音楽の前ではみな平等で、〇〇人とか、関係ないんだーーー!
と叫びたい、パリの空の下で(笑)
早くカリムくんの萎縮した心が音楽によって開放されますように。
なんか、もう泣きそうです。
作者からの返信
パリの空の下(笑)だと特にそう思います。
平等ってスローガンにある割には現実はそうではなくて。
暗黙の了解で定められているようなものがあって、育つに従って鬱屈していくのは辛いですよね。
柊圭介さん。
モヤモヤした胸中が心を掻き乱してうまく伴奏ができないカリムの気持ちも痛いほどわかります。
が、
「――俺、降りるよ」
と言った時に
幼馴染のアントワーヌが返した言葉に泣けてきました。
純粋にカリムの才能に惚れ込んで誘ってくれたのですね。
環境は違えど素敵な幼馴染じゃないの。
アントワーヌの本音の言葉にカリムは応えることが出来るのでしょうか?
カリム、今こそ本気を出して!って遠くから応援してる私です。
作者からの返信
読み進めてくださりありがとうございます。
カリムの心情をどこまで描けるのかが課題ですが、それに加えて周りの人の心情もありますね。アントワーヌは属性とか関係なく、純粋にカリムの才能に惚れこんでいます。それを端的に言葉にするのは難しかったですが、そこも深く読んで下さって嬉しいです。
残すところ最終話ですが、温かい目で見守ってやってくださいませ。コメント励みになります。ありがとうございます!
「黄ばんだ鍵盤を人差し指で押さえたら、涙のこぼれる音がした。」
ここ、何とも切ない場面からの…
親友アントワーヌの心からの言葉と、かすかに動いた父の指に、最終章への希望を感じます。
長編ならもっともっと長く楽しめるのに次で終わってしまうという寂しさもありますが、この深い物語をぎゅっと濃縮して表現されている所がまたスゴイなと思ってます。
作者からの返信
風羽さん、コメントありがとうございます。
最後の一文を拾って下さって嬉しいです。彼の気持ちを表すことができていたら何よりです。
アントワーヌから見たカリムも書いておきたかったです。最後、父の指が動きましたが……
この話も一万字にするのは無謀な挑戦でしたが、応援して頂いて本当に心強いです。ありがとうございます!
編集済
となりに座る友人に気圧されて、いつものように弾くことができない。
実力がなくて弾けなかった自分(笑)とはちがう少年が健気で……。
家には電子ピアノしかないのにスタンドを飛び越してグランドピアノに向かう緊張感もよく伝わって来ます。
労働者階級とは無縁と思われるピアノを少年に許した父親もまた、かつて音楽家を夢見ていたのでしょうか。
音感という不思議なDNAの存在を感じながら、少しずつエンディングに向かう貴作を惜しんでいます。
作者からの返信
上月さん、コメントありがとうございます。
音楽院の練習室を使わせてもらっているとはいえ、個人宅の上等なグランドピアノは触るのも緊張しそうですね。アップライトがあるだけでもなんだかハイソな感じがするのは僕だけでしょうか。
カリムの親は多分にイスラム教徒らしくないのかも知れません。音楽とか芸術に理解があるってありがたいですよね。
あと一話、カリムを見守ってやってくださいませm(__)m
どうしたってフランス人になれない――って思いが、~モヤモヤ~鬱屈~投げやり~な感じがして自分の心を揺らしました。「なれないものはなれない」のは確かなんですけど、そうじゃないと言いますか、そこじゃないと言いますか。どこでもそうですけど、自分らしく振る舞おう(?)とすれば何かがネックになりますよね。自由って言葉の意味とか限界とか考えちゃったりして(あ、なんか闇落ちしそうなコメントでごめんなさい(笑))
作者からの返信
悠木さん、お読みくださってありがとうございます!いえいえ、こちらこそ闇落ちするようなことを書いていてすみません。でもきっとこの感覚、この話では移民二世って形をとっていますが、誰もがぶつかるものでもあると思うんです。そこを感じてくださったなら嬉しいです。
あと一話で小説らしく締めくくりたいです。沢山の星もすごく励みになりました。ありがとうございます!m(__)m
こんにちは。
カリムの気持ちも、兄の気持ちもアントワーヌの気持ちもそれぞれ熱く重く胸に迫ってきますね。
幸せを掴もうと必死でがんばっているのにどうしてもそれに手が届かないと感じたときの絶望の深さ、自棄になる衝動、それでもどこか希望を信じていたい、光の差す方へ。。
かれらにどんな未来が待っているのか、つづきを楽しみにしています。
作者からの返信
久里さん、こんにちは。お越しいただきありがとうございます!
こういう題材を書くこと自体が挑戦ではあるんですが、それぞれの気持ちを感じ取ってくださって、とても嬉しく、安堵しています。
最初から線が引かれているような状態でいくら夢を見ても、絶望の方が深くなりそうですね。それでも……と思いたいですが。
最終話、どうぞ見届けてやってくださいませ。ありがとうございます!m(__)m
柊さん、こんにちは。
私がこんなことを言うのは僭越ですが、「ああ、ものすごくよい小説に仕上がってきている」というのが正直な感想です。
昨日の兄の「どうあがいたってフランス人にはなれない」がこの読者の耳に残っている。アラブ人は、フランスでは人生の「伴奏者」としてしか生きていけない。
カリムもそう思うから、アントワーヌと音がうまく合わせられない。
もう夢をみるのはやめてしまおうと思う。でも、このアントワーヌが(私には)予想外の少年だった。寒くて暗いパリの、オレンジ色のエッフェル塔みたいな人。カリムのことをよくわかっている。「卑屈になるな」、「尊敬している」なんていう。でも、悲しみと混乱で飽和状態のカリムは聞く耳をもたない。もう音楽なんかやめようと思う。
「くそったれ」とアントワーヌ。おお、いいね、彼本気だ。
カリムは管につながれている父親のところに行く。父親の指が動く。何を言いたいのだろうか。
アラブ人の労働階級の父親が、ピアノレッスンを許すなんていうことはまずない。彼にはどんな人生と思いがあるのだろうか。明日はいよいよさいご。二重奏の日も目の前。楽しみでならない。
作者からの返信
九月さん、コメントありがとうございます。
ご感想、いたみ入ります。
そのひと言にすごく安堵して、でもまだ最終話が残っていると思うとまた緊張して、の繰り返しです。
自分が生まれた国で兄のようなセリフが出てくるのはすごく残酷なことですが、暗黙の空気の中で生きてかなきゃいけないのも残酷ですね。これを書きながら一世と二世の大きな隔たりも感じていました。彼らは自分で選んだわけではないので。
アントワーヌはいい意味でフランスの子どもにしたかったです。子どもは人種や出目で友達を選びませんね。本質で素直に人を尊敬できる人は、きっと音楽もいい演奏をするのではないかと。
父親は音楽院を認めてピアノも買ってくれていますが、なかなかムスリムにこういう親はいないのだなとコメントを通じて教えて頂きました。ただこの両親がなぜフランスに渡ったのかと考えると、そこには西洋の文化を受け容れる人としての器も必要なはずです(現実はそこが難しいのですが)
丁寧なコメントをありがとうございます。また早々にレビューまで書いて下さり、本当に感謝です。ネタバレのお気遣いも恐れいります。あと一話、どうか見守って頂けますよう。
思わずうるっと来てしまいました……。次が気になって仕方ありません!
作者からの返信
若い子が夢を諦めていくのって悲しいですよね。それが本人のせいではなく環境のせいであればなおさら。