人物紹介と用語補足(ネタバレ注意)

2章前時点での簡単な人物紹介と作中にて分かりにくかったかな?という用語捕捉とか、実は…みたいな裏設定になります。

読み飛ばして頂いても問題ありません。


人物紹介


〖スラムの住人達〗


・シズ

本作の主人公。

小柄な体躯に灰色の長髪の少女。

いつも眠たげに見える半目をしているが、素の顔であり本当に眠いわけではない。

スラムで生活しながら、色街で仕事をする代わりに色街の長、マダム“ロクサーヌ”に魔法を教わっている。


スラム生まれスラム育ちだが、数奇な事情により王家の血を引いており、その瞳の色は王家縁の者特有の“氷の蒼アイスブルー”と称される透き通った蒼色をしている。

普段は幻影の魔法で瞳の色を灰色に偽装しているが、感情が高ぶったり、幻影を使っている余裕が無くなると幻影が解けて元の瞳の色がわかるようになる。


年齢にそぐわない魔素量と魔法の技量を持ち、幼い頃から色々な大人に囲まれて過ごしていた為大人びた雰囲気を持つが、心を開いている相手には年齢相応に子供っぽい様子を見せる。


ある事件にて邪神と邂逅し、魂が融合することになった。


・アマンダ

シズの育ての親。

亜麻色の髪に浅黒の肌、活気のある雰囲気を持つ中年の女性。

スラムで生活しており夫と双子の息子がいる。

妹分でもあったシズの母親からシズを託され、立派に育てることを誓う。



・ウーゴ

アマンダの夫。

ボサボサの茶髪に優しげに垂れた目の中年の男性。

スラムで生活しながら、普段は簡単な木工をして、生計を立てている。

手先が器用で今住んでいる家や家具は自作である。


・トニオ

アマンダの息子で双子の兄。

母親譲りの浅黒の肌と父親譲りの優しげな目をしている。

いたずら好き。シズをよくからかっているが実のところ性格はそれなりに思慮深く年の離れた妹分のシズが取っつきやすいようにあえてそうしている節がある。


・トンマ

アマンダの息子で双子の弟。

トニオと瓜二つの見た目を区別するため耳の上に剃り込みを入れている。

双子の兄、トニオ以上にいたずら好きだが、兄と同じように優しい性格をしている。


・薬師のおばば

自作の薬を売ったり簡単な健康診断や産婆のようなことをしている老婆。お金にうるさいが腕のたつ薬師である。


〖色街の関係者〗


・マダム“ロクサーヌ”=カサンドラ

燃えるような紅い髪の女性。

実年齢は80近いにも関わらず30代にしか見えない外見をしている。

色街の長であり色街中心に大きな屋敷を構えてそこに住んでいる。シズの魔法の師匠。

普段は仕事の合間にシズに魔法の手解きをしており、シズには“グランマ”と呼ばせている。


その正体は特級冒険者にして、クラン“マイファミリー”の長、カサンドラであり“ロクサーヌ”は亡き妹の名。

領都を治めるエルドストラ公爵家、前当主との間に妹の死に関わる深い確執があり、復讐の為にロクサーヌを名乗っている。


・カルロス

カサンドラの右腕的存在。

アッシュグレーの髪を流した長身の男性。

人好きのする笑顔をしているが、若干胡散臭い雰囲気も持つ。

普段は色街のあちこちに顔を出して、色街のまとめ役のようなことをしている。

妻子があり、娘と同じくらいの歳のシズに柔らかく接する。


・エミリア

カサンドラ直轄の娼館のNo.3人気の娼婦。

淡いピンクの髪の妖艶な女性。

しかし実態は娼館での荒事に対応するカサンドラ直属の部下であり、強力な身体強化の使い手。

娼婦の中に部下もいて、娼館周辺の治安を維持している。

なおNo.3となっているが指名はできない。


・クレア

屋敷の筆頭メイド。

黒髪を後ろで纏めた知性的かつクールな印象の長身の女性。

主にカサンドラの身の回りの世話をしながら、シズに知識面や格闘の技術を教えている。

冒険者の両親を亡くしスラムで生活していたところをカサンドラに拾われ、恩に報いる為に猛勉強をした過去を持つ。

2等級冒険者として登録もしている。


・ブルーノ

屋敷の門番。

傷のあるスキンヘッドに身長2mを超える男性。

