〇〇〇〇〇〇〇〇。
いくら泣いても、寝るのが遅くても、朝の七時は平等に来る。
けたたましく鳴る呼び鈴に、部屋のみんなが呻きながら起きる。
あたしは覚悟を決めてベッドを出た。
部屋の呼び鈴を鳴らして回るママを追いかけて、捕まえた。
「ママ!」
『えぇ?』
業者に不要な記憶を消去されたママは、いつものように私を認識した。
『おはようございます、ミユキ』
ママと呼んでも、気にしない。そもそも意味が通じていないのだ。あたしはそれでもママの固いボディに抱きついていた。
ママは今朝もプログラム通りしゃべり続けている。
『さあ、顔を洗ってごはんを食べて。楽しくて新しい、今日という一日のはじまりです、元気にいきましょう』
ママ・ロボット 春Q @haruno_qka
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