異世界を転生冒険者が征く

一般人22号

転生

あ、トラックだ


こっちに突っ込んでくる


それもすごいスピードで


俺に気づいてないのか?


それとも気付かないうちに信号が変わったのか?


とりあえず逃げないと


まずい、


はやくしないと


まにあわない


めのまえにとらっくが


やばい、し──────





◇◆◇

気がつくと知らない場所に立っていた


正確に言うと大きな村?いや街...なのだろうか?


と言うか俺はトラックに轢かれて死んだはずじゃ?


なんで知らない街に?


とりあえず持ち物を確認しよう


こういう時に限ってポケットに何も入ってねぇ...


お?制服のブレザーの内ポケットにハンカチが...


つっっっっっっっかえねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!


知らんとこ来て自分ひとりとハンカチ1枚で何をせいと?


なんもできねぇだろ!?


クソっ、こういうことになるんだったら10円ガムでも買っときゃ良かった...


一人でくだらないことを考えながら、移動していると第1村人が

せめてここは何処なのかぐらいは聞かないと


と言うかあそこにあるのは酒場の様な見た目した飲食店か?


まるでゲーム出でてきそうな見た目してるな...


...?


おい、ちょっと待てあれは......剣?


しかも革鎧みたいなものをつけている


あっちの人はフルプレートアーマーか?


まるで冒険者みたいな姿形を...........


まさか⁉


予想にはなるがトラックに轢殺されたのは夢とかそういうのではなく


すべてが現実リアルだとするのならば...


もしかしなくてもここまでの展開的に異世界転生というやつではないか?


ならばお約束のあれ一応言っておくか




「”ステータスオープン”」



すると透明感のある板のようなものが......


◇◆◇

【名前】   佐藤さとう日向ひなた

【種族】   人間ヒューマン

【レベル】  1

【職業】   なし

【固有スキル】

翻訳ほんやく

【スキル】

 なし

【魔法】

 なし

【称号】

異世界転生者いせかいてんせいしゃ 

◇◆◇

待って!?ほんとに出てきちゃったよ‼


こういうのってそんな事あるわけ無いよな〜


まさか漫画や小説じゃないんだから〜

と言って終わるのがセオリーじゃないのか!?


ま、まぁ、何はともあれ俺はなろう系みたく異世界転生をしたようだ!


それにしても地味に翻訳スキルを獲得出来てんのは嬉しいな


いきなり知らない世界で言葉すら分からず野垂れ死ぬところだった


え〜と、まず生きていくためには...寝る場所と食べ物の確保か第1優先か


そのためには金がいるよな、どうやって稼ごうか...


「おい、そこの若いの」


身元も分からないようなやつは普通雇わないよな...


「聞いとるか〜?」


だが日雇いバイトみたいな非正規雇用みたいなものだったら行けるか?


「聞こえてないのかー?」


だがそのシステムがこの世界にあるかどうかも分からんしなぁ


「人の話を聞けい!!!」

「おわっ!?びっくりしたぁ...」


何だこのじいさんいきなり


前を見ると背中に剣...?を背負った一人の老人がいた


「そんなに驚かなくてもよかろうて。ところでお主転生者か?」

「あ、あぁ、どうやらそうらしいな」

「何故分かったのかって顔をしとるな。分かった理由は簡単じゃ、

 がくせいふくだったかの?

 その特徴的な服は、ほとんど異世界人しか着ないからの」

「この服を知っているということは、過去にも異世界人を見たことがあるのか?」

「見たことあるさ、いっぱいな!

 こう見えても若い頃は冒険者で、その頃に旅をしていてのその頃によく会ったぞ」


ふむ、この世界には冒険者というものが存在するのか!


いかにも異世界っぽいな!


この世界はどちらかと言うと異世界物の王道に近い世界なのか?


「この世界には冒険者が居るのか?」

「うむ、居るぞ。さっき言った通りわし昔は冒険者じゃったし

 この街は、別名はじまりの街と言われててな駆け出し冒険者が沢山居るぞ」

「冒険者ってのはどういう職業なんだ?」

「どういう職業かと言われるとちと返答が難しいが

 主なことは採集クエストとモンスター討伐じゃ」


これは異世界感ましましだな

しかもモンスター討伐なんてまたベタな内容だな

まるでゲームじゃないか


「そしてモンスターは強さによって階級分けされており

 初級、中級、上級、最上級、特級、王級、天災級、災厄級、伝説級、神話級

 の10段階、初級が一番下で神話級が一番上じゃ

 冒険者にも階級があって木級、鉄級、銅級、銀級、金級、

 魔銀級ミスリル白金級プラチナ、アダマンタイト級、オリハルコン級

 と分けられておるのじゃ」

「なるほどなぁ、興味本位で聞くんだが

 じいさんは引退する前はどの階級だったんだ?」

「それはちと言えんなぁ。まぁ、そんなことよりもまず取り敢えず家に来い。

 しばらく面倒を見てやる」

「ちょっと待て、なんで俺がじいさんの家に行く事になってる?

 何故そこまで俺に親身になってくれるんだ?」

「そうだな、メリットは無いに等しいが、困ってるやつを放っては置けんのじゃ

 老い先短い老人の願いじゃ、聞いてはくれんか?

 それにわしなら少しはこの街で顔が利くぞ?」

「そうか...なら少し世話になるよじいさん」






こうして佐藤日向の異世界生活は始まった

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