必要以上に喋らず、寡黙な印象を受ける。が、趣味は甘味処巡りであり、内面は意外とお茶目である。


・バーノン

屋敷の門番。主に夜の番を任されている。

金髪を短い角刈りにした身長2mを超える男性。

非常に大きな声をしていて、声を発する度に空気がビリビリと震えるほどである。



・ジェフ

屋敷の料理長にしてカサンドラの夫。

少し立てた白髪に豊かな眉、口髭がある。

屋敷の料理を一手に担う。

料理長シェフのジェフだよ」が口癖。

料理人コック”と呼んでしまうと人が変わったように激怒する。

カサンドラとは冒険者時代に知り合い、自身も1等級冒険者である。



〖冒険者ギルドの人々〗


・ジョシュア

領都エルドスート支部のギルドマスター。

ボリュームのあるアッシュグレーの髪に揉み上げと繋がる立派な顎ひげがある。

威厳があり、職員にも慕われている。

カサンドラとは古くからの知り合いで、昔の印象からか頭が上がらない。


・アイザック

ギルド職員。試験官。

濃いグリーンの髪に優しげな笑顔をしている男性。

一見知性的だが、極度の“知りたがり”であり、時折知識欲が暴走する。

また実技試験の際は容赦がなく、若手の心を折るクソ野郎としてギルド内で有名。

クレアの元カレ。


・イスマ

ギルド職員。研究職。

気だるげな印象の研究職の男性。

アイザックの我儘に振り回されるも、自身もまた知りたがりであり、責任はアイザックに押し付けて楽しんでいる節がある。


〖広場で出会った人々〗


・ジョゼ

広場で迷子になっているところをシズに保護された男の子。

年齢の割には小柄であり、虐待を受けていた形跡がある。

切羽詰まったような暗い表情をしていたが、シズ達の優しさに触れ、少しずつ心を開いていき明るい様子を見せる。

ある事件に巻き込まれ現在は行方不明になっている。


・ペニー・クラウン

広場にある隔週の安息日だけに開く“奇妙な道化師ストレンジ・クラウン”という異邦人文化専門店の店主。

店内では七三分けにした髪に赤い付け鼻をしている。

実は冒険者向けの店を幾つも経営している敏腕商人であり、奇妙な道化師は完全な趣味の店で閑古鳥が鳴いている。

異邦人文化を調べる過程で様々な知識を蓄えており、その知識を披露する相手に飢えていたところ、店に迷いこんできたシズと出会った。

挨拶だけはきっちりするのが信条。


〖神々達〗


・最後の願いの女神 = ウルスラ

人の死を看とり続け、その最後の願いを叶えていた女神。

ある重大な“やらかし”により邪神として“神々の封牢”に封印されたが、突如封牢が崩壊し、異なる世界に転移、シズと邂逅しその魂と融合する。

永く名無しの神であったが、シズに“ウルスラ”という名を貰う。


・テラフィナ

ウルスラの起こした“やらかし”により、ウルスラの裏の顔として生まれた神。

邪神として恐れられテラフィナと名付けられた。

恐怖を司り、恐怖により権能を際限無く増やす。

ウルスラと共にシズと魂が融合した後に初めて明確に目覚めた為かその言動は幼い。


・タナト

死神。最古の神の一柱。

特徴の無い様にみえる黒スーツの男性の姿をしている。

大量の配下の下位神がいる為、本人は暇をもて余している。


・ソラル

太陽神。最古の神の一柱。

輝く神衣の好好爺の姿をしている。

信徒の最も多い神。


・ピオラ

水神、雨神。最古の神の一柱。

水のように波打つ透き通った神衣の青い肌の幼い少女の姿をしている。

過去に神罰により地上のすべてを押し流したことがある。


・主神 リダーン

神々を纏める役を担っている。

が、神話から生まれた神であり最古の神と若い神の間で板挟みである。

中間管理職。


〖亡き人達〗


・ロクサーヌ

シズの祖母にあたる人物。カサンドラの妹。

娼婦として公爵家前当主の相手をした際に一目惚れ、息子クラウスを儲ける。

刹那的な思考の持ち主であり、今が良ければ良いという生き方をしていた。


・クラウス

シズの父親にあたる人物。ロクサーヌの息子。

