九.優雨
「ただいまー」
「おかえりなさい」
「お、うん、ただいま」
ダメだ、自分でもわかるくらい声が弾んでいる。これじゃサプライズする前にバレてしまう。
「お前さ・・・なんかあった?」
ほら来た。
「えっ、別に何もないよ。なんで?」
「いや・・・まぁいいや」
よし。
「おなか空いてるでしょ、ご飯にするね」
「うん、ありがと。早く帰ってお前のご飯食べたかったんだ」
「えー、もうー、いつも通りのだよー」
なんだ。なんなんだ。凄いぞ哲也。何を感じ取ってそんなラブラブな発言をしてくるのだ。お前はエスパーか。
今日の夜ご飯。このメニューで哲也が気付くかどうかを試してやろうと思っている。もし気付いたら、赤ちゃんができたことを先に話す。気付かなかったら、寝る前に両親のことを話そう。
今日のメニュー。
子持ちカレイの煮付け、子持ちししゃも、明太子入り卵焼き、数の子とイカそうめんの和物、玉子スープ、そしてご飯はイクラとウニがたっぷりの豪華ちらし寿司。
どうだ、これでもかというほど“子”を意識した内容で揃えてやったぞ。これで“お前、卵巣になんかあったの?”とか言ったら、イカの甲を丸呑みさせてやる。
今日はテーブルに麻の可愛いランチョンマットを敷いておいた。カンガルーとコアラが赤ちゃんを抱っこしているプリントがされている。もうここまでくると単なる意地だ。食器を並べたら隠れてしまったのは誤算だが。
「なんか凄いな、今日のご飯」
そりゃそうだ。いつもの倍は作ってる。食え。
「なんで私のご飯食べたかったの?」
ここは理由を聞きたい。愛する妻の手料理が恋しかったとか言われたら、勢いで全てぶちまけてしまうかもしれないが。
「今日さ、昼に食べた天丼が、あまりにも脂っこくてさ。胸焼けしてたんだよ」
えぇぇ・・・
「優雨のご飯ってさ、どんな油物でも絶対胸焼けしないじゃん。凄いよなぁって思ってさ」
もっと褒めろ。
「ありがとう。これでもそれなりに考えて作ってるんだよ」
控えめな妻を演じておく。
「どんなに美味しいご飯でもさ、毎日食べられるのって、家のご飯だけだと思うんだよな」
「うん・・・」
ダメ、ダメだよ、今そんなこと言われたら泣いちゃう。
哲也が箸を置いてルイボスティーを一口飲んだ。立ち上がって、脇に置いてあった自分の鞄から袋を出した。
私の方へ向き直った。膝と膝が触れている。
「俺、気が利いたこととか何もできないし、仕事の時間も長いから面倒かけてばっかりで申し訳ないって思ってるんだ。でもね、こうやって家に帰ってきて、お前がいつも笑顔で迎えてくれて、美味しいご飯を作ってくれて、気遣ってくれて、俺、こんなに幸せでいいのかなって、改めて思ってさ」
涙が一雫、頬を伝い落ちた。
「お前と出逢って十年以上経つよな。俺たちまだ二十六でさ、これからまだまだ先があると信じて生きていくんだ。その道のり、これからもお前とずっと一緒だったらいいなって。俺の隣がずっとお前だったらいいなって、心からそう思ってる。うまく言えないけど」
充分すぎるよ・・・ばか。
「っていう話」
・・・えっ?
「あの・・・それだけ?」
涙が引いた。
「うん」
えっ・・・は?
