第16話  私らしく生きるよ!

「おはようママ!」


「あら、おはよう陽菜」


1階に降りるとママからそう声をかけられた。


「今日は早いのね。週番?」


「違うよ、これから寄るところがあるから」


そう言ったら、朝から大変ねと嘆いていた。



「こーらおきろー」


「ちょっとたんま!」


私は勢いよく悠の布団をはがしにかかる。

見慣れたきぐるみ彼女は寒いっと言って私ごと布団を被りなおす。


「ちょっと、制服がしわになるでしょ!」


「陽菜の匂いがする!」


「どんな匂いよ!」

 こんな匂いよ そう言って私の制服をはぎにかかる


「またやってるわ。毎日よく飽きないわね」


まあ起こす手間も省けるので私も助かってるし。


「ふたりとも遅刻しないでよ!」

・・・まあ避妊の心配はしないでいいか。



「もう、悠のおかげで怒られたでしょ


「あははごめんごめん!」


「でもね嬉しいんだ」


「何が?」


「陽菜と一緒で」


「うん、そうだね」


「でもね、あたしはずっと前からそう思ってたよ!」


「ずっと?」


「そう。あなたがいない時からずっとこの時を待っていたんだ」


「ならずっとあたしのことを見ててよ。今度こそ見失わないようにね」


うん、ずっと見てるよ

この幸せが続くために

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彼を失った私が、彼を取り戻すまでのお話 水都suito5656 @suito5656

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