ぐいぐい読ませる物語( ;∀;)

僕はこちらの小説のタイトルを拝見した瞬間、何が書かれているのだろうと興味深々となりました。コピーから想像出来る世界と不穏な単語、ただの話ではないと思いました。

そして拝読させて頂き、「おもしろかった!」と現在喜んでいます。

さて、小説を書く場合に「構成」という要素があります。ストーリーやキャラなど小説を構築する要素をすべて「構成」と言って差し支えないのですが、今回はその中でもストーリー構成について考えさせられました。

ストーリーとは幾つものエピソードが連なり構成されます。筆者様サイドとしてはプロットから構成を組み立てていくのですが、その場合の読ませ方に技術が必要となります。

例えば物凄く簡単に言えば、「ももたろう」でお爺さんが山にしばかりに行き、おばあさんは川に洗濯に行き、桃を発見致します。とても分かり易い導入です。これを別アングルから再構成してみますと、薄暗い夜、明日は鬼ヶ島へ渡る桃太郎が宿に泊まった時に、「何故命をかけるのだ?」と宿場の浪人に聞かれた場面から始まり、回想としてこれまでの過去を語る、というシリアスな構成も可能です。この様に物語は基本の内容を変えずとも、構成次第で幾らでもその姿を変えるのです。

そうして生まれる構成の技術とは、ストーリーとして存在する物語をいかに編集して「読者様の興味を持続させるのか」という1点において存在します。

さて、こちらの物語、そのストーリー構成が非凡でございます。

巧みな表現とエピソード、そのつなぎの素晴らしさが「物語の持つ魅力」を最大限に引き出し、ぐいぐいと読まされてしまうのです。すごいですよ!

お勧め致します。

僕は勉強になりました。面白い上に学びのある傑作でございます。少しでも読み始めれば、あっと言う間に必ずお楽しみ頂けるかと思います。

皆様、是非、宜しくお願い致します( ;∀;)