第134話 Side Story 聖女の異世界生活 前編

 チチチ、チュンチュン。

 ジィ~~~!

 寝室にカーテンの隙間から朝日が差し込み、小鳥たちの囀り、と、けたたましい蝉の声が聞こえてきたのでゆっくりと瞼を開く。

 すぐに目に入ってきたのは眠っているユーヤさんの横顔。

 同時に私の頭の下に伸ばされた細身ながら逞しい腕の感触を頬で感じ、顔に熱が上がってきたのがわかる。

 こうしてユーヤさんを感じながら朝を迎えるのはもう幾度も経験していることなのだけれど、それでもその度に恥ずかしさと幸福感で悶えたくなるような気持ちになるのはなかなか慣れることができません。

 

 誰が見ているわけではないのに、赤くなった顔を隠すようにユーヤさんの胸に顔を押しつけると、ユーヤさんの汗の匂いを感じます。

 スンスン。

 はぁ~、落ち着きます。

 ティアが事あるごとにユーヤさんの匂いを嗅いでいますけど、その気持ちがよくわかります。好きな殿方の匂いというのはどうしてこれほど安心感を感じることができるのでしょうか。

 ユーヤさんは匂いが気になるらしくて嫌がっていますけどね。

 いつまでもこうしていたい気持ちはありますが、きりがありませんのでそろそろ起きなければなりません。ちょっと、いえ、非常に残念ですけど。

 

 ベッドから身体を起こすと私に掛けられていたタオルケットがフサリと滑り落ち、裸の上半身が露わになります。

 寝ているとはいえ、ユーヤさんの傍で肌を晒すのはやはり恥ずかしいです。

 上半身どころか全身をくまなく何度も見られているのですが、恥ずかしいものは恥ずかしいのです。特に他の方たちと比べると少々見劣りする胸辺りが。

 はぁ~、どうしてここだけ成長してくれないのでしょうか。

 レイリアさんに少しくらい分けてほしいと切実に思っているのですが、あの勝ち誇ったように胸を揺らすのをみると言うに言えませんね。

 

 私とはユーヤさんを挟んだ反対側に寝ていたはずのティアの姿は既にありません。おそらく朝食の準備をしているのでしょう。彼女はすっかりこの家の家事担当としての役割を確立していますからね。

 私も負けてはいられません。

 そう気合いを入れてベッドを降りると、私の身体に引っ張られてユーヤさんの身体に掛けられていたタオルケットも一緒に落ちてしまいました。

 目に飛び込んでくるユーヤさんの裸身。……朝から元気です。

 ちょっとつまみ食い……ハッ? 今何を?

 慌てて何度も頭を振って気を落ち着かせる。

 ハーハー、ドキドキ。

 

 渾身の力を込めてユーヤさんから視線を引き剥がし、もう一度ユーヤさんにタオルケットを掛け直して服を着る。

 廊下に出ると、ムワッとした熱気が押し寄せてきました。

 えあこん、という空調機のおかげで部屋は涼しかったのですが、一瞬で汗が滲んできますね。

 暑さ寒さは旅の間に慣れたつもりではいましたが、こちらの世界の夏はちょっとタイプが違うようでなかなか厳しいです。

 大っぴらに魔法を使うことができないので涼しい場所に逃れることしかできないのがもどかしいです。

 王国はおろかウィルテリアス全土と比較しても考えられないほど豊かで発展したこちらの世界ですけれど、魔法が使えないことだけが不便ですね。

「あ、おはようございます」

 洗面所で顔を洗い、リビングに入ると案の定、ティアがキッチンで朝食の支度をしながら挨拶をしてきました。

 昨夜も遅くまで何度もユーヤさんに可愛がってもらっていたのに元気ですね。という私自身もユーヤさんに抱かれた翌日は肌も艶々、身体は軽いし眠気など欠片もありませんが。

 

 カチャ。

「おはよう。いつも早いわね」

「おはようございます。お義母さま」

「あ、おはようございます。えっと、お、御義母様」

 ほどなくリビングに入ってきたご婦人に挨拶します。

 御義母様。

 何度呼んでも頬が熱くなります。

 私も女ですから、結婚すれば配偶者の親は義父・義母となり、そう呼ぶのは認識しておりましたしそのつもりではありましたが、未だユーヤさんとは結婚しているわけではありません。しかし、こちらの世界で生活するにあたり、公式に戸籍を取得するためにこの家に養子として登録される必要があり、正式にユーヤさんのご両親が養父・養母となるのが決定したことで、結婚を待たずそう呼ぶこととなったのです。

 もっとも、ユーヤさんがアカネさんだけでなく私たちも受け入れてくれたことで、多少早まっただけなのですけれど。

 

