第9話 イサベルの陥落とアリスの心

間もなく邸宅に行き着くね。


その先、イザベルの状態を確認しておく。


流れ込みを停止してから右手は彼女の顔を持ち上げ見る。


黄金のような目の瞳孔にハイライトが無くし薄い唇の右側に涎が間断なく垂れ下がる。涙も涎と同様に滴りながら紅色の頬にものすごく暑さを感じて、風邪を引いたかのように人を誤解させる。


手がいつも服を握り緊めたばかりに俺の服はしわくちゃになった。その上に、よっぽど垂れ流した水は俺たちの下半身を汚しちまった。


「ああぁ…あ…」


ちょっとやり過ごしたかもしれんね。もう壊れちまった?


「イザベル、聞こえるのかしら?」


「……」


んん…反応がない。そっと尻目に見る。


俺の馬は他の成員よりすばしこいだけに先頭にしてるね。


よし、これによって試してみよう。


舌で彼女の口に侵入し奥のところに触ってぺろぺろと絡め、互いの唾液を味わわせる。


「ちゅッうぅぅ~ッしゅ~あッむぅんー♥!」


うん…唾はシュークリームのような甘いな。


数分を経てキスを止める。


濁った瞳に失ったハイライトがおもむろに取り戻し意識がやや戻ったみたいな。


「うぅぅ…うわぁぁ」と突然に泣き叫びながら俺の胸をむずと叩く。


「バカ、変態、クズ…うぅ…レイラが大嫌いですッ!」


やべぇー彼女をどくどくと泣かさせてナタリーたちに知らせると、とってもまずいぞッ!


あれをするしかない。


泣き声が出ないように再び彼女をディープキスしてやるところで、イザベルは口を閉じて舌が入られない。それに、強く胸を押して離れようとする。止まられると思うのか!魔力によって刺激し防御を崩して舌を差し込んで来て動かす。


それにしても彼女はいまだ諦めなくて胸に動き回って抵抗する。仕方がない。魔力をゆっくりと上げるに連れて彼女が最後に放棄してキスを嗜む。


俺たちはこのままで邸宅に帰た。


「お嬢様、ご無事でいらっしゃいますでしょうか?コッコホン、わしはお失礼しました。」


「レイラ様お帰りなッ!?」


お迎えにくれるのは忠心で凄腕のシモンと赤髪に黒いズボンを結んでるおさげのアリスだ。幸いマリーはまだ来てないね。他の成員を見つけられる前に、逸早く口を離しイザベルを一手でお姫様抱っこしながら馬に降りる。軽いな、イザベル。


「シモン、風呂は準備した?」


「はっ、お風呂がお嬢様の帰る先に用意して置きました。黄金の手の皆様にも」


「うん、ありがとう。みんなさんも遠慮せずに風呂を楽しもう」


「レイラ様、イザベルは」


ナタリーは何か言い出そうとした矢先に、パスカルがにやにやと微笑みながら彼女の耳でぼそぼそと話してからナタリーはさっと耳から首まで赤色に染まった。


「あ、ははぁ…レイラ様申し訳ございません。では私たちはお言葉に甘えて行きます」


「ナタリー様、君たちのお風呂場はこちらです。わしがお連れていただきます」


「ナタリー様、私も」


なんかアリスは俺を避けようと思ってるね。もしかして嫉妬してるッ!ウフフ、アリスに意地悪な態度を取ってそれを試験しよう。


「アリス、君はここにいて」


「はい…」


「ありがとうございます。シモン執事」とナタリーは急速に立ち去った。他の成員もあくびをしてシモンとナタリーに従って行く。


「あたしたちはいっしょにお風呂に入ろう」


「分かりました。レイラ様…」


イサベルは頷いて頭を俺の胸に寄る。


そうして俺たちは風呂に行く。


「レイラ、あたしたち二人だけで浴びたいです…」


「それをさせると思うのかしら?」


「分かりました…」


アリスは何も言わずに歩いてるが、よく視線をちらちらと俺とイザベルへ向かう。


風呂に着いた時、優しくて慎重にイザベルの服を脱ぐ。こういうことはアリスにしないよ。


イザベルの体を一見すると、少しだけでも見惚れた。真っ白な肌色にデリケートな体。乱暴にすると壊れそうな感覚をさせた。貧乳だけど、あの二つの赤い点がやや立ってる。裸の彼女は上品で脆い人形のような幻を感じ取った。


