暗闇から君を救ってあげるから

@ohana_1230

第1話

この世には陽の人間と陰の人間がいる。

また、いつも笑っている人と全く愛想のない人もいる。

君と出会って何かが変わったような変わっていないような。そんな気持ちに駆られながら僕の意識は目の前の本に吸われていった。


「初めまして。」

初めて入ったその家は、確かこの上ないほどに広く感じた。

新しい僕の母さんになる人〈マミさん〉は40に見えないほど若く見えた。そしてその横にいた彼女にその時初めて話しかけた。

「よろしくね。」


思えばこれが始まりだったのだろう。

君と僕の人生の初めての分岐点となったあの日はきっといつまでも忘れることはない。

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