第37話 勇者の再訪問Ⅳ

 時間は少し遡る。

 

 

 自宅で皆に再度異世界に行くことを告げた翌日、いつもの召喚場所に転移魔法でやってきた俺と茜、レイリア、ティアの4人は早速レイリアの送還を行うことにした。

 レイリアの協力が得られるとは思っていなかった俺は最初『影狼』で異世界に行こうとしたのだが、「主殿が居ないならこの世界にいても仕様があるまい。どうせ戻るのなら我と共に行くのが良かろう。人数も人数じゃし、影狼では不安もあるからの」というレイリアの言葉に甘えることにした。

 

「んじゃ、始めるからレイリアの身体にしがみついてくれ」

 元の黒龍の姿に戻ったレイリアの前足に身体を乗せながら茜とティアに言う。

 それに直ぐに2人は従いレイリアの身体の鱗に手を掛けてしがみつく。

 それを確認してから送還の魔方陣を展開する。

 俺達をレイリアごと光が包み込み、一瞬の微かな浮遊感の後、覆っていた光が消えると周囲は岩肌がむき出しになった洞穴の中にいた。

 

 確かに見覚えがある。

 レイリアが塒にしていた洞穴だろう。

 ここに来るのは2度目だな。既に2年も前になるが、ここで協力してもらうための課題としてレイリアに挑んだのが懐かし……いや、あれは死ぬかと思った……トラウマ?

 

「ふむ。無事に戻ることが出来たようじゃな」

 レイリアの言葉に我に返る。

 見れば茜とティアも無事一緒に来ることが出来たようだ。

「して、これからどうするつもりじゃ?」

「とりあえず今の状況が判らないからな。アリアナス王国の王都へ行こうと思う」

 問題はどうやって行くかだが。

 実は王都に転移魔法のポイントを設定してないんだよね。王都にいた頃は転移魔法使えなかったから。

 ポイントを設定してある場所で王都に一番近いところに転移してから移動するしかないか。

 

「では我が王都近くまで転移して、それから我に乗ったまま王城まで行けば良かろう」

 レイリアが嬉しい提案をしてくれる。が、良いのか?

「そりゃありがたいけど、良いのか? 今回は人同士の戦争だぞ? 龍族は人同士の争いには関わらないって言ってただろ」

「何の話じゃ? 我は契約者である主殿の手助けをするだけじゃ。結果として人の軍隊を蹴散らすことになるやもしれぬが、大した問題では無かろう」

 レイリアが可笑しそうに笑いながら言う。

 いや、だから黒龍の姿で笑うと恐いってば。

「ありがとう。正直すっごい助かる」

 俺が真面目な顔をして頭を下げると、レイリアは照れたようにそっぽを向きながら俺達に背に乗るように促した。

 

 全員が背に乗ったのを確認してからレイリアは転移魔法を使った。

 直ぐに目の前の景色が変わり、周囲を麦畑に囲まれた小さな丘の上に転移していた。数キロ先には幾度も見た王都の町並みとその先に王城の尖塔が見える。

 流石にティアは何度も経験している分平然としているが、茜は立て続けに変わった光景に目を白黒させながら、不安からか俺の服をギュッと握りしめている。

 俺は安心させるように茜の背中をトントンと何度か叩き笑みを浮かべる。

「さあ、しっかりと捕まっておれ。飛ぶぞ」

 その言葉の直後、レイリアは翼を広げて宙に舞い上がる。

 とは言っても、ドラゴンは鳥のように羽ばたいて飛ぶ訳じゃないので大きな振動は無い。

 まったく、一体どういう原理で飛んでんだか。力学完全無視かよ。

 

 軽い浮遊感はあるものの周囲には風魔法の障壁が覆っており、風に煽られることもない。

 上空から王都の様子を見ると東側の門から多くの人が荷馬車や荷車或いは大きな荷を背負って移動するために列を作っているが見えた。

 おそらく戦火を逃れるために避難する人達なのだろう。

 流石にその表情までは見ることは出来ないが、不安を抱えた逃避行であることは容易に想像できる。

 