 さて、それは置いておいて、私は私の役割を果たさなければなりません。

 家事全般はティアの足下にも及びませんが、この家の方々の健康管理と治療は私の役目です。

「ソファーに掛けて、楽にしてくださいね」

「ありがとう。お願いね」

 御義母様がゆっくりと腰掛ける。

 お腹は大分目立つようになってきていて、順調に胎児が成長しているのを感じさせる。というよりも、標準的な月齢よりも大きめのお腹になっている。

 私はソファーの前で膝立ちとなり、御義母様の手を取ってゆっくりと魔力を流し込んでいく。

 刺激を与えないように、隅々まで巡るように魔力を浸透させ、御義母様の身体に異変がないかどうかを診ていく。

 脳、循環器、各内臓、異常なし。胎児も、ええ、異常ありませんね。

 この頃には大きくなった子宮に圧迫されて下半身に静脈瘤が起こりやすいと御義母様に頂いた医学書に書いてありましたが、今のところその兆候は見られません。

 子供たちは・・・・・順調に成長していて、胎動も活発です。医学書に記載されていた平均的な成育具合と比較してもそれほど差がないようです。

 

「はい。異常はありません。ですけれど、仕事はもうされない方が良いかと思います」

「ありがとう。メルちゃんのおかげで安心していられるわ。仕事の方は来週で産休に入るから大丈夫よ。今でもほとんど動かないでいられる仕事を割り振ってもらってるし」

 それでも来週だと妊娠28週ですからあまりお勧めはできませんけど、それでも王国、というかウィルテリアスでは本当に出産ギリギリまで働いている人が多いことを考えるとさすがに異世界は社会システムがしっかりとしていると感心することしきりですね。

 なんでも、仕事ができない産前産後の期間でも手当がもらえる制度まであるのだとか。他にも出産費用もある程度支給されるそうですし、なんて素晴らしいことだと感嘆の念を禁じ得ません。

 残念ながらその制度を王国で実践するにはいくつもの大きすぎる課題があり、当分は実現できそうにありませんが。

 

「産休の時期でバレなきゃ良いけど、まぁ、さすがに裕哉や茜ちゃんもまだそっちの制度までは理解してないだろうから大丈夫でしょ」

「あの、生まれるまで言わないのですか?」

「まぁ、別に知られても問題ないんだけど、ビックリさせた方が面白いじゃない」

 そう言って御義母様は悪戯っぽく笑う。

 普段は優しくも厳しい、理想的な母親像そのものなのに、こうしていると少女のようにも見えるのが不思議な感じです。

 この性格で私たちを受け入れてくれているのだから感謝しているのですが。

「ティアちゃんにも秘密にしていたんだけど、獣人って勘が鋭いのね。あっさりバレちゃったわ」

「匂いでわかるんですよ。あ、ユーヤさんたちが起きてきたみたいです」

 朝食の準備ができたのか、ティアがこちらまで歩いてきて、注意を促した。

 その言葉に御義母様が唇に指を当てて黙っているように念押しをする。

 

 それから朝食を摂り、職場へ御義母様を送る御義父様に同行する。

 病院へ着くと御義父様はそのまま会社へ。私は御義母様を職場であるナースステーションまで送り、帰宅する。

 ここまでが朝の私の仕事となる。

 夕方はタクシーを呼んで私が病院まで御義母様を迎えに行くのです。

 御義母様は過保護すぎると言うのですが、ユーヤさんがどうしても心配だからと私に頼んできましたし、妊娠中は足元が見えづらく転倒の危険が伴いますので万が一のことを考えるとやはり送り迎えは必要でしょう。

 まぁ、さすがに影狼を常時張り付かせているのはやり過ぎかもしれませんが。

 それに影狼がアカネさんから離れた代わりに防御系の魔法具を複数身につけさせてますけど。それも明らかに過剰なほどに。

 ……やっぱりユーヤさんは過保護かもしれません。

 今でそれなら、私たちに子供ができたらどうなってしまうのでしょう。王国で子供の護衛に一個師団くらい付けそうな気がします。

 

 この後は普段ならば歩いて帰るのですが、今はユーヤさんが夏休みとのことでバイクで迎えに来てくれています。

 ユーヤさんの腰に手を回し、後ろから抱きしめるようにしがみつきます。

「ちょ、メル、どこを触ってるっ?!」

 アカネさんやレイリアさんのようなアピールの仕方がボリューム的にできないので私なりにアレンジしているのですが、怒られてしまいました。

 ……昨夜あんなに激しかったのに元気です。

 非常に残念ながらユーヤさんはこの後アルバイトがあるそうですし、私自身も出かけなければならないので続きは出来ませんが。

 ……残念です。

 今夜はアカネさんの順番ですし。

 

