校内放送あいぶらいぶ

前書き


自分の中でテキトーに書いた作品でしたが、構想を考えるにあたり、思いの外面白くなってきたので、本腰入れて書いていく方針になりました。

それにあたり、今から一から文章を書き直し、修正をかけます。

目的はキャラの個性を出すと言うことと笑いを交えて、より面白くしていこうと言うものです。

見づらい作品にはなりますが、全ての準備ができましたらまた連絡します。

下記は今後入れていくシナリオの一部です。

雰囲気だけでも味わっていただけると幸いです。


 昼休み、校内放送室から流れる音楽がふいに止み、ラジオの始まりを告げるおなじみのジングルが響き渡った。


 俺は教室の窓際でサンドイッチをかじりながら、ふと耳を傾ける。そして、予告された通りにいつもの明るい声が放送を切り開く。 


『あいぶらいぶッ‼︎』


 俺は一人、口の端に微笑みを浮かべつつボソッとつぶやいた。


「おっ、始まったか。」


 いつもの昼休みの楽しみが、今日も俺を待っている。


『と言うことで今週も始まったわけだけど、皆さんいかがお過ごしですか? マイクの魔術師、井上です』


『やあ、みんな元気してたー? エアウェーブのエンターテイナー明石いわなです!』


『今日は前回募集してたふつおたを読んでいこうと思うぜ』


『やっとラジオらしいコーナーが出来たね』


『ああ、散々奇抜なことしてきたからな。』


『激辛料理食べてみたり、虫食べてみたり』


『ほんと大変だったな……音声のみでどうリアクションせいって言うんだよ』


『でもさ、あの激辛料理チャレンジの時、井上が涙目になってたのは笑ったよね』


『ははは、あれはヤバかった。でもリスナーからの反応は意外と好評で、井上さんの涙声、意外とイケメンってコメントが多かったんだぜ』


『それに虫食べた回は、意外と美味しそうに食べてたって感想が。いわなの食レポ、リアルだったからね』


『あの時はほんと勇気を出して食べたよな。でも、そういう新しいことに挑戦するのも悪くないかなって思うようになったよ』


『そうそう、リスナーの皆さんと一緒に新しいことに挑戦するのは楽しいよね。これからも色々なことにチャレンジしていこうね』


『と、まあ、昔話に花を咲かせてもしょうがないので早速、一つ目のお便り読んでいこうぜ……っていっても俺のケータイにきたメール読むだけなんだけどな』


『もう!いつもいつも…忙しいのに。まあ、今回だけは教えてあげる。メッセージ来てるから、早くチェックしてよね!』


『……お、早速、メールが来たみたいだな』


『なんなの、その着信ボイス』


『はあ? ツンデレ幼馴染シリーズをご存知ではない?』


『そんなの知らないよッ! いいからさっさとふつおた読んでよ!』


『ああ、記念すべき一通目のお便りは……俺の家は大きな農家をしています。やりたいことがあるのにこのままでは、家業である農家を継ぐことになりそうです。父親にYESか農家の2択を迫られています。どうすれば良いですか?』


『地味に拒否権がないんだね』


『まあ、家業が立派な農家ならそれなりに食っていけるだろうし、決断は早めのほうがいいよな。やりたいことがあるって言っても、農業だって年間通して忙しいわけじゃないだろうし、暇を見つけて取り組めばいい』


『珍しくまともなこと言ってる』


『俺だってビシッと決めるところは決めるのさ』


『さすが』


『あなたのスマホ、鳴ってるわよ。…なんで教えてあげるのかって?別に、あなたが気になるからじゃないんだからね!』


『さあ、次のお便りを読んでいくぞ』


『その着信ボイスしまらないなぁ』


『全裸の幼女に1つオプションつけるとしたら何つけますか? だとよ』


『なんだ? この気持ち悪い質問は』


『俺は断然、手錠かな』


『手錠付けるのはお前だよ』


『またメッセージ?あなた人気者ね。…え?私が妬いてる?そ、そんなことないわ!とにかく、早く確認してよ!』


『ほら、次のお便り来たんだから早く読んでよ』


『はいはい』


『"はい"は3回』


『このやりとりで"はい"が少ないことあるだな』


『えーっと、次のお便りは……おッ! さっきの家業を継ぐか悩んでいた奴から返信が来たぞ』


『すぐ返事くるのは、ライブ感あっていいね』


『自決しました』


『早まんないでッ‼︎』


『おそらく自己解決しましたって言いたかったんだろうな……』


『……日本語って難しいね』


『ふん、どうせまたあの人からでしょ?メッセージ来てるけど、私が気にしてるわけじゃないからね!』


『次はいわなが読むッ!』


『おッ! いいぜ』


『さあ、気を取り直して、次お便りです。とっても大好きな人がいるのにワキガなんです。匂いが気になって愛負も出来ません。それともこんなことを気にするなんて器が小さいだけなんでしょうか? だってさ』


『よくわかるよその気持ち。俺もワキガだからなぁ、つらいよなぁ……クラスのみんなからバイキン扱いされるし、恋なんて出来ないってあきらめかけたりもしたよ……でも今は治療でなおせるらしいからお互い頑張ろうぜッ!』


『あッ……コレ……この娘がワキガじゃなく、この娘が好きな人がワキガなんだって』


『え?』


『以上、ここからの放送は井上を励ますメールをお待ちしてます』


『いやいや、そんなメールもらっても困るからッ!』


『……いや、ちょっと待って』


『どうした?』


『この娘の好きな人って井上なんじゃない?』


『え? マジ?』


『ワキガなんてそうそういるモンでもないし』


『まあ、確かに』


『この娘がお前のこと好きだったらテンション上がるでしょ?』


『ああ、ワキガでよかったとも言えるッ!』


『よーし、じゃあ早速この娘のお悩み解決していこう!』


『よっしゃー! やってやろうぜッ!』


『結論から言って、その人に愛負するの諦めなさい』


『うぉい‼︎』


『と、言うことで今回のあいぶライブはここで終了! また、来週お会いしましょう!』


 今回神回だったな。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

あいぶッ‼︎ 青春永遠 @aoharutowa

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