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あとがき」への応援コメント

  • 投稿有難うございました、周回遅れ気味ですが読めてよかった…
    すべてを失ったと感じたベンがハンナによって救済され、ハンナもまた同じく、さらにグレッグも最終的に二人に救われていたのだと感じています。戦争というものは命や希望、人間性を奪う象徴ですが、いつか自分が何かを喪失した時に、ベンのように心の中にかすかな灯りとなるものを持っていたいなあ、と希望せずにはいられません。
    60年代のアメリカの空気の描写にも驚かされました。トウモロコシ畑、サニー・デイヴィス・Jr.、レイ・チャールズ……そして伝統的な田舎とな反発する若者という構図は、幾多のアメリカン・ポップスが取り上げてきた題材ですね。もちろんベトナム戦争も。洋楽好きなので、レコードを子供の頃に聞かせてもらった記憶が蘇ってきて嬉しいです。(お前いくつだ)
    拙いですがレビュー投稿させて頂きました。意に沿わないかもしれませんが、ご笑納いただければ幸いです。
    心に残る作品、ありがとうございました!

    作者からの返信

    諏訪野さん、お返事がおそくなりもうしわけありません!
    まずは本当にありがとうございます!もう何から何までかゆいところをフォローしてくださって。
    作者としては、ベトナム戦争ものだと思わないで、とは言いづらいですし。最初は「恋愛」カテゴリで登録していたのですが、どうもカクヨムでの「恋愛」は違う!ということに気づき、さてどうするとなりまして、時代としました。

    また、後半どっぷり戦争の描写になるため、望まない人の目に触れないよう配慮するには、戦争ですよ?と書かざるをえなかった。
    でも、そこを描きたいわけでは決してなく、あくまでこの時代に生きた一人の青年、ベンの人生を描く際に、そこにあった致命的な障害のひとつに「戦争」があったと。そういう構図であって、もちろんのことながら諏訪野さんにはそこが伝わっていることがひしひしと感じられ、うれしくて涙がでそうになりました。

    ぎりぎりまで、はたして希望などこれで持てるのか?という流れで書いていますので、読まれた方が実際にどう思われるのか、不安しかありませんでした。

    公募には出していましたが、人の目に晒したのは初めてでしたので今回大きな反響?を頂いて驚くとともに嬉しく、また少しは自信をもとう、とあらためて決意を新たにした次第です。

    60年代のアメリカについては、当然のことながらその地、その時にその場にはいませんので、調べるしかなかった。
    鬱陶しくならないようにモチーフを散りばめ、確かに映画を作るように小物を配置して……一行を書くために、半日調べものをする、そんなことを繰り返して書いていきました。

    たとえばバーのシーンで、ビールの栓(王冠)の色を調べるのに、3時間かかった、とかですね^^
    時代ごとに変わりますので、服装ひとつ、すべて時間だけはかかりました。

    幸運なことにいろいろな論文が手に入りますので、あとがき以降につけた参考資料の他にも膨大なものを閲覧しましたが、あれらの資料がなければかけなかったと思います。

    もう暗記するほど覚えきっているので、はたしてこれが世にある戦争映画と何が違うのか、と訊ねられたら、私は答えることができないです。

    でも、受け取っていただけた方がほめてくださるので、私はもうそれだけでも、書いてよかったと思っています。

    この作品については、正直玉砕の未来しかみえていないのですが、虹乃ノランとしては、ひとえに、頑張りぬく所存です。

    本当にありがとうございました。
    また貴作にも伺いたいのですが、ぎりぎりになってしまいそうで、もうしわけありません。

    乱文お許しください。

    編集済

  • コメント失礼します。
    ベン、ハンナ、グレッグ。彼らの人生、彼らのお話を見届けさせていただきました。その時代を必死に生きるしかなかった彼らの青春と穏やかな日々がとてもまぶしいものでした。
    グレッグとハンナが先に逝って、ベンがおいていかれる。ハンナとの別れ際までベンと一緒にいてほしかった。グレッグもベンのそばに生きてほしかったですね。
    必要になる身体機能を一部失いながらも彼なりに生きていこうとした。新たに色んな人と出会い、新たな優しい。彼の先が明るいことを願わずに要られません。
    また戦闘描写が生々しく伝わり、その当時の雰囲気も想像できて、ベンを通して感じられるのが本当に良かった。よく調べて、練られているなと思いました。

    彼らの生きた瞬間と別れ、そして、幸せを願わずにはいられないお話。本当に良かった。素敵なお話しをありがとうございます。

    作者からの返信

    アワインさん、お返事がおそくなりました!まずは最後までベンに寄り添っていただいて本当にありがとうございました。このお言葉を拝見したとき、あまりに胸が熱くなり、ゆっくりお返事を書こう!として、時間が過ぎてしまっていました……。

    後半の現実を受け止めていただくために、彼らにのこった眩しさを、必死にきらきらさせようととにかく頑張りました。
    ベンの人生、そしておっしゃられるように、ハンナも、そしてグレッグも、みながそれぞれ互いに感じ合い、世界が変わった――それを描き切るために、必死でした。

    世界は眩しく変わり、そして世界は闇に落ち、そしてもういちど光を見つけるまで

    喪ったものはあまりに多いですが、それでも生きて行こうとする心のありさまを描きたくて

    ハンナもグレッグも永遠で、どこにも悪はなく、

    でも今日もたしかに世界では他者による願わぬ死を迎え続けている。


    こちらこそ、最後まで本当にありがとうございました!!!!