 程なくして王城の中にある練兵場が見えてくる。おそらくそこに着地するつもりなのだろう。

 それにしても王都には転移や上空からの進入を防止するために結界が張られているはずなのだが、レイリアはまったく気にせず進入している。

 おそらく結界を無効化する何らかの方法をとっているのだろうけど、良いのか? そんなんで……

 そんなことを考えている内に練兵場にレイリアが着地する。

 背中に茜が乗ってるからだろう。随分とソフトだ。

 いつもはもっと勢いよく着地するからな。

 

 俺は茜を抱えて飛び降りる。

「キャッ!」

 茜は随分と可愛らしい叫びを上げて俺にしがみついた。

 体勢? お姫様抱っこですが、何か?

 着地して直ぐに茜を降ろす。

 見ると茜の顔が赤い。俺も……うん、冷静になると照れるね。

 レイリアも直ぐに黒龍から人の姿になる。

 そして、練兵場の出口から10人ほどの近衛兵が慌てた様子で飛び込んできた。

 警戒した様子だったのだがレイリアの姿を見て緊張を解く。

 それから俺の方を見て固まった。

「ゆ、勇者殿?」

 全員俺を見て呆然としている。

 まぁ、無理もないか。異世界に帰ったはずの俺がいきなり現れたんだからね。

 

「国王陛下に謁見したい。伝えて頂けますか?」

 このまま待っていても埒があかないので、一番手前にいた近衛兵に声を掛ける。

「は? あ! は、はい!! 直ぐに伝えて参りますのでお待ちください!」

 そう言って側にいた別の兵に何事か指示すると、その兵は走って練兵場を出て行った。

 それを見届けた、俺が声を掛けた近衛兵は俺に向き直り、

「それでは控え室へお越しください。案内致します」

 そう言うと先に立って歩き出した。

 俺達もそれに続く。

 

 王城内の謁見の間の少し手前にある控え室へと案内された俺達は、適当にソファーに腰掛けながら呼び出しを待つことになった。

 ちなみに案内されている最中は終始無言だった。

 兵隊さんは俺の顔をチラチラと見ながらも何も質問をしてこなかった。

 まぁ、訊きたいことは想像できるけどね。

 

 部屋で待ち始めて5分もしないうちに扉をノックする音が聞こえ、返事をする前に乱暴に扉が開かれる。

「ユーヤさん!」

 そう叫びながら飛び込んできたのはメルスリア。アリアナス王国第一王女にして聖女と称される人物であり、俺や他の仲間と一緒に最初から最後まで旅を共にした仲間だ。

 メルは俺の顔をじっと見つめると、みるみるその瞳に涙を浮かべ始め、そして俺の胸に飛び込んできた。

 

「本当にユーヤさんなのですね? 夢ではありませんね?」

「あ、ああ、メル。久しぶり……」

 メルが俺の背中にその手を回し、強く抱きしめる。

 いや、まぁ、男としては、その、非常に嬉しいシチュエーションなのだけども、背中に茜の殺気のこもった視線がザクザクと突き刺さってるのですよ。

 俺はメルの肩に手を置いて身体を引き離す。

 ……ちょっと勿体ない……

 などと考えたら背中に刺さる圧力が更に増した。

 何故考えてる事が判るんだ?

