人生で初めての『おっぱいカレー』を食べたあと、嫁さんが性的に俺を食べました
冷原哲史
おっぱいカレーは実在する料理です
おっぱいカレー。
それは『おっぱい』を模したカレーライスのこと。2つの丸いご飯の山を作り、トップにウインナーや梅干しを乗せ、ご飯周りにカレールーをかけて完成する料理。
偶然にも俺は、その『おっぱいカレー』なる料理を知識としてだけは知っていたのだけど……。
「……まさか、実物を目にする機会がくるとはな……」
日付が変わる頃に会社から帰宅し、出された遅めの夕飯『おっぱいカレーライス』に驚いた俺は、思わず内心の言葉を口に出していた。
「ん、何の話?」
「い、いや、なんでもない!」
「……気になるわね。まぁいいわ。冷めないうちに早く食べて?」
おっぱいカレーを作った本人であり、高校1年生の頃から付き合い始め、交際10周年の今年にめでたく結婚した俺のお嫁さん「椿姫」が、おっぱいカレーを食べるように進めてくる。
「い、いただきま~す……あれ? 椿姫の分は?」
「私はもう先にいただいたわ。最近の優太の残業時間に合わせて食べてたら、太っちゃうしね」
「それもそっか。ごめん、最近帰りが遅くて。大事なプロジェクトを初めて任されたから、自分の全力を出して頑張りたいんだ」
「ええ、大丈夫、分かっているから。不満は少ししかないわ」
少しはあるんだ……。
……何が不満なんだろう?
聞くのが怖いな……。
内心そう思いながら、おっぱいカレーを口に運ぶ。
(うん、旨い!)
ビーフのコク、野菜の甘さ、スパイスのアクセント、ピリリとした辛味。
いつ食べても美味しい、椿姫のオリジナルカレー。ルーは市販のモノを使っているそうだが、アレンジにハチミツを加えたり、数種類のスパイスを加えたりするそうだ。
椿姫の趣味は料理作り&スパイス収集。
世界各国にある色んなスパイスを集め、それを料理に活かすことが最大の楽しみみたいである。
なので我が家には、彼女が厳選して揃えたスパイスが何十種類も置いてあるのだ。
そんなことを考えながら、夢中になってカレーを食べ終えた俺は「めちゃくちゃ旨かったー! おかわりある?」と椿姫に聞いた。
「いっぱいあるわよ。ちょっと待っててね」
俺から空になった皿を受け取り、キッチンでおかわりをよそう椿姫に、気になったことを聞いてみる。
「今日のカレーって、いつもと味付けが少し違う気がしたんだけど……俺の気のせいかな?」
「あら、味音痴のあなたでも気付いたんだ?」
俺の味音痴は事実なので、いまさらそこには反応しない。
「まぁなー。具体的に何がどう違うかはよく分からないんだけどさ……」
そう喋っているうちに、椿姫が新しくよそったカレーを持ってくる。
「……」
おかわりとして目の前の食卓に出されたのは、またしても『おっぱいカレー』だった。
白くキラキラと輝いている、見事な高さと大きさのご飯の山2つ。
トップにあるのは、最初に食べたカレーと同じで、茹で上がったウインナーを輪切りにしたもの……綺麗なピンク色でやや赤みがかっている。
……なんかちょっと絵面がエロいんだけど。
食べ物なのに。ただのカレーライスなのに。
(ていうか正直なところ、このおっぱいカレーが一番気になるんだよな……)
今まで一度も、椿姫はカレーを『おっぱい』に模したことなんてない。
だからこそ、何故こんなことをするのか非常に気になっている……。
けれど、何か良くない予感みたいなものが働いていて、聞くに聞けない……。
「……どうしたの? どうぞ召し上がれ?」
おっぱいカレーを見て思案していた俺を不思議に思ったのか、声をかけてきた椿姫。
「いただきます」
とりあえずカレーを食べることにして、口に運んだ。
(うん、やっぱり旨い! 見た目はアレだけど、味は美味しいカレーそのもの)
「美味しい? 私のおっぱい?」
「ああ、マジ美味しいよ!」
……待て。
カレーに気を取られつい反射的に答えてしまったが……。
今――なんて言った?