「うんって・・・なんか続きないの?ちょっと、ねぇ?」
「いや、ちゃんと感謝の気持ち伝えてなかったなと思って」
こいつ・・・許さん。
「その紙袋は?」
どう考えてもこのタイミングなら指輪だろ。
「あぁこれ?靴下。履き替えたから」
なんだこいつ、絶対許さん。この後に及んでまた私の心を弄びやがったのか。絶対許さん、もう知らん。
腹が立ったので袋を鷲掴みにしてぶつけてやった。哲也はきょとんとしながら、またわしわしと食べ始めた。そうやって美味しそうに食べるから憎めなくなるんだよなぁ。はぁ・・・。
結局、気付かれないまま食べ終わり、私は不完全燃焼のまま後片付けをした。
でもまぁ、これはこれで哲也らしい。普段、口が立たない哲也が、あんなに真剣に私への感謝を言葉にしてくれたのは、素直に嬉しかった。不器用で、真っ直ぐすぎるくらい真っ直ぐで、優しくて、思い遣りがあって、誰よりも私のことを考えてくれて、いつも傍に私を置いてくれる人。それだけで充分、幸福な運命を授けてくれている。もう一つ、新たな幸福をこれから伝えてあげられると思うと、それもまた私の幸せなんだなと実感できた。喜んでくれるだろう。
お風呂場からシャワーの音がしている。
大切な人の靴下。洗濯機に入れただけで笑顔になれる。
今日も一日お疲れ様。
これからも私たち家族のために、傍にいてね。
ありがとう。
覚悟を決めた。
両親のことから話そう。
「ねぇ、ちょっといい?」
「うん、どした?」
寝転がってテレビを観ていた哲也が、起き上がってあぐらをかいた。疲れているだろうから明日にしようと思ったが、哲也の感謝の気持ちを聞いて、私も感謝の気持ちを伝えたくなった。でもその前に、この話をしておきたい。
「哲也、今まで私が自分の両親の話をしなかったこと、不思議に思わなかった?」
「不思議とかじゃなく、話したくないことは訊くべきじゃないと思ってるから訊かなかっただけだよ」
「ありがとう。でもね、そろそろ話しておきたいなって思ったんだ。私の両親の事と、この部屋に住み始めた時の事を」
哲也が微笑んだ。いつもの優しい微笑みだ。
「私には両親がいないの。亡くなったの。中学一年の時に」
哲也が私の手を取って、包み込むように握ってくれる。
「両親はね、事件に巻き込まれて、刺されたの。殺されたの」
涙が零れ落ちた。哲也がボックスティッシュを差し出してくれた。一枚取り、手に持った。
「事件の詳しいことは、担当した刑事さんから聞いたんだけど、突然だったし、まだ中学生になったばっかりの私には重すぎてよくわからなかった。ただ、お父さんはお母さんを守ろうとして、それで犯人に刺されたっていうのは覚えてる」
哲也が抱き寄せてくれる。温かい。今なら全てを話すことができる。
「お父さんは役所に勤めてたの。お母さんは専業主婦で、いつも決まった時間に帰ってくるお父さんを、私と一緒に待っていて、今日あった事とか、今度の休みは何をするかとか、いつも夜ご飯を食べる時に三人で話してた。お父さん、行き当たりばったりなところがあるから、そこでどこへ行くって決めても、いざその時になるとぜんぜん違うところ行こうとか言い出したりしてね。お母さんもあたしもわかってるから、あてにしてないの。それが楽しくてね。
私が学校の部活で帰りが遅くなる時とか、お父さんが早く帰って来てると迎えにきてくれた。友達とお喋りしながら帰ってくると、途中でお父さんが知らん顔して通り過ぎるのよ。わざとね。私も友達も気が付いているんだけど、お互い知らん顔するの。それで少し歩いていると、後ろからお父さんが“気付けよ”って言うの。もうばればれで馬鹿みたいなんだけど、みんなで笑って、一緒に帰った。楽しかった。お父さんもお母さんも大好きだった。
私の名前、漢字の当て方が珍しいでしょ?お父さんが考えてつけてくれたの。その日は梅雨の合間の晴天で、夕方近くになって雨脚が弱まった時に産まれたから、優しい雨と書いて優雨。私、この名前大好きなんだ」
「俺も大好きだよ」
哲也の左手が私の髪を撫でる。その手を取って自分の頬に当てた。心が穏やかに満たされていく。
「両親が亡くなって、私は施設に入ることになったの。その頃は芝崎海岸の近くに住んでてね。普通の一軒家だったんだけど、古い家だからあちこちボロボロに傷んでて、お父さん、休みの度にどこか直してくれてた。お母さんは“私は大工さんと結婚したのかな”ってよく笑ってた。仲のいい夫婦っていう感じで、二人を見てるのが大好きだった」
「お父さんもお母さんも優しい人だったんだなって、優雨を見ていてわかるよ」
キスをした。私を労わるような、優しいキスだった。