 

「殿下。随分と大胆になられましたね。ですが少し周りを見た方がよろしいかと」

 いつの間に来ていたのやら、メルの背後からエリスさんが淡々とした調子で指摘する。

 それにメルが顔を赤くしながら慌てて俺と距離を空けた。

「エリスさんもお久しぶりです」

「はい。ご無沙汰しておりました。まさか再びお会いできるとは思っておりませんでした。それで、今度こそお情けを期待して宜しいのですよね? ああ、勿論メルスリア殿下の後で結構ですので」

 このタイミングでそういうことを言いますか、貴方は。

 

「そ、それじゃあ、紹介します。俺の元の世界での友人の茜です」

 これ以上ヤバい状況にならないように急いで茜を紹介する。

「は、初めまして。工藤 茜といいます。一応簡単に裕哉からお話しは伺っています。よろしくお願いします」

「貴方が『アカネ』さんでしたか。挨拶が遅れて申し訳ございません。わたくしはメルスリア・ムルド・アリアナスと申します。ユーヤさんと同じようにメルとお呼びください」

 ちなみに今の会話はウィルテリアス大陸の共用語だ。

 俺はすっかり失念していたのだけど、どうやらレイリアが茜に言語理解の魔法を掛けてくれていたらしい。さすが。

「あの、それで、ユーヤさん・」

 メルが何かを言いかけたタイミングで再度扉が叩かれ、国王陛下に謁見する準備が整ったことを知らされた。

 

「そ、それでは話は後ほどにして、私が先導いたしますので謁見の間へ参りましょう」

 メルに先導されて謁見の間に向かう。とはいっても直ぐそこなのでほんの少しの間だけなのだが。

 謁見の間の扉の前には近衛兵が2人両側に立ち、メルが頷くと声を張り上げる。

「勇者殿が到着されました!!」

 一瞬の後扉が開かれ、先にメルが次いで俺、茜、ティア、レイリアと続き、最後にエリスさんが入る。

 直ぐに扉は閉められるが、俺はそのまま部屋の中央部分に進み出て片膝を付く。

 茜もそれを見て慌てて同じように膝をつく、が、それは男の作法なのでティアが小声で作法を教えて両膝を付いた。

 レイリアは特に何もせずそのまま立っている。まぁ、黒龍だしね。国の権威なんぞガン無視である。

 

 正面には豪奢な装束を纏った壮年の男性。アリウス・レーデス・アリアナス。アリアナス王国の国王陛下である。

 国王陛下はメルが隣の定位置に来るのを待ってから、

「礼は不要だ。久しい、というほどではないか。まさかそなたと再び会うことが叶うとは思わなかったぞ。息災そうで何よりだ」

「突然の訪問、誠に失礼いたしました。謁見を認めてくださりありがとうございます」

 何度やってもこの言葉遣いは慣れないな。いや、普通の敬語なら俺だって問題ない、と思うんだよ? でも日本で生活してて謙譲語なんて使う機会ないじゃん。

 

 国王陛下の隣、メルと反対側には王妃陛下も居る。その他この場には数人の人達、あまり話したことはないがこの国の重鎮と言える人達が両側に控えていた。

 見ると国王陛下も重鎮達もその表情に疲労の色が濃く表れているようだ。

 帝国にいきなり侵略受けたんだから無理もないか。

「そなたに閉ざす戸は持っておらぬよ。して、この度の訪問の理由を教えてもらえるか」

 そう言いながらも国王陛下の目は期待するような色を帯びる。

 勿論、この期に及んで期待を外すような真似はするつもりは無い。

 悪ふざけをしてみたい気がしないでもないが、俺は空気を読む日本人なのだ。

 

「いえ、ティアから、馬鹿な事を考えて馬鹿な行動をしでかした馬鹿がいると訊いたので、少々お仕置きが必要かと考えまして」

「ほう」

「この度の帝国との一戦、私も参加させて頂きたい」

 オォォォォ!!

