第25話 オタクに優しいギャルは実在する

「はい、オタク。あ~ん」

「あ、あ~ん……」

「ど、どうかな?」


 ルナさんは箸を片手に僕に尋ねてくる。 

 それに僕は大きく頷いた。


「うん、美味しいよ。上手に出来てる」

「マジ!? やった、オタクのおかげだよ、ありがと~」


 ぎゅ~っと、ルナさんが強く僕に抱き付いてくる。

 文化祭も無事に終わり、元の日常が帰ってきた。あれから、ルナさんと一緒に過ごす毎日は何も変わり無く、東郷くんも僕らを見るや否や逃げ出すようになっていた。

 それから、というもの。僕たちはと言うと。


「オタク、好き、好き。ん~……」

「る、ルナさん……」


 ルナさんが僕の膝の上にドカっと座り、ずっと頬にキスをしまくっていた。

 もう、あの日から我慢する必要ないよね、と言わんばかりにずっとルナさんがひっついてくる。

 当然、僕としても全然嫌では無いし、むしろ嬉しいんだけど……。


「オタク、好きだよ?」

「え? ぼ、僕も好き……」

「んふふ、ホント? も~、あたしの彼氏、ちょーかわいい!!」

「……あ、あはは」


 キャラが変わりすぎていて、戸惑いが物凄い。

 今までは快活なイメージだったのに、今はもうタガが外れてしまったのか、永遠に僕に甘えてくる。まるで猫のように顔を擦り付けるのは当たり前だし、膝の上に座るのは日常茶飯事。

 酷い時は、キスを強請るものだから、本当に僕の理性は頑張っていると思う。

 ルナさんは僕に抱き付いたまま、口を開く。


「あ~、本当に幸せ。小さい頃からずっと思ってた夢が叶って」

「そうなの?」

「うん。小学生の頃からの純愛なんだから、ね? こんなんじゃ全然足りないぞ~」

「え? そうなの!? これ以上はちょっと……」

「分かってる。あたしもオタクと二人っきりの時じゃないとヤだもん」


 ぎゅーっと抱き付いたままルナさんは言う。

 何というか、ルナさんと会う前までは絶対に考えられないような光景だ。

 でも、今、間違いなく言えるのは幸せである事と、もう一つ。


「ルナさん」

「ん? 何?」

「その……これからもずっと一緒にいて下さいね」

「へ……んふふふ、当たり前じゃん。オタクこそ、あたしから離れたらダメだかんね。ずっとずっと一緒なんだから」

「うん」


 僕は最初オタクに優しいギャルは居ないと思った。

 でも、今は強く訂正したい。


 オタクに優しいギャルは実在する!!!!! と。


ーーーーーあとがき


 最終回、短すぎて草。

 自分でも吃驚してますが、これ以上書く事もないですしね。

 前が最終回でも良かったですが、一応残しておきます。


 この作品は自分の中で内面の描写を頑張りたいと思って書きましたが、どうしても途中で色々気になって、難しいですね。

 なので、これからは完結するまで書いてから作品を投稿したいと思います。


 因みにですが、私、作品の全てを10月から全部書いた事になります。

 つまり10、11、12月で約50万文字、書いてるんですよね。

 この間に3つの作品を同時に投稿したり、ととんでもないですね。数字も出てないし。来年はもう少しペースを上げて行きたいですね。


 関係ない話しになりましたが、この作品を最後まで読んで頂いてありがとうございました。

 次は『異世界ファンタジー』に行こうと思います。

 来年から書いていきますので、また暇だったら、読んでみて下さい。

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オタクに優しいギャルは実在する!!~人気ギャルの嘘恋人になったら、滅茶苦茶なつかれた件。あの、本当に嘘なんですよね? YMS.bot @masasi23132

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