「お父さんとお母さん、どうやって出逢ったと思う?雑誌の文通だったんだよ。その頃、スマホとかないから、文通の相手を探す読者投稿欄みたいなページがあって、そこにお母さんが自分で作った短い物語を書いて、“素敵な文章を書いてくれる人と、素敵な文章をやりとりできたら嬉しいです”って書いたんだって。お父さん、それを見て、一生懸命いろんな本を読んで、素敵な文章が書けるように頭の中に叩き込んで、三ヶ月も経ってから手紙を出したって。お母さんはすっかりそんなこと忘れていて、お父さんからの手紙が届いた時にようやく思い出したみたい。お父さんの手紙、便箋が二十枚入ってて、頑張って書き上げた物語だなっていうのがよくわかったって言ってた。ただ、物語はぜんぜん面白くなかったみたいで、何かあると“お父さんが書く物語はつまんなかったけどね”って揶揄ってた。お父さんは“まだそれ言うか”って照れ臭そうに笑ってた」
哲也が微笑む。まるで自分のようだと思ったのだろう。
「文通で何度かやりとりして、逢ってお話ししましょうって話になって、待ち合わせをしたのが、森戸神社の千賀松があるあそこの岸壁。お母さんは待たせたら申し訳ないのもあったけど、もし逢って変な人だったらがっかりしちゃうから、時間より少し早く行って、どこかに隠れて待っていて、こっそりどんな人か見ようと思ったんだって。
お昼に待ち合わせだったから、三十分くらい前に行って、神社の境内の脇のところで千賀松の方に行く人をずっと見ていたら、それらしい人が千賀松の方へ歩いて行ったんだけど、そのまま石段を降りて岩場の方へ行っちゃって、千賀松がある、あの岩場を登ろうとしてるのが見えて。慌てて声をかけたら、足を踏み外してそのまま海に落ちて。お父さん、びしょ濡れになって、それが初めて逢った瞬間だって言うのよ。なんであんなところ登ろうとしたの?って訊いたら“俺の事がわからなかったら悪いから、わかりやすいように千賀松の横に立っていようと思った”って言われて、この人、私がついていないと駄目かもって感じたって、お母さん、笑いながら話してくれた。
それからお父さんとは、危ないから外で逢わないようにして、どちらかのお家に行って、物語のことやいろんなこと話して、二ヶ月後に結婚決めたんだって。おかしいよね、二人とも。出逢いは三ヶ月遅れの文通、最初で最後のデートはびしょ濡れ、もうめちゃくちゃなのに、なぜかお互い惹かれあって、支え合える唯一の存在になったのよ。運命ってこういうことを言うんだなって、その時思った。
事件の日。朝ね、お父さんが“今日、お母さんとデートするんだ、いいだろ”って言ってたの。そうなんだって言ったら、お母さんが“あじさい公園に行くだけよ”って。お母さん、紫陽花が好きだったから、毎年、梅雨の時期はあじさい公園へ行ってた。まだ時期が早かったのになんで行くんだろうと思ったけど、他に行くところがなかっただけなのかもしれない。もしあの時、私がどこか違うところを薦めていたらって、悔やんだ。
その日、私は部活で帰りが遅くなるから、学校帰りにもしかしたらデート中のお父さんとお母さんに逢えるかなって思ってたんだ。でも、そうならなかった。
学校にいたら警察の人が迎えに来て、お父さんとお母さんが事件に巻き込まれたって聞いて、急いで病院へ行ったの。でも、遅かった。そこから先はよく覚えていない」
事件の日のことを口に出したのは初めてだ。
「家は借家だったから、出て行かなきゃならなくてね。三人で暮らした家の荷物は、千葉に住んでる叔母さんが全部引き取って、家の倉庫に保管してくれてる。叔母さんは施設になんか行かないで、一緒に暮らそうって言ってくれたんだ。でも、あたしは三人で暮らしたこの葉山で生きていきたいって思ってたから、施設に入った。最低限の荷物だけ持って。施設の人はとっても親切で、優しくて、私の心の支えになろうと一生懸命お世話してくれた。叱られたりもしたし、一緒に泣いたりもしてくれた。嬉しかった」
「人の支えになるって、素晴らしいことだよな。俺もそうでありたいっていつも思う。まだまだだけどさ」
哲也の顔が、大人びたあの顔になっていた。
「もう一人、私のことをずっと支えてくれた人がいるの。事件を担当した刑事さんでね。お父さんと同じくらい歳のおじさん。優しい人でね。事件の日、私を迎えに来てくれて、お父さんとお母さんに会わせてくれて、私が泣いてるのを、ずっと傍らにいて見守ってくれた。それからも刑事さんは毎日私のところに様子を見に来てくれて、お魚を持ってきてくれたり、お野菜を持ってきてくれたり、お料理作ってくれたこともあったな。私もだんだん、本当の親戚みたいに思えてきて、自分から刑事さんがいる警察署へ行って、いろんなことを話した。わからないことがあるとメモに書いてくれてね。それを持ってどこどこへ行けば大丈夫だよとか、教えてくれた。もらったメモはいつも冷蔵庫にマグネットで貼り付けておいた。大事なものだし、いつでも見られるようにって思ってね。