 堂々とユーヤさんに抱きついていられる至福の時間はたった10分ほどで終わり、ユーヤさんはアルバイト先のレストランにそのまま出かけてしまいます。

 私は家に入り、予定の時間までティアを手伝って掃除などをします。

 野営などは私も慣れていますが、さすがに掃除をはじめとする家事は手際が悪く、ティアの手伝い程度が精一杯です。というか、ティアの手際が良すぎて簡単なことしかさせてもらえていません。

 普段どれほど侍女たちに頼っているのか否応なしに自覚させられましたね。

 今度戻るときはこちらのチョコレートのお菓子を沢山買って労うことにしましょう。以前、アユミさんが差し入れとして持っていったときには大喜びで争奪戦が勃発した挙げ句に血を見る騒ぎになりましたね……別の物を考えましょう。

 

 時間になったので簡単な支度をして家を出ます。

 決められた場所で待つこと数分で横に目的地の名前が大きく書かれた白くて大きな自動車が目の前に停まりました。

 ドアを開けて乗り込むと、すぐに自動車は発進します。

 この自動車というのにも最初は驚きました。

 ウィルテリアスを旅していたときにもユーヤさんからこちらの世界のことの話の中でよく聞いていましたが、実際に見て、乗ってみるとその乗り心地や速度に意識が飛びそうになりましたからね。

 馬車とは根本的に異なるので王国での再現は不可能ですけど。

 それにこちらの技術をウィルテリアスに持ち込むのは原則禁止と言われているので断念しています。もっとも、こちらの世界ほど科学技術が進んでいないのでどちらにしても無理ですし。

 

 しばらく車に乗っていると、目的の場所に到着します。

 敷地の中に道路や交差点などが作られた、まるで小さな町を再現しているかのような奇妙な施設。

 自動車教習所というらしいのですが、今私は毎日昼までの数時間ここに通っているのです。

 なんでも、ユーヤさんだけでなく、アカネさんやレイリアさん、ティアが乗っているバイクという乗り物を扱うには“免許証”というものが必要で、それを得るためにには技能を習得し、必要な知識を持たなければならないそうです。

 そのため、私もその“免許証”を取得するために通うことになったのです。

 

「い、いいい、いらっしゃいませ」

「今日もお願いしますね」

「はは、はい!」

 建物に入ると正面に受付があり、そこで事前に渡されているカードを出すと手続きが完了します。

 このところほとんど毎日来ているにもかかわらず、毎回受付の女性は緊張を隠しきれずワタワタと私のカードを受け取り、汗を浮かべながら引きつった笑いを浮かべます。

 こちらの世界では私は単なる一市民に過ぎず、誰もがその認識でしかないはずなのにこういった対応は不思議でしょうがありません。

 最初は私の服装や容姿が変なのかと思いましたが、ユーヤさんに聞いても「相手が緊張しているだけだ」としか言いませんし、御義母様は笑っているだけなので受付の人はこういった性格なのだろうと考えることにしました。

 

 受付を終えると階段で2階に上がります。

 そこが実技や学科を受ける教習生の待機場所となっていて、時間になると案内に従って教室や実技指導室に移動するのです。

 今日は最初に学科を1時間、その後実技を1時間受ける予定です。

「あ、あの、メルスリアさん」

 いくつも並んでいる椅子のひとつに座ると、後ろから声を掛けられました。

 こういったことは度々ありますが、こちらの世界の人はウィルテリアスと違って荒っぽい人はそれほど居ないのでさほど警戒することもなく振り返ります。

「はい。あ、確かエロさん、でしたか?」

 この教習所で何度か顔を合わせたことのある男性でした。

 変わった名前だとは思いましたが一緒に居た方がそう呼んでいたのを覚えています。

「い、いえ、エロじゃなくて江口です」

 あら、失礼しました。

 

「め、メルスリアさんは今日も教習、昼までですか? よかったら、その、お昼でも食べに行きませんか? 近くに美味いパスタの店があって、その…」

 これは、いわゆるナンパというものなのでしょうか?

 いえ、アユミさんの話では街中でいきなり声を掛けられた場合にそう言うらしいですから違うのかもしれません。

「て、テメ、抜け駆けすんなよ! メルスリアさん、俺もすっげぇ美味いラーメン屋知ってるんすよ! 一緒に…」

「メルスリアさんがラーメンなんか食うわけねぇだろ! 俺、じゃなくて僕とフレンチの店に…」

「いやいや、俺と」

「いや、私と」

「僕と」

「拙者と」

「「「「誰だよオマエ!」」」」

 

 いつの間にか何人もの男性に周りを取り囲まれてしまいました。ひとり変わった髪型の方もいらしたようですが、気にしたらダメそうなので置いておきましょう。

 因みに私もラーメンは食べますよ?

