Letter in a Bottle with Love ~A&M~
零
第1話
お元気でしょうか。
あなたと離れて暮らすようになって、どれほどの時が過ぎたでしょう。
私たちは愛と信頼を持って、あなたを手放しました。
寂しい気持ちもありながら、旅立つあなたの背中を、どれほど誇らしく思ったかしれません。
あなたの選んだ道は、私たちとは違う道であるように思えましたが、今ではそうではないと確信しています。
愛しいあなた。
あなたは私たちの欠片を持って生まれてきた、かけがえのない存在です。
あなたの人生において、私たちがともに過ごせた時間は、とても短いものになるでしょう。
その中で、私たちはとても多くを受け取り、また、渡してきたのです。
たとえそれが、私たちから善意で送られたものであっても、あたなが必要なしと思えばいつでも捨ててください。
それがあなたに真に必要であるならば、いずれそれは巡り巡って再びあなたの元へ戻るでしょうから。
あなたが幸せに生きるために、何を手放すことも、何を得ようとすることも躊躇しないでください。
まずは、踏み出してみることです。
小さなあなたは、この大きな世界に果敢にも生まれるという形で戦いを挑みました。
私たちは、あなたを懸命にサポートしてきたつもりですが、それと同時にあなたにもずっとサポートされていたと思っています。
きっと、これからもそれは続いていくと思います。
こうしてあなたへのメッセージを書かせてもらっているだけでも、あなたへ寄せる気持ちの一つ一つが、私たちには恵みです。
愛しいあなたへ。
どれほど時と場所を隔てても変わらぬ愛を。
Letter in a Bottle with Love ~A&M~ 零 @reimitsuki
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