私が施設に入ることが決まったって言ったら、今度は施設まで来てくれてね。毎日じゃなかったけど、週に二回は顔を出してくれて、またいろんな話をしてくれる。刑事やってると、いろんな人に出会うけど、悪い人ばっかりじゃないんだよって教えてくれた。嬉しかった」
哲也は黙って聞いてくれている。私の大切な人。
「中学校の三年間はあっという間に過ぎてね。受験も施設の人と相談しながら、刑事さんにも相談して、やっぱり地元の公立高校に行って、葉山を中心に生活したいって話した。高校受験はなんとかうまく行って、あとは中学校の卒業式を待つだけって頃になって、思い切って刑事さんに相談したの。施設を出て、葉山に住みたいって。両親が残してくれたお金が少しあったから、あとはアルバイトをしていけば、家賃が安いアパートなら暮らしていけるって思ったし、やっていく自信があった。刑事さんは、立派になったなって言って、泣いてくれた。嬉しかった。
心残りなのはね、最後に刑事さんに会ったのはこれが最後だったの。卒業してすぐに一人暮らしも始めてね。あたしが一人で生きている姿をもっと見てもらいたかったし、成長した姿を見せてお礼をしたかった。高校に入ってから警察署へ行ったんだけど、もう退職したって聞いて、それ以上は何も分からなくて。もし今も元気でいてくれたら、幸せいっぱいの今の私を見てもらいたかった。それだけが心残り」
哲也の瞳に涙が浮かんでいる。そっと指で拭ってあげた。
「高校生活が始まると最初は大変だったけど、すぐに慣れて自分のペースがわかってきた。生活感が凄い女子高生だったと思うよ。いつも帰りは買い物袋下げてたし。不安もあったけど、それよりも、両親の不幸な運命を背負っていても、自分は幸福な運命に繋がってるって信じて頑張った。
あたし、この頃に決めたんだ。もう過去の運命は口に出さない。お父さんとお母さんの無念な運命も、全て私が背負って、心の奥にしまっておく。ここから先は、自分の幸福な運命を信じて生きていこうって。決めたの」
テーブルを引き寄せ、哲也にマグカップを渡す。私も一口飲む。
「高校に入ってすぐ、亜美と知り合って、友達っていいなって思った。亜美のお父さん、お医者さんでしょ?実は、両親の検死をしてくれたのが亜美のお父さんなんだ。本当に偶然だったの。亜美と家が近いことがわかって、一緒に帰ったりしてたんだけど、ある日、亜美のお母さんが夜ご飯食べていけばって言ってくれてね。お料理のお手伝いをしたり、テーブルを片付けたりして、三人で楽しく話しながら待ってた。なんかね、家族に混ぜてもらったような気がして、凄く嬉しかったんだ。
しばらくしたらお父さんが帰ってきて、顔を合わせた瞬間、どっかで見たなって、“あっ”て思い出した。でも怖くて口に出せなくて。お父さん、にこにこしながら初めましてって挨拶してくれて、特に何にも言わないから、やっぱり気のせいかって思ってたら、帰り際に亜美がいないところで、“私のこと覚えてますか?”って言うの。やっぱりそうだったんだって、“覚えてます”って言ったら、“一人で頑張ってるんだってね。何かあったらいつでも言いなさい。優雨ちゃんは娘同然だからね。遠慮なんかしたら駄目だぞ”って言ってくれて。泣いたら亜美が不思議に思うから我慢したけど、凄く嬉しくて、心強かった。だから今でも亜美のお父さんとお母さんは、私にとって家族同然なの。亜美やテリーと同じように」
私には家族がたくさんいる。もちろん哲也が一番近い。
「アルバイトもいろいろしたなぁ。でもさ、女子高生ができるアルバイトなんて、みんな時給安いしね。両親のお金もいつかは底をついちゃうから、なんかいいバイトないかなって探してたの。そしたら亜美が逗子海岸の海の家のバイトを見つけてきてくれた。すぐ面接受けてさ。で、バイトの初日に同い年のぶっきらぼうな男の子に仕事を教えてもらったの。それが哲也。わかってると思うけど」
あの時の哲也と、今、私の隣で手を握ってくれている人が同じ人とは思えなかった。
哲也の横顔を見る。真剣な顔になっている。重い話だ、辛くさせてしまったと思った。
「ごめん、暗い話になっちゃったね。でも話しておきたかったの。聞いてくれてありがとう。ごめんね」
哲也の首に手を回し、ゆっくりと唇を重ねた。
哲也がスッと身体を引く。どうしたのだろうと思って見ていると、立ち上がって窓の外を見つめている。私も隣に立った。
「話してくれてありがとう。次は俺の番だね」
哲也から唇を重ねてくれた。慈しむように、愛おしく、熱い、愛のある口づけだった。
ガラス越しの星。映り込む二人。
重なり合う手。見つめ合う瞳。
静かな夜に身を委ね、互いの心が重なり合う。
哲也の心に語りかける。
出逢ってくれてありがとう、と。
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