  • 遅くなりましたが最後まで拝読しました。名前を挙げてくださって恐縮です。
    最初に拝読したタイミング、あとになってみれば完結直前でしたね……もう1日遅ければきりがよかったのかも、とも思いますが、こればかりはいたしかたないですね。

    結末は、予想していたよりも希望のあるもので少しほっとしました。
    未来に希望があるとしても過去の傷が消えるわけではないですが、歩むべき道が標として存在するのは何かしらの救いに思えます。

    なるほど、本編が別にあったのですね。
    そちらも時間ができましたら拝読してみたいと思います。

    他の方への返信を拝見しますと、非常に綿密に資料調査を行われたようで、戦争関連のディテールはそこによるものかと納得いたしました。
    精神的に非常に大変な作業だったかと思います。心よりおつかれさまでした。

    ありがとうございました。

    作者からの返信

    >拝読したタイミング、

    そうなんですよね、うおお、あとエピローグしかないのに、この時点で、いい結末が予想できない!?そうよね、できないよね?大丈夫なんだろうか!と急に焦りました。そういう面では、お帰りを非常に首を長くしてお待ちしておりました。
    きれいごとでは終われない時代に身を置いた人物なので、ハッピーエンドとはいきませんが、なにかしらの希望、救いを感じ取っていただけたとするなら……と胸をなでおろしました。

    本稿、といいますか、そちらはずいぶんと明るい雰囲気の短編で、少年たちがわいわい不貞腐れている日常にある日やってきた女性――というお話なのですが、舞台が同じ場所でベンも登場します。また機会がありましたら、よろしくお願いいたします。


    最後までお読みいただき、またこのように丁寧なご感想までいただき、レビューとあわせて心よりお礼を申し上げます。

    また貴作にも時間を取って伺いたいと思います。

    ありがとうございました。

    編集済
  • 戦争の描写がリアルで、よくよく調べられた上で書かれたのだろうなと思いました。ベンやグレッグの心を侵したベトナム戦争。こうした作品を読むたびに戦争は最悪だな、と感じます。
    ノランさんの作品は常に心象描写をめちゃくちゃ丁寧にされていらっしゃって、憧れます。心に残る作品をありがとうございました。

    作者からの返信

    最後までお読みいただき本当にありがとうございました!
    心理描写に割く割合は、常に葛藤しています。押しつけがましくならず、必要なだけ、できれば控えめに、と心がけるのですが、ベストバランスは神のみぞ知って……。
    今回は男性主人公だったのですが、女性主人公だと特にその傾向が強まります。永遠の課題です。

    本当にありがとうございました。

    編集済
  • 投稿お疲れ様でした。
    あとがきで、名前をあげてくださり嬉しいです。ありがとうございます。

    最後まで目を離すことができない展開で、何度も心を抉られそうになりながら読みました。

    描写も、それぞれの登場人物の心の揺れ動きも丁寧で没入感が素晴らしかったです。

    また、ベトナム戦争のところは、本当に丁寧に調査されているのだと感じました。

    ベイビーちゃんもぜひ読ませていただきます!

    素敵な作品をありがとうございました。

    作者からの返信

    めいさんありがとうございますー;;
    兵士の手記(原文)や研究者論文などをひたすら漁って読みまくりました。時代があるので、武器や装備も変遷しており、やはり大変でした。が、どの作品も必要な作業だと覚悟はしています。
    一口にベトナム戦争といっても、当然幅がありますので、何年に置くのか、ベンが現地に行くのは一体何年なのか、というのは本当に迷いました。アメリカ国内での批判や反戦運動の流れによって、周囲の考えもおおきく動きを見せる時代だったので。初稿では、黒人差別についてももう少し踏み込んでいたのですが、今回ベンのストーリーには関係がないと考えてすべてカットしました。迷いましたがこれでよかったと思っています。

    最後まで本当にありがとうございました!!!!

    編集済
  • 人が放り込まれたこの世界で、何を受けとめ、限られた時間でどう生きるか、ということを考えさせられました。ベンが盲目のピカソになるんですね。それは、私にとっては救いに感じます。ハンナ、グレッグが答えを見つけられたのか不安だったから。
    10万字を越えたのですね。読んでいるとその長さを感じさせず、あっという間でした。作者様の筆力に感服です。戦争の場面、戦争映画を見るようには読めませんでした。そこに確かに人がいると感じさせてくれたからです。書かれた作者様は、もっと、ずっとしんどい思いをされていたことでしょう。お疲れ様でした。良い作品に出逢わせていただき、ありがとうございます。

    作者からの返信

    aono-haijiさん、最後まで読了いただけてありがとうございました。救いに感じていただけたなら、私にとってはそこが一番重要なところでしたので、本当によかったです。

    初稿では12万文字を超えており、現在は(推敲でぜい肉を落として)11万文字程度になっています。

    長さを感じるかどうかは、すなわちダレや冗長性に起因するのだろうと思うのですが、息をつく隙もないノンストップでは疲れますし……バランスは常に悩みながら書いてきているので、そう感じていただけたなら本当にうれしいです。

    ベンやグレッグ、ハンナが、たしかにあの日あの時、そこで息づいていてくれたなら……。私の中で彼らは生きています。生きていました。やはり生きています。名前が違っても。

    彼らの歴史の上に立っているのだと、私自身も、思い起こさせてくれます。

    労いのお言葉、ありがとうございました。
    すべてに、心より感謝いたします。

    編集済