掌編小説・『コスプレ』
夢美瑠瑠
☆
(これは、今日のアメブロに投稿されたものです)
ボクは、夢を見ていた。
文字通りに、就寝中に見るほうの「夢」である。
こんな夢だった。
”あの”ちゃんが、アマガエルのような緑色の衣装を着て、「アマガエルのコスプレをしてみましたー」と言う。
あの、”あの"ちゃんである。タワラマチに似ている?気もするタレントの人である。
「なんで?」と訊くと、「そのうち分かるから」と、答えた。
なぜにカエル?それもアマガエル?と、訊いたつもりである。
つまりしかし、合理的な理由があるらしい。
会話とかしているうちにわかるといって、焦らしているのだろうか?
ボクと会話をしてくれるのか?したいのだろうか?
ひょっとすると、僕が好きなのだろうか?
あのちゃんはひひひっつと笑って、急に下を向いてもじもじし出した。
「?」
「実はねえ…ずっと前から、私は貴方が…」
「えっつ?えっつ?」と、ボクは焦って、生唾を飲み込んだ。
「あの…好きだったの💓」と、あのチャンは告白して、顔を赤らめた。
ボクは、動転したが、あのちゃんのことを好意を抱いてはいたので、非常にうれしくなって、
「えーと、ボクも…ボクも…ぜんぜん好きですけどね?」と、答えた。
が、 次の瞬間に、可愛かったカエルの緑色が、真っ黒に変わって、あのちゃんだったカエルは醜い老婆になってしまった。
「?」
「わからないの?これがホントの”カエル化現象”…」
「なんだそれが言いたかったのか!姿をカエルってか?かんガエルだにばからしい!」
腹を立てたところで夢が覚めたのだった…
<了>
掌編小説・『コスプレ』 夢美瑠瑠 @joeyasushi
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