陽子

陽子 君の大きな体とくっついた僕は

ビックバンで生まれてからというもの

この 柔らかい暗闇の中で喜び続けている

ああ 原子核とやらがやってくるようだが

しかしそれでも 僕は君を追い続けるだろう

ほら あの一筋の光からくる幾許の

僕らと同じような組たちが

いつかくる悲しみに備えて抱き合っているよ

一秒で生まれ 三分で付き合った僕らの

長い 十万年に経とうとする日々に

やがて終わりがくる

皆んなそれぞれ 惹かれあっているようだ

もう直ぐ一つになるのかも知らない

そうしたら 何よりいいだろうに


陽子

水素ができ 分子ができ 星ができても

僕は君の周りを走り続ける

たとえ何かとぶち当たり 

きのこ煙になろうとも

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