まず「ガラスが割れた。」で全ての作品を書き出す試みがおもしろく、次の作品へと進むごとに毎回楽しみな気持ちになりました。ガラスが割れるのはよくない事態の予兆のようですが、物語の結末に語り手が、そして読者が抱く感情は見事にエピソードごとに別物で、作者様のレパートリーの広さと文章力の鮮やかさを感じました。