憧れという夢から醒めて


付き合ってから、僕の中のあなたはまるで別の人になっていった。


知的で大人っぽく見えていたあなたは

実は無邪気でおっちょこちょいな所があった。


真面目で綺麗好きなのかな、なんて思っていたけれど

実は片付けや家事が苦手だった。


恋人になる前は、かっこいい先輩だった。

いつも冷静で、行動全てに余裕を感じていた。

今は毎日愛らしい我儘や

ひらがなの「だいすき」で溢れている。


遠くを行くあなたは

いつしか隣に居て、

少ししょっぱいLINEのやりとりは

とても甘くなっていた。


僕の知っているあなたは、

僕が思っていたよりも

子供っぽくて、

どこか抜けているところもあって、

ちょっぴりがさつで、

わがままでいっぱいだった。


そんな所が好きになっていった。


僕は、夢から醒めてもう一度恋に落ちていた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

日常言葉帳 @ru_9

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