 周囲にいる国の重鎮や扉に控えている近衛兵まで歓喜の声を上げる。

 何人かの重鎮さんは目をうるうるさせながら笑顔になっていた。

 う~ん。こう言っちゃなんだけど、ちょっと気色悪い。

「そうか。そなたが参戦してくれるというのは有り難い。では・」

「お待ちください!」

 国王陛下の言葉を遮る声が響く。

 やれやれ、またあの人かよ。

 

「恐れながら陛下、この度の戦いはこの国の命運を賭けた戦い。前回の邪神との戦いはヴァリエニス様の神託があった故に仕方がないことでありましょう。しかし今回はそうではありません。それを異世界の者に託すのはいかがなものかと愚考いたします」

 声を張り上げたのはベルリアス内務卿。

 宰相に次ぐ国の重鎮で陛下の信任も厚く、特に腹に一物を抱えた人物では無いが俺に対しては何かと文句を言ってくる御仁である。

 貴族としては実直で堅実。賄賂の類は一切受け取らない堅物で、実際取り入ろうとして賄賂を贈った貴族をその場で拘束して裁判に掛けた事もあったそうだ。

 ただ、単にお堅いだけでなく、私財を投じて魔物に襲われたり戦災で孤児になった者の為に施設を作り、継続して支援していたりもする。

 俺の国にもいて欲しいと思うほどの人物なのだ。が、俺とは決定的にそりが合わない。

 どうも、異世界人である俺が国の重要な問題に関与するのがどうしても容認できないらしい。国のことは国の人間が何とかするべきだと。

 だから最初から俺に対してはかなり辛辣な態度で接してきたし、さすがに俺もそんな態度を取られて友好的に接することが出来るほど人間が出来ていない。

 なので顔を合わせれば何かと衝突してしまうのだ。

 もっとも直接、間接を問わず危害を加えられたことは無いし、国王陛下が決めたことに対して妨害もしない。決して悪い人間ではないのだ。

 まぁ、主人公と善人が必ず良い関係を築けるなんてのが単なる幻想だってことだね。

 どっから見ても良い人とそりが合わないこともあれば、世間的にはロクデナシでも馬の合う奴もいるだろうってことだな。

 ……でも、以前見たときと比べると何か違和感が……

 

「相変わらず頑固だな。ベルリアス。そなたの考えも判らぬではないが、そなたも言ったように国家の命運が掛かっている。このままでは犠牲は大きなものになるだろう。ましてこの度は勇者殿が自らこうして馳せ参じてくれたのだぞ」

 少し苦笑いを浮かべながら陛下が取りなす。

「しかしですな……」

「まぁまぁ内務卿閣下。少し落ち着いてください」

 メルの後ろに控えていたはずのエリスさんがいつの間にやらベルリアス内務卿の背後から軽く肩に手を添えて宥め? ていた。

 ってか、王宮侍女のエリスさんがそんな行動とっていいのか?

「な?! バ、バークリー嬢?」

「あら? 閣下の髪に何か付いて」

 そう言いつつベルリアスのおっさんの髪を引っぱる。

 スルッ……パサッ……

 

 

 時が止まった。

 

 

 いや、見事なツルッ禿だ。

 何か後光が差して見える。まぁ、外から差し込む光が反射してるだけなんだけど。

「流石は内務卿閣下。いつの間にか光魔法にも熟達しておられるとは」

「ブフォッッッ」

 俺の言葉に思わず吹き出す音が聞こえる。

 見ると国王陛下が口元を押さえてあらぬ方に視線を向けている。

 王妃陛下に到っては後ろを向いていた。肩が震えてますけど。

 メルは頭痛を堪えるかのようにこめかみに手を当てて俯いている。

 んで、当のエリスさんは……メルの後ろに何事も無かったかのように無表情で立っていた。……恐ろしい人だ。

 

「な!なななな」

 ベルリアスのおっさんは顔を真っ赤にして震えている。

 そうか、何か違和感があると思ったら、ヅラだったのか。

 ……そういえば、2年以上前に王都を発つとき相変わらずの嫌みにムカついて習得したばかりだった『10歩歩くごとに頭髪が1本づつ抜けていく』っていう闇魔法の呪を掛けたんだっけか。

 

 おっさんは俺の顔を物凄い形相で睨む。

 いや、ヅラ取ったの俺じゃないじゃん。ハゲたのは俺の魔法のせいだろうけど、そっちは多分バレてないはず、だよね?

