詩はぼくの抱く妄想を

(鮮やかに)

何か形のあるような気分にさせる

雪が月に昇り 太陽が西から登る

山は逆さで海は赤く 

独裁者に苦しむ民も 信念の殺す子供もなく

ただ皆んな草原で寝転がって

今日もまた生き延びたと笑い合う


雨が地に落ち 西陽がさす

山は重く海は濁り

不況に苦しむ国民や 老人の殺す若者がある

一人一人がイヤフォンの奴隷のように彷徨い

今日もまた死ねぬと嘆く

崇高な社会は 僕の抱いた妄想を

(静かに)

叩きのめす

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