12-2「うるさいうるさい煩い五月蠅い」(4P)

 



 ごめんなさい

 わかってるの




 シェリル、ごめんなさい

 マイク、ヘレン、ごめんね



 ぼくのせい

 ぼくがそこにいたから







 ────悪かった。


 済まなかった。

 言葉が足りない。



 俺がそこにいたから。

 俺が招いた。


 許してくれとは言わない。

 忘れることなどない。



 どう償えばいい?

 どうすればお前たちの魂は報われる?

 


 

 俺に関わらなければ、お前たちが死ぬことはなかった。

 全身を焼かれ、消し炭になることなどなかった。


 今もなお、生きて

 生きていたに違いないのに





 ──────俺が、うばった。

 



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る