Letter in a Bottle with Love ~S~

第1話

愛しいあなたへ。

私はいつでもあなたを想っています。

何年経っても、思い出すあなたは幼いころのままで、あどけなく私を見上げていた。

その、無垢な瞳を私は忘れません。

あの瞳の輝きを、あなたは忘れていませんか。

あの頃、思い描いていた夢を、私に語ったあの熱い想いを、今も持ち続けていますか。

年経るにつれ、現実の前に夢はその輝きを失いますが、決して失われはしないと私は思うのです。

あまりにも夢に執着しすぎると、逆にかなわなくなるかもしれません。

あるいは、その夢の形を決めすぎてしまってもあなたが辛くなるだけかもしれません。

夢は、あなたにかなえてもらいたがっています。

あの頃のあなたのような無垢な赤ん坊のように、あなたに抱きしめてほしがっています。

大好きなあなたの懐へ、いつでも飛び込んでいきたいと思っていますよ。

あなたはただ、その子を両手を広げて受け止めればいいだけなのです。

瞳を交わして、笑顔を向けて。

そのために、どうか、その子が空からあなたのもとへ降りる瞬間を見逃さないでください。

その子の姿も、形も、決めてしまわないでください。

その子は、あなたが見たこともない姿をしているかもしれないのですから。

けれど、あなたはきっと、その子を一目見ただけで愛しいと感じるでしょう。

その愛しさのままに抱きしめれば、あなたが望んだとおりの、あるいは、それ以上の幸せがあなたに訪れます。

ですから。

どうか、まっさらな心で、あなたの夢を抱きしめる用意をしていてくださいね。

大地にしっかりと足を踏ん張って、空へ向かって大きく手と心を広げていてください。

その瞬間は、きっともうすぐ訪れるのですから。

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