女王とのお喋り①

あの後、私達は昼食会に参加し、現地の料理を食べた。


その料理の中には、何とクジャクも混じっていて、それを聞いた信長さんが興奮したのは、いうまでもない。


んで、その料理の一つとして、ニクノキの実のパイが出されたんだけど......めちゃくちゃ美味しかったのか、ものの数秒で目の前から消えてしまった。


まぁ、ニクノキの実は美味しいからね仕方ない。


そして、今現在の私は......


エリザベス一世『そんなに緊張しなくても大丈夫よ』


エリザベス一世と同じ部屋にいた。


エリザベス一世『私は、あなたとお喋りしたいだけだから』

桃姫『はぁ.......』


エリザベス一世とのお喋り......うん、これ絶対アレだよね?


歴史に残っちゃう系のやつだよね?


エリザベス一世『あなたが持ってきた肉......バロメッツはとても美味しかったわ!!流石は東洋の肉ね!!』

桃姫『は、ハハハ.......』


ニッコリと笑いながら、そう言うエリザベス一世。


肉というよりかは、木の実的なやつなんですけどね....


エリザベス一世『ところで.....あの子、タケチヨくん、だったかしら?とても可愛い子ね』

桃姫『そりゃあ、信長さんが可愛がっているぐらいですからね』


後々、BL小説が書かれそうな関係性だしね。


エリザベス一世『でも、彼は別の国の王子なのよね?』

桃姫『はい。と言っても、今の彼の立ち位置は人質なんです』


私がそう言うと、エリザベス一世は目を見開き


エリザベス一世『.......そう』


と呟いた。


その顔は、どこか悲しげで......竹千代くんを自身と重ねたのか、こう言った。


エリザベス一世『彼もまた......大人の策略に翻弄されたのね』


......そうか。


エリザベス一世は、自身を産んだがために母親が処刑され、自身も処刑寸前まで追い込まれた。


だから、竹千代くんのことを心配しているんだ。


桃姫『そういえば、その竹千代くんは陛下を見た時、真っ赤な顔になってましたよ』

エリザベス一世『あら、そうなの?』


シリアスな空気から一変し、フフッと笑いながら、そう言うエリザベス一世。


桃姫『きっと、陛下に惚れたんだと思います』

エリザベス一世『それじゃあ、私は彼の初恋の相手になったのかしら?』


満更でもなさそうにそう言った後、エリザベス一世はホットチョコレートを飲むのだった。


桃姫『かもしれませんね』


私がそう言うと、エリザベス一世は


エリザベス一世『私が思うに、彼.....タケチヨくんは、とても我慢強い子だと思うの。だから、余計に感情移入してしまうのよね』


そう言いながら、クッキーを食べた。


この様子だと.......竹千代くんを気にしているのかな?


そう思っていたら


エリザベス一世『だから、無理なのは分かっているんだけど......タケチヨくんを、留学生として我が国に招待したいの』


という、トンデモ発言が飛び出すのだった。


桃姫『は....はぁぁぁぁぁ!?』

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

マムシの娘(帰蝶じゃない方)に転生したので、好き勝手に生きることにしました〜なお、私のスキル【植物魔法】はチートスキルだった模様〜 @marumarumarumori

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