第2話 僕の弟の彼女談議

 朝から気が疲れる会話だったな...。 

やはり、あのヤンヘラさんは話す時気遣ってしまうので疲れが溜まる。自然とため息が出た。

 そんなことを考え、朝から憂鬱な気持ちになりながら教室に向かった。


 自分の席に座る。

そして、前の席の寝てるやつの頭を叩く。


 「おはよう、ジュン。」

 「んー?あ、おはよーナオト。」


 こいつは、福部 潤。

中学生からの付き合いで、自由気ままな性格の奴で朝学校に来たらいつも寝ている。中学生の時から毎朝机で寝ていて今では、僕が学校に来てから起こすのが日課になっている。


 「なぁ、聞いてくれよ。今日の朝から災難でさー。」

 「どしたん?また、お前の弟の彼女さんか?」


 さすが、話が早い。僕は、朝の会話の内容を一通り話した。たまにだが、こうして弟の彼女談をして話を盛り上げている。


 「なるほど、そりゃお前の弟いつか刺されるて死ぬな。」

 「えっ?まだ、ちょっとしか話してないぞ?いや、やはりそう思うか...。」


 話を断片的に話しただけなのに、すぐこの回答が帰ってくるとは...。やはり、中々の人物だヤンヘラさん。


 「でも怖くないか、いつも英司の後ろついて回ってるんだぜ。」

 「でも、英司はそんなに気にしてないらしい。」

 

 「俺ならそんな人とは付き合わないかな。まるで、ス○○ドじゃないか。」

 「ス○○ドって、そんな守ってくれるような存在じゃないんだし。」


 どちらかというと傷つけてくる方だろ...。

まるで疫病神だな。


   ーキーンコーンカーンコーンー

予鈴のチャイムが鳴る。


 「今回も中々面白い話だったぜ。またなんかあったら聞かせてくれよ。」


 「たぶん、明日もまた話すことになると思うよ。」


 そうして、朝の弟の彼女談議は終わった。



※※※


授業が終わって放課後

 

 高校二年生で部活に所属していない僕はそのまま帰宅の準備をしていた。

 外からは部活動に励む生徒の声が聞こえてくる。部活に励む生徒たちに敬礼。そんな感じでエールを送り帰路についた。


 家に着くと、玄関に見慣れない靴があった。お分かりだろう...。


 「はぁ、もう家にあげたのか。」

 

 僕としては、あまり家にあげたくないと思っていたが英司は何も考えていなかったらしい。


 あまり関わりたくないので、忍足で自室に向かう。廊下を歩いて自室のドアに手をかける。すると、後ろから声を掛けられた。


 「あっ、お兄さん。お邪魔してます。」


 ぐっ。出たなヤンヘラさん。(本名は三ノ宮玲奈)今世紀最大の忍足で移動していたのに...と悔しがりながら渋々ながら歓迎の意を込めて話した。


 「いらっしゃい。ごめんね家散らかってて。」 

 「いえ、気になんてしませんよ。そんなに散らかってないですし。」

 

 「そういえば、英司は?ちょっと話をしたいんだけど。」

 「わかりました。呼んできますね。」


 そうして部屋の方にかけて行った。


 ふぅ、ひと段落。

少しすると、ものの三十秒ぐらいで英司が僕の部屋に来た。


 「どうしたの?兄ちゃん。」

 「どうしたのじゃなくて、勝手に家にあげたら駄目だろ。家だって散らかってるんだから。」

 

「ごめん、レナがどうしてもって言うから。」

 「今回はしょうがないけど、次からはちゃんとしろよ。」


 「あと、早く家に帰らせるんだぞ。夜一人で歩かせたら危ないからな。」

 「わかった。帰る時は送ってくるよ。」


 そういって英司は、部屋を出て行った。その後、早めに家に帰ってもらったけれど二人が部屋で何をしていたかは知らない...。


 カメラとか仕掛けられてないよな?そんな心配をしながら一日を終えた。

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僕の弟は、ヤンデレ彼女を連れている @ayase-0914

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