「そん、そんな目で見ないでください~~!」


「ふふぅ、恥ずかしがったの?今は君の番よ、イザベル。脱いでくれて」


「うん。あれ?あの…これはどう脱ぎますか?」


「アリス、脱ぎ方を彼女に教えて。その後もここにいてシャンプーとか用意してちょうだい」


「…はい」


声からして元気ではなさそうみたいね、アリス。しかし、面白いのはこれからだ。


脱いだ時、イザベルを抱き上げ丸い浴槽に入る。


アリスは俺の向かいに立ち俺とイザベルを見つめる。


彼女の視線を差し置いてイザベルと深くて強くキスする。


「むうぅ~はッ♥!しゅぷッしゅ~ん…♥」


キスしながらややアリスを一瞥すると、彼女は両手でメイド服のフリルを握りしめて皺を作らせて俯いてる。俺の策が効いてるに間違いないな。よっしゃ!


もっとアリスを悪戯してやろう。


手はイサベルの胯間と胸に伸ばしアリスに対してのことを彼女にやる。


--------------------


「まだめちゃ漏れちゃったよ、イサベル」


「これはレイラのせいです、あなたが嫌いです」


「それなら、今からやらないわ」


「そん、そんな…」


「あたしが出るわ、ごゆっくりどう」


「別に嫌いじゃないですけれど、ただ他人の前では…」


「そうか?先の泣きはこの原因?」


「それ一つです」


「そうしたら、二人だけなら何でもやれるの?」


「そんなことはありえない…はずです…」


「じゃあ、イザベルはいつかあたしのことが好きの?」


「好きではありません」


「いい答えわ、後は他の可愛い女の子と遊んでいこう」


「それは嫌です」


「ちょっと面倒くさいな。まあ、あたしは絶対一人だけを愛するのができないから、じゃねぇ」


この話はイサベルに加えてアリスにも対する。


今回イサベルは即座に俺の言葉に応じてなくて沈黙した。


そのリアクションは想定以内だね。彼女への興味があるんだけれど、失っても大きな損失じゃない。もしかして俺のルールを則しないと、彼女を置いてけぼりにするしかない。


静寂な空気はまだ漂ってる。はぁぁ……眠りたいな。


さっそく寝室に戻って寝ろう。


浴槽を離れようとしたが、イサベルは細い手で俺の手首を掴む。


「分かりました…しかし、あなたといる場合で私だけを見てもらいたいです」


「いいわ、できるだけやるね」


「うん、約束しましたよ」


「はいはい、今いっしょに寝室にいこう。もうすごく疲れたし」


イサベルの手を繋ぎ着替えて行く。


アリスへ目にする。彼女の目縁はやや赤くて涙をした跡を残した。


「アリス、今夜君はシモンに問って空いた部屋に眠りにつくよ」


「は…はい…」と弱々しくしわがれる声を返答する。


やったー!彼女の心をもっと動揺すると、徹底的に攻略する時が近づいてくるぞッ!


ハハハハハッハハハ!


--------------------

レイラはやはり物凄く酷い鬼畜のクズですね。


お読みいただき、ありがとうございました!


少しでも面白い!と思ったら、


★★★評価とフォローをお願いします!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

異世界のチートな悪役令嬢にTS転生し、無双して女の子のハーレムを作り、異世界に成り上がった件。 鈴木大神 @suzukioogami

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