生き物として欠かせない営みである「食」や、それに伴う「痛み」を想起させられつつも、猫と関わる日常におかしさがあるエッセイでした。
個人としてここ数年で某ゲームをきっかけに実馬に関わる機会が増え、無事養老牧場へ辿り着き余生を終えられる馬匹がどれだけ希少なことかと思い知る事がしばしばありました。将来を期待されていた一頭がある日突然落命するけれど、やっぱりどの馬にも同じような悲しみを覚える訳ではないんですが、動物を娯楽のために育ててある意味で消費している側面を感じます。一方で、幼い時分には父に連れられて行った釣り堀から持ち帰った魚を焼いて食べたりもしましたがそれともまるで違うんですよね。大人になった今釣りに行っても同じでしょう。食べるために育てられた命だから、腸を裂いても感じ入らなくてもいいものなんでしょうか。
やんわり抱いている感傷が刺激されました。