気狂い、配信者になる

「ふぅ、それにしてもたくさん小鬼ゴブリンいましたねー」


「いっぱい、いた」


「伶於さん?何を…」

のんが困惑の表情を浮かべて伶於に聞く。


「何だ…絲、足どかして」

伶於が四つん這いで地面を見ている。


「ん、すまん…なにして、いやほんと何をしている?」

足をどかすが伶於のそばでしゃがむ。


「最近見つけたんだが、この階の床に絵が描かれてる」


「ヘェ〜、どんな絵?」

沙織も伶於のそばでしゃがむ。


「それが…パズルみたいになっていて分からないんだ…」

相変わらず四つん這いである。


【…また新情報きちゃった…】

【え、えぇ】

【なんで、気がつくの???】


「リスナー…俺もよく分からないから頼んだ」

ノラは魔具カメラに向かって親指を立てた。

ちなみにのんは目をぐるぐる回してる。


【ついにノラが思考放棄した!?】

【有識者の方はございませんか?!】

【ダンジョン課:政府のダンジョン課情報部の者です。

これからもどんどん情報を発信してください。】

【ガチの有識者が来ちゃったよ】

【↑なんて????】

【政府に配信をお願いされちゃったよ…】

【その配信見たい】


「む、配信か…」

伶於は地面の写真を撮ってからそう言った。


「良いんじゃない?」

その方がいいと言った顔である。


「まぁ、誰かが見てないと暴走してやらかすからな…」

遠い目をする。


「政府の方から頼まれたんですから、視聴者がたくさん集まりますよ!」

のんがお目目ぐるぐるから回復して元気よく言った。


「…政府との交流がしやすくなりますので今まで出来なかった実験も

できるようになるかもしれませんよ」


伶於は黙っていると

「何か発見した時もわざわざ言いに行かなくていいんだよ?楽になるよ?」

と沙織がレオに言う


「…する、配信する」






「おすすめの魔道具のお店はここです。3人の速度についていけると思いますが

とても高いです。」


「私ももう思うよ!

このお店とっても高いけど性能はいいんですよ!」

ノラとのんが地図を出してお店を見せた。


「場所はここです」


【もしかして…あのクソ高店か…】

【ぼったくりかと思うほど高いところじゃん】

【でも、あの動きについていけるマイク付きのカメラってあそこのお店だけなんだよね…】

【今調べたらとてつもなく高かったんだけど???】

【お金大丈夫?】


「金なら問題ない」


「金はあるくせに財布をよく忘れる奴はどこの誰だ」

絲が伶於にデコピンをする。


「問題ない、今日は忘れていない」

財布を取り出して言う


「じぁ、この後買いに行こ!」

沙織が満面の笑みで伶於の手を握る。


【美少女たちの戯れ…良き】

【美少女が財布を忘れてあたふた…】

【てぇてぇ】

【泣き顔だとなおのこと良き】

【なんか変態いたぞ】





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【悲報?】ダンジョン気狂いがとても強い件について【朗報?】 麻呂桜花 @maroke

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