3
「おまえら・・・
俺が、それまでとは打って変わった鋭い目つきで
「やめてください、
「心配するな、
「わたくしたちは、冥界の
「あの求人は偽物か」
俺がガッカリして肩を落とすと、
「いいえ、そうではありません。
「え!? マジで?」
俺は、その言葉を聞いた途端、それまで抱いていた警戒心が一遍に吹き飛んだように、顔をあげて目を輝かせた。
「現金な奴だな」
「ちょっと
「なんだと? やんのか、ゴルァ!」
俺も負けじと
両者がそれぞれ金剛棒の端を握って睨み合っていると、不意に
俺は急に泣きだした
「あの・・・なんか、すいません」
俺は罪悪感を感じて、なんとか泣いている
「いえ、わたくしも稚拙なところをお見せしてしまい申し訳ありません。争っている方同士を見ると、どうしてよいのか分からなくなり、自分の無力さに情けなくなってしまうのです」
そして、気を取り直すと、俺に今回の求人募集の経緯と、仕事の内容を一通り説明してくれた。
今に始まったことではないが、もうここ何百年もの間ずっと、冥界は人手不足で、死者のお迎えをする使いがいつも足りていないらしい。
通常は、冥界の下級官僚のさらに下っ端である見張り番が、
そうは言っても、誰でも彼でも任せるわけにはいかないので、"死者が視える人間であること"という最低条件をクリアさせるために、霊視ができる人間にだけ、あの求人が表示されるようにしたそうだ。
それに関しちゃ、理に適ってるとは思うが、俺はまんまと
次に、生きた人間を雇うにあたって、下っ端の見張り番に人事を任せるのは幾ら何でも役不足なので、人が死ぬとまず最初に審判を下す
「
「俺は二十七だ! 確かに見た目は背も低いし童顔だが、これでも一応、おまえらよりは年上だよ」
「なんだ、年寄りか。その割に全然貫禄ねぇな」
俺はそんな
「
「で、俺は何をすればいいんですか?」
俺が尋ねると、
「その前に、大変失礼ですが、念のため、
「それは構いませんが、履歴書は不要とあったので持参していません」
「はい、そちらは必要ありません。では、始めさせていただきますね」
俺は、てっきり直にいろいろと質問されるものだと思い、気を引き締めたが、次の瞬間、
「
したへの使い 鵺ぽん @nuepon
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