この章では、短い文章でも戦略と戦術が巧みに描かれており、思わず緊張感を味わえます。
三国志の名将、孫武や諸葛亮も、カナタのように悪名高く恐れられた存在だったのでしょうか。カナタは敵将の命を奪うことで、勝利を確定させました。その時、彼の軍師としての才覚と冷徹さが鮮明に浮かび上がります。
日本の戦国時代に例えれば、桶狭間の戦いで信長が今川義元を討ち取ったようなものです。
「どれだけの国を味方につけられるのか。残された大国の脅威に対抗できるだけの勢力が必要だ。」これは現代の国際政治にも通じる、専守防衛的な戦略なのかもしれませんね。
作者からの返信
神崎 小太郎様、コメントありがとうございます。
奏多くんは戦略思考で動いているので、より多くを生かすために、必要最小限の犠牲は甘受します。
このあたりも孫武や諸葛亮を見習っています。諸葛亮は「泣いて馬謖を斬る」が有名ですね。孫武は呉の国に仕官するとき、呉王の寵姫二人を軍律のために鉞でバッサリ切り捨てています。
織田信長の桶狭間の戦いは、実は兵法的に理に適っているんですよね。
局所的な数的有利を作り出して、一気に本営を直撃して今川義元を討ち取りましたから。もし時間をかけていたら信長の勝ちはありえません。
のちに語りますが、この時点での奏多くんの狙いは「天下三分の計」です。小競り合いはあっても安定した世を築くのが目的ですね。
軍師カナタ有り、と知らしめるのか。
核の抑止力みたいなものですかね。
作者からの返信
綾森れん様、コメントありがとうございます。
「あの国には恐ろしい軍師がいるから手を出すのは控えよう」と思わせられれば、少なくとも時間は稼げますからね。
軍師カナタさんに敵はなしって感じですかね🤔
作者からの返信
スズキチ様、コメントありがとうございます。
カナタくんは兵法で敵なしの軍師です。
弱点をつけようか迷ったのですが、張良に弱点がなかったので今回は無双してもらうことにしました。
『異世界孫子』で一兵卒から軍師になるまで紆余曲折ありましたが、今作は「最初から軍師で無双」にしてみました。
これが吉と出るか凶と出るか。
ひとつの実験ですね。