ひと言で要約するなら、「百人一首を題材にした高校生の恋愛短編」。しかしそもそも百人一首に収録されている歌の大半が、男女間の恋愛の機微な心の動きを扱ったものである以上、そんなに単純な話にはなりません。 高校生の瑞々しい恋を、百人一首の歌を交えて描き出していく青春絵巻は、短編作品として秀逸。なお、別に百人一首の知識が無くても問題なく読めます。「千早振る」の歌が相撲取りの話だと思っていた私でも楽しめました。 万人におすすめの秀作です。
百人一首の歌を題材に勝負と恋心の間で揺れる男の子の2日間の心情を描いたお話です。最後のやり取りはまさに和歌を愛する2人ならではという感じで見ててほっこりしました。百人一首が好きな人はもちろん、今授業でやっている学生さんにおすすめです。