第41話 歓迎歓迎、また歓迎

「うまい、うますぎる」

「素晴らしいわ、こういうデザートもあるのね」


 まずはモッコス将軍の故郷、

 バスモー国で陛下夫妻に『あんみつ』を振る舞う、

 プラのスプーンは回収が面倒だから木の匙にしました。


(いるよね、スプーンのサイズ考えず渡すコンビニ店員)


 えっ、この大きさ深さのフルーツカップに、

 そんな小さいスプーン渡してどうするの?! っていう、

 ああいうのってどういう脳内構造になっているんだろう、何も考えてないだけか。


「陛下、ご希望でしたら、いくらでも」

「うむ、追って頼もう、さすがサイモン」

「では、行き届かせてから皆で南下致しますゆえ」


 なんだかよくわからないが、

 俺いや、おいらテイクが何も言わなくても、

 無事にコトは進んだらしい、さすが根回し初級編。


(逆にこのモッコス将軍が居なかったら、大変だったんだろうな)


 だからこそ生きてて良かった、

 と同時に何を勝手に増やしてくれてんの。

 ただ、孤児院であんみつを配りまくる巨尻(セシリ)さんにみっちり協力したのは役得だった。


「テイクちゃん(ぎろり)」

「テイクくん……(じろり)」

「あっはい、真面目にやってます」


 という嫉妬が心地よかった。

 いやいや、悪女だけで我慢しますよ、

 聖者なんて俺の業(カルマ)じゃ相応しくない、前世のね。


(ということで、くっそ縦長い国にあんみつを配りながら南下した次の国は……)


「うむ、この酒は最高だな」

「ええあなた、美味い安酒ほどこの国に相応しい物はないわ」

「気に入っていただけたようで、かくゆう我も大好物で」「さすがサイモン将軍」


 今度は炭鉱の国、

 ドワーフの血が混じってるとかいう夫婦が、

 ストゼ○を呑んでそりゃあもう大喜びですよ。


(質より量とは聞いてたけど、その量のわりに質があるというか)


 でも俺のイメージだと成分のせいか、

 タチの悪い酔い方するんだよなあコレ、

 スティラお姉ちゃんのご発注がなければ、多分ワンカップにしていた。


(ただ、あれは安いとはいえ量が……)


 ちなみに俺が個人的に混ぜたジャッ○モ○トは、

 なんだかよくわからない低身長むきむきおばさんが、

 難しい顔をして呑んでたよ、チョイスした俺が寂しい顔をしてたら無言で撫でてくれた。


(まあ見た目が子供だからね)


 ていうか、あっという間に空き缶の山に。


「さて将軍、本題なのだが」「はい陛下」

「この器を加工したい、良いな?」「ふむ、確か」


 俺の顔を見るモッコス(サイモン)将軍。


「だめです、この空き缶は再利用されるのです、

 回収して元の工場(こうば)に戻さないと、追加がつくれましぇーん!」

「だそうです陛下」「なら仕方ないか」「てゆーか武器にも防具にも不向きでしょ、それ」


 アルミ缶なんか。


「中身だけ樽に入れることは出来ないのか」

「そのあたりは企業秘密、いえ守秘義務がありまして」

「良い酒なのだが」「だからこそです」「小僧、ウチへ婿に来ないか」


 なぜそうなるのー?!


(お酒の出所が俺だって教えてるっぽいな)


 あっ、悪女ハーレムが俺の前に!


「残念ながら、保護者としてお断り致します」

「グランくんには、まだしなければいけないことが」

「そうか、そうであったな、更なる南下の手筈を整えてやろう」


 ということで、

 快く秘密の抜け道を使わせていただいて、

 次の国へ……ってこれ悪女ハーレム更に増やして、本当に大丈夫だろうか。


(まあ、今は十五歳の子供だから許されるよね!)


 続いて行ったのは踊り子の国、

 なのだが……いやなんで俺こんなに囲まれてるの。


「かわいいー」「テイクくんって言うんだー」

「ねえお姉さんと泊まっていかない?」「甘えさせてあげる」

「この中ではどのお姉さんが一番かなー」「ずーっとここに居ても良いのよ?」


 なんだこの六人姉妹、

 こういうのは長女を選んでおけば、

 丸く収まるだろう、ということで……


「このお姉ちゃんかなあ」

「まあ嬉しい、これでこの国も安泰だわ」「えっ」

「テイク少年、彼女はこの国の女王だ」「えええええ」「娘を五人産んだ所で夫が腹じ、いやなんでもない」


 結局、悪女ハーレムの二人に逃がして貰いました。

 そして入るのが難しい砂漠の国の門番となっている国、

 いや国と国との間にある、ここを通らないと商売できないからって関税かけまくっている国だ。


(コンビニの謎ギフトをいっぱい贈ったのですが……!!)


「おお、これは美味い、これを『王の菓子』と名付けよう!」

「このようなお菓子を素通りさせず、我が国にいただけるとは感動ですわ」

「そうですかそうですか、十五歳ながら嬉しいです、びっくらポン!」「砂漠への道を通そう」


 ……単なるブ●ボンのお菓子詰め合わせギフトなんですがー!

 そう、古くからお婆ちゃんの住む離れへ行くと木の盆に盛ってあるやつ、

 あれっておそらくJAの売店とかに定番で売られているからなんだろうな。


(まあいいや、これでやっと悪女の第二グループに会える)


 さあ、いよいよだ、

 あとは砂漠の国で上手く立ち回れば!

 ……現時点で敵ではないはず、果たして懐柔は出来るのか?!


「ふう、暑いわね」

「はいスティラお姉ちゃん、ポカ●!」「あら、ありがとう」

「テイクくん、暑い……」「はいマリーヌちゃん、アク●リア●!」「……中身は違うよ!」「「どう違うの?」」


 ……言い難いな、まあいいや。


「若さ、かなあ」「テイクちゃん??」「ぐひひひ、ほっぺたひっぴゃらないでー!!」


 一方でリリアンちゃんは、

 レッ●ブルをごきゅごきゅ飲んでいた。


(さてさて、砂漠の国でついに……悪女様とご対面だー!!)

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配信者の俺がゲーム内に転生したので悪女ハーレムを作ろうと思ったら甘々おねぇちゃんハーレムが出来ちゃった! 風祭 憲悟 @bakadikara

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