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教室へ到着した後、始業式があるということで、僕らは体育館へと移動した。

新しい一年生、見たことのない先生、先月とは違うクラスメイト。

その何もかもが新鮮に思えて、馴染みのある体育館が、初めて来たような気持ちになった。

「えー、それでは新しい先生方の紹介です。」

ざわざわとしていた体育館に、一瞬で沈黙が生まれた。

きっとみんな興味津々なのだろうと、背筋を伸ばしながら僕も前に目を向けた。

「まずは、一年生の先生方から。」


「えー、続きまして、2年生の先生方です。」

2年生の生徒の姿勢が更に良くなると、一人の先生が微笑んで話し出した。

「初めまして、浅田あさだ 透真とうまです。2年生の国語を担当させていただきます。よろしくお願いします!」

気色悪い程に良く出来た笑顔に、寒気がした。

だけど周りの生徒達は何も思ってないようで、嬉しそうな顔で拍手をしている。

気の所為だよねと自分に言い聞かせると、浅田先生と目があった。

先生がまた微笑んだので、僕も微笑み返した。

まぁ、その後すぐ目を反らしたのだけれど。

言い聞かせるたび、なんだか嫌な予感がするのもきっと僕の思い込み。

無理に笑顔を貼ると、僕は明るい気持ちを無理やり作って前を向いた。

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