最終話 依存症的

バクリバクリと全身を食べられれている様な錯覚を覚えてしまう。

女性側から積極的に求められると言うか良いように扱われる経験は初めてだった。

シルビアは明らかに獣のような獰猛さを携えており行為に夢中だった。

僕は身体の自由を奪われており動くことが出来ない。

抵抗虚しくただ流れに身を委ねて時が進むのを待つばかりだった。

どれだけの時間が経っただろうか…。

シルビアは疲れ果てたのか満足したのか行為をやめた。

僕の拘束を解くと美しい笑みを浮かべる。

「シャワー浴びたら帰ってもいいですよ。逃げたいでしょ?けど断言しておきます。真田さんは必ずまたここを訪れますよ。私には分かるんです」

シルビアは意味深な言葉を口にして妖しく微笑むばかりだった。

僕は恐怖を感じてすぐに着替えを済ませて彼女の家を後にして帰宅するのであった。



ホワイト・クリスマスの奇妙な経験を過ごしてから一週間もした頃。

年始の休みで家で一人テレビを見ていると急にムクムクと何かしらの熱い感情が込み上げてくる。

何故かすぐに頭の中に浮かんできたのはシルビアのことだった。

けれど僕は瞬時に頭を振った。

あの屈辱的な体験を思い出して興奮状態になっている自分が情けなくて仕方がない。

頭を振って否定を続けるのだが…。

気が付くと僕はトランス状態にでもなっているのか無意識にも家を出てシルビアの住むマンションへと向けて歩きだしている。

明らかに自分を抑制しようとする意志とは反対に本能が彼女を求めているようだった。

シルビアのマンションの前に着いてインターホンを押すと…。



ホワイト・クリスマスに出会った異国の女性は全く聖属性ではなかった。

けれど僕らはいつまでも…。


真田真央の好感度

MAX/MAX

                 完

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ホワイト・クリスマスの夜に出会った君は…全く聖属性ではなかった… ALC @AliceCarp

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