タイトルを見て、不可思議な気持ちになりましたが、読後、仕掛けのすべてが染み渡りました。主人公の語りの抑揚のなさが、逆にリアルでしたが、このようなかたちで色を帯びるとは、予想外でした。「箱」ではなく「ハコ」という表記も、今となっては、お気に入りです。