帝国との戦い
第18話 新たな目的地へ
帝国最強の騎士、四天が1人である“蛮王”のグルーズとの戦闘の翌日、ブライ、ホムラ、ソウガの3人は旅を再開したが、グルーズとの戦闘での悔しさを思い出した3人は、強くなるために“戦いの国”と呼ばれる国、バイコールへと向かっていた。
その途中、彼らの持つ金品を狙った山賊やその日の昼御飯となる猪や熊なども出てきたが、3人は順調に倒していった。
先のグルーズ戦での影響なのか、3人は着実に強くなっており、ブライは竜の力のコントロール、ホムラは火力と威力の調整、ソウガは氷の力の調整が上手くなっていき、暇な時には組手を行って鍛練も重ねていた。
そして今日も……。
「
「「「ヒエエエエエエエエッ!!!!?」」」
「
「「「「ぐああああああああっ!!!?」」」」
「
「「「ぎゃああああああああっ!!?」」」
強くなっていく3人を山賊が止められる訳もなく、山賊達は凍らされ、燃やされ、吹き飛ばされていくのであったが、ブライ達は気にせず次の目的地であるバイコールを目指すのであった。
「さてと、バイコールまであと半日か。途中で休むか?」
「いや、このまま進もう。休んだりしたら魔物に襲われかねない。少しでも進んでいった方がいい。」
「何でもいいから、腹減ったぁ……。」
そんな時、林からガサガサっと音が聞こえてそこから大きな猪が1頭出てきた。
猪は3人に襲いかかるも、ソウガの俊足の方が早くあっという間に倒されてしまった猪は解体され、血抜きされ、生肉として彼らの腹へと納まるのであった。
パチッ!パチッ!パチッ……!
「ガツッ!ガツッ!あぐっ!あぐっ!!ゴクッ!!ぷはぁ!!猪は美味いなぁ!鹿肉より癖あるけど、中々美味い!」
「確かに。んぐっ!塩味だけで美味い。あと、ホムラの腕がいいな。」
「まぁ料理くらいは出来るからな。ほら、猪肉の汁物も出来たぞ。あと内臓も焼けるぞ。」
「「よっしゃあぁぁぁっ!!」」
あまりに大きかった猪は3人の胃袋にあっという間に納まったのであった……。
◆◆◆
その後、猪の骨を埋めた3人は森の出口へと向かっていると、1人の足を抑えている老人を見つけた。
「大丈夫か、じいさん?」
「いやはや、先程猪に襲われてな?足を挫いてしまったのじゃ。お前さんら旅の者か?すまんが背負ってくれんか?」
「ん?おお、良いぜ。俺らもこの先に用があるし。」
「この先?何じゃお前さんらバイコールに行くのか。ならわしも連れていってくれ。ちょうど用があったんじゃ。」
ブライは老人を背負い、ソウガが荷物を持つと4人はバイコールへと向かって進んでいった。
その中で老人からバイコールについて聞くことが出来た。
バイコール、そこには
「へぇ、ずいぶん気前がいいんだな?」
「まぁな。じゃが闘技場に入って出てきた者はおらん。わしの孫も挑んだっきり出て来なんだ。果たして無事なのやら……。」
「噂してれば見えてきたぜ?バイコール。」
彼ら4人の前には大国、バイコールが見えてきたのであった……。
竜王と4人の騎士の噺 ボルクローム @A555tukkcb6969
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