★★★★☆ 映画:素晴らしきかな、人生

ジャンル:ヒューマンドラマ

一言感想:人生の大事な要素を教えてもらいました


■あらすじ

最愛の娘を無くし、失意にのまれた広告代理店の経営者。そんな彼に対し、会社の仲間達はある事を企てる。彼の行き着く先は…


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ここからはネタバレ含む感想です。ご注意ください。

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■感想

”愛”と”時間”と”死”。

この3つが人生にどう密接に関係しているか、深く考えさせられる映画でした。


ただ、正直かなり疑問が残っており、モヤモヤ感を入れると評価は★★★なんですが、個人的に"愛"の話がすごく心に響いたので、★★★★にしました。


良かったところと、疑問が残るところをそれぞれ解説していきます。

ちなみに、他の人はどう感じてるんだろう?と思い、ブログの解説等見てみましたが、結構心無いことが書かれていることが多く、切なくなりました…。泣

確かに疑問は多く残るし、少し荒さが目立つ部分もあるんですけど、そこまで言われるほどかな…というのが、個人的な感想です。

また、ちゃんと観てないのか「いや、それは…」というレビューも多い印象。海外では酷評だったので、そういう意見に引っ張られているんじゃないのかなと思っちゃいますね。

是非皆さんも映画を見ていただき、私の感想と他の人の感想を見比べてみてほしいです。


■良かったところ

1.”愛”と”時間”と”死”について知れたこと

この映画で最も心に残るのはこの3つのキーワードかと思います。個人的に心にグサグサグサ!っと刺さりました。

このキーワードは序盤に主人公が言うセリフです。


「"愛"、"時間"、"死"。この3つが地球上のすべての人をつなげる要素だ。誰もが求めたり避けたいもの、誰もが買ってしまうもの、なぜなら人は常に愛を渇望し時間を惜しみ死を恐れるからだ。"愛"、"時間"、"死"。そこから始めよう。」


これホントにそうだなと共感し、これが知れただけで良かったと思っちゃったんですよね。愛については心理カウンセラーの世界でも2つ目に必要な心理的欲求だと言われており、人はなんだかんだ愛を求めているし、時間についてはいつも惜しんでますし、死は言わずもがな。すべての人に共通して言えること、確かにそうだ!と思いました。


2.愛から逃げるなというメッセージ

正確には覚えていませんが、愛を演じた女性に言われた最後の言葉。あれほんと良かったですね。愛があるから苦しいんだ。愛から逃げるな、と。愛があるからこその苦しみ、それなのに愛から逃げていては何の解決にもならない、という事だと解釈しました。

だからこそ、この後の心神喪失証拠動画見せられた時のみんなとのやり取りや、元妻のところに行く後押しになったんじゃないかなと。


■疑問が残るところ

1.会社の仲間たちのハワードに対する対応の変化

なんとかしてやりたい→会社やべぇから心神喪失の証拠揃えよう→愛、時間、死を演じて元に戻るかやってみよう→やっぱ心神喪失って事にしよう


最初の心神喪失の証拠揃えよう、が軽すぎて、最後の心神喪失にする事に決めたくだりや仲間の涙が軽いものになってる気がしました。

もし僕が理解してないだけでしたら、是非コメントで教えてください。


2."死"を演じた女性と病院の女性が同一人物だったことの意味

正直ですね、同一人物であって欲しくなかったですね…。

何故私がそう感じたかですが

①死を演じて、ハワードが思い込んでいると感じ、自分の演技力凄いでしょ!とはしゃぐ人と

②難病で死を目前にした人に、家族にも伝えるべきと諭す人と

③娘が死ぬという人にアドバイスした人


この①②③が同一人物って、かなり違和感がありませんか?

②③なら分かります。自分が大事な人との死別を経験してるからこそのアドバイスだとしたら、同一人物にする意味はとおります。

だけど①の時のはしゃぐ様子が頭から離れない…仮に、大事な人との死別を経験したことがある人が、死を演じる時にあんなはしゃぎ方するか?となってしまいました。


3."愛"を演じた女性との取引のタイミング

愛を演じた女性がもう演技したくない!となったあと取引しましたが、あれなんだったんですかね?

しかも取引したのに、娘との関係修復する前に演技してましたが、あんな取引内容でしたっけ?

僕の記憶では、娘との関係修復できたら演技するのかと思ってました。結局あの後、愛を演じた女性との話もないし…なんだかなぁ…でした。


4.幸せのオマケの正体

"どんなに辛い出来事にも幸せのオマケはあるからそれを見逃さないで。"

ハワードの元妻は、すべてと繋がっていることに気づけたことが幸せのオマケだと言っていましたが、幸せの「おまけ」なんですかね?

例えば、初めてのスピーチでメチャクチャ恥ずかしい思いしました。それでも得られるものがありました。次に繋げます。これだったら「恥ずかしさのオマケ」として、次への成長につながるものが得られた、だと思います。

「幸せのオマケ」。難しいですね…


■他の人の解説を見て言いたくなったこと

1.ハワードと元妻が他人行儀だったことについて

どこの解説とまでは言わないですが、「元妻だったのになんで他人行儀だったの?」とか、「あれは最後視聴者を驚かすためだけの要素」等、少しいわれのない非難を受けていたのが気になりました。

ハワードは離婚する時奥さんに手紙を渡しています。その手紙の内容は「もう一度他人に戻れたら…」でした。

その結果、お互い他人のフリをしていたのではないでしょうか。ハワードは、妻といることで娘の事を思い出して悲しいから距離を置きたかった。でも愛していたからこそ、他人として接するという荒業で自分を言い聞かせて接していたんじゃないかなと。

元妻はそんなハワードの気持ちが分かったので、ハワードに合わせて他人のフリをしていたのかな?と。



いかがでしたでしょうか。

ぜひとも皆さん観ていただき、皆さんの感想を書いてください!よろしくお願いします。

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吐き出されたものたち 神垣欠 @ienaimon

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