至高のレシピ
ラムロト
異世界転生
僕は料理大好きな青年。
この日本では、各国の料理を出すお店が沢山あり、そんなお店を周ってるうちに、自分でも作ってみたいと思った。
そう思ってからは、朝昼晩と常に料理の本を片手に、最初のページから最後のページまで1字1句見逃さずに読みきる。
この料理の本は素晴らしい。
どのページを開いても、美味しそうな料理の写真が載っている。
本当に素晴らしい!こんな美味しそうな写真を見ているだけでも既に食べた気がするようだ。
周りの人達が白い目で見てくるが、そんなの気にした事はない。
学校で授業を受けている時以外は、常にこの料理の本を開き、美味しそうな料理の写真を見ては喜びを感じていた。
僕はいつものように、歩きながら料理の本を熟読していると、後ろの方で誰かが叫んでいる声が聞こえてきた。
どうせいつも人を馬鹿にしてくるクラスメイトだろう。陰で人の事をザ・シェフなんていうくだらないあだ名を付けている事を知っているんだ。
しかし、今回は何かいつもと違う気がする。馬鹿にしてくるクラスメイトの声では無い気がする。
僕は、本から目を離し顔を上げた。そして振り返る。
それと同時にだろうか、大きな音を鳴らしているトラックの正面が、僕の隣に見えた。
と言っても、見えたからといってどうする事も出来るわけがない。
先程から叫んでいたのはクラスメイトでは無かった。普通の通行人のオジサンであった。
僕が本を読みふけって赤信号なのに気づいてなさそうだったので、大声で呼んでくれていたのに……そんな事も考える間もなく、物凄い衝撃音と遠のく意識……僕は成人を迎えるまでも無く、トラックにひかれて死んでしまった。
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