前夜
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第1話
わたしはこれまで、どんな努力をしてきただろう。
共通テストの勉強?
2次試験の勉強?
それに加えて小論面接の練習?
それがそんなに苦しかった?
他人より沢山頑張った?
ううん。違うよ。
わたしが勉強している間、クラスメイトだって他の場所で頑張ってた。
わたしだけが偉いわけじゃないよ。
皆平等。きっと並行線のスタートを切る。
だけど、明日は、誰かを蹴落とさないといけない。
倍率は1倍以上。数はいくつにしろ、誰かを上回って、わたしは入学の切符を手に入れなくちゃいけない。
わたしにできるの?
平均か、それ以下か、そんなわたしが。
いや、
思い出せ。
「努力は裏切らない」と送り付けてきた、昔仲違いした友達。
「頑張れよ」って背中を押してくれた小論指導の先生。
「これくらいしか出来ないから」ってわたしをここまで送り届けてくれた両親。
たくさんの『他人』の「思い」で、わたしは今ここにいる。
その人たちに顔向けできないようなことはしないよ。
だから「負け」が確定するまでは、必死に足掻いてやる。
待ってろよ、
見てろよ、
4月。
前夜 on @non-my-yell0914
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