからも迷宮に入り続けるって宣言しちゃっているものなあ。

 となればレベリングで同行することになるだろうヒルロッドさんたちミームス隊の責任は重大になるし、アヴェステラさんも地上の事務仕事を投げうってご一緒する形になりそうだ。


 ミームス隊などは明確に動揺しているし、アヴェステラさんとヒルロッドさん、ガラリエさんも表情が固まっている。

 


「ミルーマには全部を話していなかったということですか。宥めるのが大変なのですが」


「彼女にはわたくしから直接話しますので、アヴェステラには手間をかけさせませんよ」


 ついにアヴェステラさんが苦言を呈するが、女王様はあっさりとスルーした。


 そうか、ミルーマさんが女王様の考えていることを全部知っていたら、あんな顔でお見送りをするわけがなかったと、アヴェステラさんは判断したんだ。

 で、たぶんだけど、女王様から説明を受けたミルーマさんは、あとになってからアヴェステラさんにグチるという流れになると。


 あの人のことだ、一緒に迷宮に潜るとか言い出しかねない気がするぞ。


 ところで繰り返しになるけれど、ここは迷宮の階段で道のり半ばだ。そろそろ歩みを再開したいのだけどなあ。まだ話は終わらないのだろうか。



「ここまで話してしまったのですから、もうひとつ付け加えておきましょう」


 年相応にイタズラな笑顔をしていた女王様が、突如真顔になって言葉を発した。まだあるのかよ。


 たまに忘れかけるけど、女王様は俺たちと同年代だ。それなのに真面目顔になるとオーラがすごい。

 ウチで対抗できそうなのは上杉さんくらいだろうか。受け流すだけならミアと奉谷ほうたにさんあたりもやれるかもしれないけれど。


「部隊の盾、騎士職として……、ヴァフター・バークマットを使うことを考えています」


 女王様の口から出てきたのは、とんでもない名前だった。


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