11-14 「裏の顔」
何事にも、表があれば裏がある。
日の当たる場所があれば、影の色濃い場所もある。
──シルクメイル・オリオン領もその例外でない。
そこは、聖堂にほど近い
”アルトヴィンガ”。
通称『
街の中心で暮らすことが出来ぬ貧困層や、ならず者がひしめき暮らしている、いわば『スラム・歓楽街』の顔を持つ街だ。
強盗・恐喝・暴行・売春・人身売買などは日常茶飯事。街は常にアルコールの臭気が漂い、ネズミや害虫も多く沸く。
エルヴィスが、いや『オリオン』が。
親の親の代から目を光らせながらも手が出せない、世間の肥溜めのような場所である。
そんな場所の話を、華やかな舞踏会の片隅で。
ヘンリーは語る。
白亜の壁を背に、シャンパングラスを手にしながら。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます