天国からの万馬券

サドガワイツキ

第1話 2023年12/3 サンキュー、ジッジ!!

 丁度カクヨムコン9がはじまる数日前に祖父が亡くなりました。


年相応に身体のそこかしこも悪くなっていたけれどここまで生きての89歳、大往生だと思います。

 夏ごろに脳梗塞で倒れて入院してから急激に体力が落ちてしまいましたが退院に向けて頑張ってくれていました。

 養護施設に映る段階では既に固形物を食べられない状態なので栄養を鼻の管からいれるようになり、自力で起き上がる事も難しい状態になっていました。

 ご時世柄中々面会にもいけませんでしたが、家人と一緒に会いに行くとしんどいなりに返事をしてくれたものです。


 そんな祖父ですが公営ギャンブルが好きな人でした。あぁ、あとお酒も大好きでしたね。パチンコやらなかったのはえらい。

 生憎と筆者はギャンブルがあまり好きではないのでパチンコもタバコも興味はなく、執筆のお共にハイになるためにお酒を呑むことをするぐらい。

 ただ、生き物は好きなので競馬は多少齧ってました。主にぬいぐるみを集めたり馬券をファイルに閉じたりとかアイドルの追っかけみたいにして楽しむ愉しみ方ですね。


 最近は色々と競馬業界が賑やかになっている中で筆者もゆるゆると競馬を触ったりしていて、これを書いている今日もとある大きなレースがありました。

 印刷してコレクションするための馬券を印刷しに競馬場に行く以外でスマホで馬券を買うときは1,000円までというルールでやっているのですが、馬券を買おうと思ったときにふと祖父の遺影に目が留まり、昔祖父がいっていた言葉を思い出したんですよ。


『デカいレースに結婚したての奴がいたら買え。競輪でも競艇でも競馬でもなんでも同じ、新婚は何か“持ってる”から前評判を覆して大穴あけるもんやでよ』


 ……なんかそんな事言ってたなぁ、と思いつつ馬券を買ってました。

 最近よく見る冠名のお馬に、新婚の騎手が乗ってたのでそこの複勝と、あとはまぁ順当に前回G1で大差勝ちした一番人気の馬が距離的にも十分行けると踏んで、ワイドで。うん、1,000円未満。ジッジの言葉に従って買った所は大穴馬だしな!!

 なぁに負けてもバリューセット一食分ぐらいだガハハ!なんて笑いながらみてたら大穴馬の複勝とワイドが当たって、買った数百円に対して1諭吉帰ってきました。まじかよジッジすげえ、ヒエーと笑いました。


 競馬なんて、推し馬の馬券をアイドルのブロマイドの如くファイルに集めたりする方がメインの楽しみ方なので、あまりこういう事や買い方はしないのですがもしかしたらジッジが向こうに行ってしまう前に筆者にジッジなりのコツを教えていったのかなぁ、なんて思ったり。


 万馬券というのは正確には100円に対して1万円超えた時の事を言うのですが、今日はジッジの馬券の分で約1万帰ってきたからこれは万馬券という事にしよう、自分の中ではそう言う風に認識しよう、ということでげらげら笑った後で日記の代わりに書いてます。


 ギャンブルはほどほどに。でもこんな風に先人の知恵や思い出に浸りながら買ってみるのもたまには面白いものだな、と思いました。


あと親や祖父母って急に死んじゃったりするから元気な時もそうでないときも会える時にあっておくのがいいですよ、と思いつつ。


 そんな雑談でございます。

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天国からの万馬券 サドガワイツキ @sadogawa_ituki

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