幼馴染の京一郎と裕希は、思い出の場所である四季美湖を目指す最中、不思議な世界へと迷い込んでしまう。大変な状況に放り込まれながらも、前向きに進んでいく二人の姿や掛け合いが、見ていて楽しいです。二人はやがて、自分たちの過去や、お互い関係性と向き合っていくことになりますが、その結果が二人はどんな答えを得たのか。「あの夏の魔女の森へ」というタイトルが何を意味しているのか。是非その目でお確かめください。二人にとって、これは大切な出来事でした。
誰しも一度は経験する、挫折や人との軋轢に折り合いをつけていく主人公(京くん)にきっと共感できると思います。不思議な世界に感じるノスタルジーや彼、彼女らが抱える想いは大人になればなるほど心に刺さります。全8話の中で綺麗に全てが収まって読んだ後に充足感を味わえるのは間違いないです。
ちょっと嫌なことがあって家を出た先。不思議な体験と甘酸っぱい思い出。あぁ、そう言えば昔、こんなことがあったような気がするなぁ。そんなきっと誰もが一度は感じたことのある思い出が蘇ります。色々な要素が含まれつつも、コンパクトかつ過不足なくまとまっていて、ちょっとしたレトロスペクティヴ小旅行気分が味わえました。