第4話
その後は受付の方に名簿に習った学校の先生がいると言った。そうしたらやはりそのご本人です、いまも面白いですよと返って来た。不真面目でちょっと地味だけど面白い先生は私の父の同級生だ。学校をサボってドーナツ屋さんに座っていた私に学校はどうした?とは聞かなかった。何かと思えば俺の絵が飾ってあるから見ていってよ、そんな感じだった。その日よ市民芸術祭に似たものだったかも知れない。
寒い冬の日、カウンセリングルームの帰りに立ち寄った芸術祭をきっかけに色んな思いが巡った。懐かしい人に漸く声をかけれた。何十年前の先生は80歳を超えていた。父は生きていたらそんなおじいさんだったのかとわかった。とても生きていなかっただろうと(勿論そうだけど)そんなには生きれないひとだったなぁ、そういう人生の使い方だったなぁと想像した。
市民芸術祭 @aeaaoo
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