 アユミさんによく連れていってもらいますから。先日もアユミさんの“大会”というのが終わってから行きましたし。

 個人的には豚骨のもやしと背脂マシマシというのがお気に入りです。

 それにしてもこのままでは他の皆さんの迷惑になってしまいます。

「せっかくのお誘いは嬉しいのですけれど、午後は予定がありますのでご遠慮させてください。申し訳ございません」

 そう言って頭を下げると、一瞬残念そうに男性達が溜息を吐くも、再度別の日にと言葉を重ねてきます。

「私には婚約者が居りますので」

 仕方なく、そう言って再び頭を下げると何故か皆さん真っ白になってしまわれました。芸が細かいです。

 

 丁度そのタイミングでチャイムが鳴り、掲示板の画面に案内が出たので学科教習の教室に移動します。

 男性方はまだ白く固まっていましたが、教習受けなくても大丈夫なのでしょうか。

 教習は交通ルールの法律や標識の意味などを学びます。

 感心するのは法律が細かく定められていること。

 これは社会が安定している証拠です。それに法律に権力が縛られているということ。

 権力者が都合の良いように勝手に法律を変えることはできず、変えるには多数の権力者たちの同意が必要で、その権力者も平民の多数の反対があれば簡単に権力を失うという、法律を乱用できない構造になっているとか。

 法律の内容は多岐にわたり、今学んでいるのはそのごく一部に過ぎないそうです。実際にユーヤさんに見せていただいた法律の本はあり得ないほど細かな字でびっしりと何千ページにもわたって書かれていました。

 

 ウィルテリアスではどの国もそこまで細かな法律は定められていません。

 そもそも字が読める人が全体の3割程度しかいないので周知させることができないのもありますが、基本的にその地を治める領主や国がその都度法律を作るので内容に一貫性がないことも多く、為政者の判断で全てが決められるからです。

 直接為政者が判断しないことは前例に基づいて行われるので法治とはほど遠い地域が大半で、為政者が悪ければ住んでいる平民は過酷な環境に置かれることも少なくありません。

 王国が今のこの国のようになるにはどれほどの時間が必要なのか、考えるだけで気が遠くなりますね。けれども学ぶべきことは多いです。

 

 学科の教習が終わると、次は実技です。

 実際にバイクという乗り物を使って教わるのですが、皆さん初心者なので色々と苦労します。

 中には妙に上手な方もいるのが不思議なのですが、基礎的なところから丁寧に教えて下さるので安心です。

 兵士や見習い騎士が乗馬などを覚える際は、とにかく乗って覚えろと言われるそうなのでその差に驚きます。

 私たちは貸与されたヘルメットを被り、整列して教官の説明を聞きます。

 今日の内容は『一本橋』と呼ばれる幅30センチ、長さ15メートルの橋の上を10秒以上掛けて渡るというもの。

 中型自動二輪は7秒以上なのですが、私は大型自動2輪を受けているので10秒だそうです。

 

 ここの教習所では中型を持っていなくても大型自動二輪の教習を受けられるので、ユーヤさんの言葉に従いそうしました。

 レイリアさんやティアも同じだそうです。

 まずは、教習用のバイクの脇にそれぞれ立ち、指示を待って跨がります。

 この時にバランスに気をつけないと、

「きゃあっ!」

 ガシャ!

 隣の女性がそのまま反対側に倒れてしまいました。

 教官は見て見ぬ振りです。

 自分で起き上がって倒れたバイクを起こすのを待っているのでしょうが、今回はちょっと問題ですね。

 バイクと地面に足が捻れた形で挟まれているようです。バイクに付いている挟まれ防止のパイプのおかげで怪我はしていないようですが自力で抜け出すのは難しいでしょう。というか、どうやればこの角度で足が挟まれるのでしょうか。

 動きそうにない教官を横目に、私は自分のバイクのスタンドを下ろしてから駆け寄り、女性の身体が無理に動かないように支えながら片手でバイクを・・・・・・持ち上げて彼女の足を外し、バイクをゆっくりと降ろしました。

 

「大丈夫ですか?」

「へ? え? あ、は、はい、大丈夫、です?」

 何故疑問形なのでしょう。

 素早く彼女の足を診断しますが特に問題は無いようです。

 ふと周囲を見回すと、皆さんが私たちに注目しています。

 教官さんはお口までぽっかりと開いています。虫歯がありますね。

 はて?

 皆さんいったいどうしたのでしょうか?

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