「ふん!! 武功があっても報償など出さんからな!!」

 そう言い捨てると足早に謁見の間を出て行った。床に落ちたヅラが何やら哀愁を漂わせている気がしないでもない。

 ところでこの落とし物は何処に届ければいいんだ?

 

 

 微妙な空気が流れる中、仕切り直すように国王陛下が言葉を出す。

「現在我が国とイルヴェニア皇国、東部都市国家連合、それに加えて冒険者と傭兵の義勇軍が連合してフリステルの東側に広がる平原の東端に陣を布いているはずだ。未だ開戦の報告はないが遅くとも数日中には戦端が開かれるだろう。そなたに異論がなければそこに合流してもらいたい」

 陛下はそこまで言って、列席している重鎮の内、軍編成を担当している軍務卿(この人だけは顔と名前を知っている)に視線をやると軍務卿も頷いている。

 王妃陛下はまだ後ろを向いてプルプルしてる。真面目な話をしているのでそろそろ戻ってください。

「承知しました。私とレイリア、ティアが合流します」

 気にするのは止めて俺はそう返答する。

「感謝する。何か要望があれば出来る限り応えよう」


「お言葉に甘えさせていただき、一つお願いしたいことがございます」

 そう言って、膝を付いたままポカンと遣り取りを見ていた茜に視線を送る。

「紹介が遅れましたが、ここにいるのは私の同郷の友人で、アカネ・クドウと言います。この者を私が不在の間、この王城に滞在させていただきたい」

 俺が茜を紹介して促すと、茜も慌てて頭を下げる。

「茜です。よろしくお願いします」

「ふむ。そなたが勇者殿の同郷の者か。歓迎する。この王城を我が家と思い自由にしてくれて構わん。無論、アカネ殿の身の安全は王国の名誉を賭けて保証しよう」

 そう茜に笑いかけながら請け負ってもらえた。

「ではわたくしがアカネ様と共に過ごすと致しましょう。ユーヤさんや異世界のお話しを色々と聞かせてくださいませ」

 メルがそう言って茜に微笑んだ。

「よろしくお願いします」

「身の回りのお世話は私が致しますので何なりと申しつけ下さい」

 エリスさんもそう言ってくれる。が、この人に関してはちょっと釘を刺しておかねば。

「エリスさん。お願いですから妙なことを茜に吹き込まないでくださいよ」

「妙な事、ですか? 私は常に本当の事しか申し上げませんが」

 それが一番信用できないんですってば!

 

 さて、んじゃま、そろそろ行動しますか。

「それじゃ、俺は行くけど、茜。ここは日本じゃない。くれぐれも何か行動するときはメルかエリスさんに言ってからにしてくれ。出来るだけ早く片付けて戻るから。知り合いのいない所に居てもらうのは申し訳ないけどな」

 俺は茜の目を見ながらそう念を押す。

「判ってる。裕哉も気を付けてね! 待ってるから」

 真剣な表情で茜も応じる。

「メル。申し訳ないけど、茜をよろしく頼むよ」

「はい。お任せ下さい。大丈夫ですよ。多分ですけど、私アカネ様とは仲良く出来そうですから」

 メルはそう言ってくれるものの、女同士ってのは俺にはよくわからんからな。

 何事も無い事を祈ろう。

 

 俺は改めて国王陛下に向き直る。

 王妃様も復活したらしくいつもの優しげな表情で俺を見ていた。

「それではそろそろ出発しようと思います。数日内に吉報を届けられるように最善を尽くします」

「前回に続いて此度の事、重ねて礼を言う。そなたの事だくれぐれも無理はせぬようにな。吉報を待つ」

「私からも礼を言います。ですが、決して無理はせぬよう、無事の帰還を待っていますよ」

 国王、王妃両陛下からの言葉に敬礼を返し、レイリアとティアを伴って謁見の間を後にする。

 さて、そんじゃまぁ派手にいきますか。

 

 

 そう言えば今回レイリアとティア、一言も喋ってないじゃん……

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