「そうよね、いつも私のおっぱいを美味しそうに舐めたり吸ったりしているものね♡ まるで赤ちゃんみたいに♡」
「……間違えました。カレーが美味しいんです。おっぱいを模したカレーが旨いんです」
「ふふっ。言い直さなくてもいいのに。事実でしょう?」
「カレー美味しいなああああぁぁあああっっ!!」
大げさに声を大きく出して、椿姫の言葉を受け流す。
いくら夫婦でヤることヤっているとはいえ、ソレを自分で認めたくはない。
……俺は断じておっぱい好きではない。
男なら誰であろうとも、揉んだり吸ったり舐めたりしているのだから。
内心でそんな言い訳をしながらカレーを食べ進めていく。
「今日のカレーはね、スパイスを少し変えてみたの」
椿姫が話題をスパイスに戻してきた。
「どんなスパイス?」
「ターメリック、クミン、コリアンダー、フェヌグリーク、ナツメグ、マカ、カルダモン。これらのスパイスを私が独自にミックスし、市販のカレールーに加えて作ったわ」
「なるほど、スパイスたっぷりカレーか。やはり美味しさの秘訣はスパイスなんだな」
料理をしない俺にはスパイスの名前を言われても分からないし、旨ければなんでもいいタイプなので、適当に相づちを打ちながらカレーを完食し「ごちそうさまでした」と食後の挨拶をした。
「……美味しさは二の次で作ったカレーなんだけれど、喜んでくれて嬉しいわ♡ さぁ、子作りしましょう?」
…………は?
「ごめん、椿姫。もう一度言ってくれないかな?」
「エッチしましょう? セックスしましょう? 子作りしましょう? あなたに拒否権はないわよ♡」
……ああ、そうか。
嫌な予感の正体はこれだ……。
仕事が忙しくて忘れていたが、椿姫はエッチ大好きな女性であり、性欲が強い。
さらに結婚したばかりの頃には「あなたの子供が欲しいから、これからはいっぱいエッチしましょうね♡」と言っていたはず……。
にもかかわらず最近の俺は仕事優先で、夜の営みは遠慮していた……10日ぐらい。
「あなたと最後にシたのは12日前。もう我慢の限界。今日作ったカレーは私のエッチの意志表示よ。……おっぱいカレー、ずいぶん美味しそうに食べてわよね? おかわりまでしてたわよね? 同じように私と私のGカップ巨乳も愛してくれるのよね?」
(食べ物と張り合うなよ! あと自分で巨乳って言うなよな! ……好きだけどさ、巨乳)
なんて内心ツッコミしつつ、今夜は逃げられないことを悟った俺は「シャワー浴びてくる」と言って食卓を離れようとしたところ……。
「ダメ。このまますぐシたいわ。ほら、ベッドに行きましょう?」
俺は腕を組まれて寝室に連行される。
「……なぁ、せめて汗とか流したいんだけど」
欲求不満状態の椿姫に何を言っても意味がないのは承知しているが、無駄な抵抗を試みてみる。
「以前あなたとエッチしたとき、私も同じことを言ったことがあるけれど、あなたは何て言ったかしら? そしてどうしたのかしら?」
「『シャワーを浴びてない椿姫とエッチしてみたいです』と言って……そのまま椿姫とエッチしました」
「ええ、その通りよ。だから私も同じことを言うわ。……シャワーを浴びてない優太とメチャクチャにシたい♡」
やはり完全にスイッチが入っているな……。
久しぶりのエッチ、きっと激しいんだろうなぁー。
……俺の体力、持つかな?
期待半分、不安半分を抱えて、俺は椿姫と腕を組んだまま寝室へと入っていった……。
「ハァ……ハァ……ハァ…………。椿姫、今日はもう休ませてくれ……」
「ダ~~~メ♡ まだ出来るでしょう?」
3回も果てた俺の懇願を無視する椿姫。
「いや……ハァ……ハァ……無理…………」
「大丈夫、大丈夫よ♡ いっぱい出せるように、あのおっぱいカレーを作ったんだから♡」
「……どういうこと?」
「ふふっ、うふふふふっ♡ 実はね、あのカレーは優太の精力をアップさせることが目的だったんだよ♡」
「……精力?」
「そう、精力♡ 元々たくさんの香辛料とスパイスを入れて作るカレーライスは、精力をアップさせる料理としても都合がいいのよ♡ 例えばカレーによく入っているタマネギには、疲労回復、滋養強壮、精力向上に効果があるとされているわ♡」
「……そういえば今日食べたカレーには、タマネギが普段より沢山入っていたような……」
「次に私が入れた複数のスパイス♡ ターメリックには免疫強化、ストレスによるEDや精力減少の改善に役立つとされているわ。そのほかのスパイスにも媚薬的効果や筋肉量増加、精力増強といった効能があるとされているものばかりよ♡」
「……つまり、スパイスたっぷりの精力増強おっぱいカレーを俺に食べさせ、俺自身を性的に食べることが目的だった……ということか?」
「せ・い・か・い♡ さぁ、少しは休憩出来たでしょう? 私にも優太をたっぷり食べさせてもらうわよ♡ おかわりもしちゃうから♡ 頑張ってね、あ・な・た♡」
……こうして俺は、嫁の椿姫から性的に食べられてしまい、計十二回も果てさせられたのであった…………。
人生で初めての『おっぱいカレー』を食べたあと、嫁さんが性的に俺を食べました 冷原哲史 @20231105
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