加護と呼ばれる不思議な力を持つ女性を加護女と呼ぶ。加護女はほんの一握りしかいない。そんな加護女であるにも関わらず、苦しみを奪い一時的に肩代わりするしかできず中途半端だと罵られる桐君。果たして彼女に幸せは訪れるのか……!?和風ファンタジー、特に平安時代風世界観がお好きな方なら必見の物語です。桐君の処遇には胸がギュッと痛くなり、彼女の幸せを祈ること間違いないでしょう。この先桐君がどうなっていくのか、確かめていきましょう!
加護女(かごめ)――治癒や未来視など、人智を越えた力を持つ一握りの女性。病弱な領主の妻として重宝される彼女たちは、凝り固まった貴族社会に囚われた籠の鳥。「奪う」力を持つ加護女、桐君(きりのきみ)は、病気や痛みを一時的にしか奪えない半端者として虐げられていた。読んでいて胸が苦しくなるほど生々しい無力感の果てに、彼女が幸せになれる未来を願わずにはいられません。ちょっと不思議で狂おしい平安和風ファンタジー、おススメです。