カサンドラと公爵の確執に巻き込まれた不幸な生い立ちを持つが、その不満をぶちまけるような愚かな生き方をした結果、処刑された。

処刑の際、その執念によりシズに魂が継承されることとなる。


・シイラ

シズの産みの親。

クラウスに強姦され自殺を試みる。

しかし妊娠がわかったことにより子に罪は無いと産むことを決意した。

元々、あまり体が丈夫では無かった為、友人であり姉貴分のアマンダにもしもの時はと名前と共に産まれてくる子のことを託す。



用語捕捉


・魔素

世界のあらゆるモノの中、場所に存在する意思持つエネルギー。

意思自体は薄弱で自ら何かすることは無いとされている。


・魔法

体内の魔素にイメージを伝えることで、そのイメージを具象化、具現化させること。

正確なイメージと魔素とのイメージのやり取りが必要である為、使用には才能と訓練が必要になる。


・詠唱

魔法を使う際にイメージを補完する目的で唱える言葉。

あくまでイメージを補完しスムーズな魔法発動を補助する目的で使用する為、必ず唱える必要は無い。


〖ちょっとした裏設定〗

・異邦人

異世界転生者のこと。

作中世界は異世界転生者が色々活躍した後の世界を描いています。

誰かがチョコレートや化粧品で荒稼ぎしていたり、通信機器やカメラが普通にあったり、魔王はとっくに倒されていたり…まぁ、そんな感じ。

よくある中世な異世界に奇妙に現代文化が混ざり込んだ世界といいますか。

文化的な説明とかを色々省いて、登場人物の行動や心情の方をしっかり書きたかったのでこういう形になりました。



・冒険者ギルド

世界を股にかける巨大な組織。

かつては魔物狩人の互助組織だったが、ある狩人の存在により変貌する…が…。

簡単にいうとブラック職場改革系異世界転生者が暴れた結果の産物。

貴族や国により、魔獣狩を半ば強制されていた狩人の中に異世界転生者が登場。

「俺たちがストライキしたら国とか終わりだよね」と実行。一時的に狩人達が一斉に国から離れて大集団を形成した。

実際に魔物への対処が狩人頼りであった幾つもの国にて資源不足や氾濫が発生し多くの国が疲弊。

さらにそれを大集団となった狩人達で解決するという見事なマッチポンプを決め、今の立場を得る基礎を作った。…みたいな…。


・スズナシ機関

ちょいちょい名前だけ出てくる謎の組織。

まぁ、名前からわかる通り異世界転生者の関わっている組織になります。

主に作中世界の技術発展に寄与しています。

よくある、転生者がその知識を用いて色々発明するやつですね。

ただ冒険者ギルドの介入によりその技術普及はそこまで進んでいません()

普及させる技術を冒険者ギルドが選定してる…みたいな…。

スズナシ機関自体は発明大好き集団で一応、冒険者ギルドと協力関係といった感じ…。


・魔道具

魔素に何かさせるにはイメージが必要とか言ったのになぜかあるコイツ達。

魔文字という魔素が読める文字で、『こういう風によろしくね』と書いてある…みたいな。

よくあるルーン文字みたいなのをイメージしていただければ良いと思います。文字自体が力を持っている感じ。

そこまで深い設定は考えていない!


・魔法発動のイメージ

これを考えるにあたり参考にしたのがAI画像生成だったりします。

プロンプトをAIに伝えて、画像出力。

というのを

イメージを魔素に伝えて、魔法発動。

としてみました。

シズちゃんは超高性能なCPUとかグラボを積んでいるのです()


・ウルスラ達のいた世界

なんちゃって地球です。

まんま現代地球ではありません。

神々の存在をわりと人々が知っていたりします。

ただ相互の認識にかなり解離はあるようですが…。

また作中世界への転生者たちはこの世界ではない世界から来ています。



とりあえずこんなところでしょうか?

意図的に隠している設定もありますのでまだ分かりにくいかもしれないです…。

何かご質問があればコメントをくださいませ。

追記したり、次回の設定みたいなので反映いたします、、、

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