第7話 エプロンとおっぱい


 買い物を終えて、俺は重い荷物を持ってなんとか家へと辿り着いた。

 荷物の重さ自体は、昨日の敷布団と大差無いのだが、昨日はめぐみのおっぱいを揉んだ直後だったので力がみなぎっていたのに対して、今日は朝に少し揉んだだけなので、そこまでの力が出ない。

 俺はキッチンにその荷物を置くと、そのままの勢いでリビングのソファに倒れ込む。

 外には17時を知らせるチャイムが鳴り響いていた。


「おぉ〜颯太!お疲れ様〜!」

「ふぅ……ちょっと疲れたな……おっぱい揉んでいいか?」

「い、いま!?だめだよ!晩御飯作らないと……」


 するとめぐみは、顔を赤くして俺から目を逸らして呟く。


「晩御飯食べ終わった後だったらいくらでも揉ませてあげるから……」

「そっか、じゃあ楽しみに待ってるよ」

「た、楽しみって……何言ってんの!ばか!私はご飯作るからね!!」


 そうして、めぐみは髪を一つに纏めて、エプロンに着替える。

 めぐみのエプロン姿は、Hカップのおっぱいの大きさがより誇張されていて、見ているだけでとっても癒される。

 正直後ろから揉みたくなる気持ちもあるが、料理をしている最中におっぱいを揉むのは、流石に危ないので自制する。


「よ〜し!じゃあ颯太のために美味しい晩御飯を作っちゃうぞ!」


 そう言って、めぐみは早速手を洗って調理に取りかかる。

 俺はそのめぐみの姿をのんびりと座って眺めることにした。


 今日作るのはカレーだと聞いている。

 めぐみは小さい頃から料理を作るのが得意で、めぐみの家のパーティーに呼ばれた時には、

「そうたくん!このカレー!わたしがつくったんだよ!すごいでしょ!!」

 と、自慢されたのを覚えている。


 ただエプロン姿のめぐみが、俺のために晩御飯を作ってくれているこの状況に、同棲生活を送る実感が湧いてくる。

 将来めぐみと結婚して、毎日美味しい手料理を食べれるのだと思うと、何だか嬉しい気落ちになる。


 俺はせっせと料理を続けるめぐみと、包丁のリズムと共に上下に揺れるおっぱいをのんびりと眺めていた。



 *****



 一時間もしないうちに、スパイスにいい匂いがリビングに立ち込め、ダイニングデーブルの上にカレーが並べられた。

 美味しそうなよく煮込まれたカレーに、俺の好きな福神漬けが添えられていて、食欲がそそられる。


「よ〜し、颯太!出来たよ〜!」

「おぉ!すげぇ美味しそう!ありがとな、めぐみ!」

「ふふっ、颯太のお嫁さんだからね!このぐらい出来て当たり前だよ!ささ、冷めないうちに食べて〜!」


 そして、俺はめぐみと向かい合わせになって座る。

 二人暮らし用の家なので、少し小さめのダイニングテーブルだが、来客でもない限りはこれで十分だ。


 俺は、早速めぐみの作ってくれたカレーをスプーンで掬って口に運ぶ。


 すると、スプーンを口に入れた瞬間に、カレーのスパイシーな香りが口いっぱいに広がる。

 家庭的なカレーだが、その中に細かなこだわりが感じられる美味しさだ。

 恐らく隠し味として入っているバターが、マイルドな味わいにしてくれている。


 俺は一口、また一口とカレーをどんどん食べ進めた。


「めぐみ、すごい美味いよ……」

「ふふっ!ありがとね!!」


 率直な感想を告げると、めぐみは安堵の表情をして、ニコニコと笑っている。

 いくら料理が得意とはいえ、新しい環境での調理に不安もあったのだろう。

 そうして、めぐみは俺の反応を見た後、自分のカレーを食べ始めた。


 このカレーを食べるとやはり、めぐみは料理が上手いのだとよく分かる。

 具材の食感も完璧で、味付けも濃すぎず薄すぎず、どんどん食べたくなるような味だ。


「颯太ったら、すっごい勢いで食べるじゃん……」

「めぐみのカレーが美味しすぎるからな」

「そっか〜!そんなに美味しいのか〜!嬉しいなぁ〜!」


 めぐみは、バクバクとカレーを頬張る俺の方を、嬉しそうに見つめていた。

 その笑顔は、大変可愛らしくて、俺は一瞬その姿に見惚れてしまった。


「どしたの?颯太?」

「い、いや……別に何でもない……」

「ふ〜ん、ならいいや」


 一瞬可愛いと思ってしまったのだが、そんなことを幼馴染のめぐみに言えるはずも無く、俺は黙々とカレーを口に運んだ。






「ご馳走様でした〜!すっげ〜美味しかったよ!」

「何回も言わなくたった分かるってば!ありがとね……!」

「いや、そのぐらい美味しかったんだって」

「もう!照れるからやめてよ〜!」


 俺は自分の食べた食器を片付けて、さっきまで座っていた椅子に戻る。

 めぐみはまだカレーを食べていた。


「そういえばさ、今日サッカー部の先輩に告白されたらしいじゃん」

 すると、めぐみは心底驚いたよな表情で、目をまん丸くする。


「な、なんで颯太が知ってるの!?」

「そりゃあ、学校中噂になってたからな……」

「ひぇ〜恐ろしいねぇ……」

「その……その人学校一のイケメンなんだろ?付き合わなくて良かったのか?」

「な、なに言ってんの!?私は颯太と婚約したんだよ!そんな付き合ったりするわけないでしょ!!」

「別に俺はめぐみが彼氏作っても別に気にしないけどな……」

「ふ〜ん!颯太はそうなんだ!ふ〜ん!!」


 めぐみは、何故だか不機嫌そうな顔をして俺の方を睨み、テーブルの下で俺の足を何度も蹴ってきた。


「ちょ!痛いって!どうしたのさめぐみ!!」

「ん?別になんでもな〜いもんね!!」

「ごめんごめん!悪いことしたなら謝るから!」

「ふん!私の傷ついた心は謝られたぐらいじゃ癒されないもんね!!」

「じゃあ、どうすればいい……?」


 そうして、めぐみは数秒考えてから小さな声で言った。


「私のことぎゅって抱きしめて……」

「へ?今なんて……?」

「だから!私のこと抱きしめて欲しいの!!」






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毎日幼馴染のおっぱいを揉んでたら、大きくなりすぎたので責任取って結婚することになりました。 冬たけのこ🎍 @budoumikan

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