妖怪ババン婆~ハロウィンの悪夢~

夢月みつき

本文「妖怪ババン婆」

今日は、十月三十一日のハロウィンの日。

東京、渋谷に仮装をした若者達が、続々と集まっていた。


俺、松中真吾まつなかしんごも友達とドラキュラや狼男のコスプレをして、祭りに参加しようとその場にいた。

セクシーな、サキュバスの格好をした、女の子に目を奪われていると、その中に一人、魔女の格好をした、お婆さんがいた。

お婆さんもハロウィンに参加するんだなーと、思っていると。

ハッピー・ハロウィンの掛け声で、ハロウィンイベントが始まった。


俺と友達も他の人達と一緒に話しをしたりして楽しんでいた。

しかし、それは、前触れもなく起こったんだ。


一人の悲鳴と共にあってはならない、その悪夢の宴は始まってしまった!

「ギャアー!」

その悲痛な悲鳴に驚いて、俺と友達が振り返ると、男の上には老婆がおおいかぶさっていた。



その老婆は、さっきの魔女のお婆さんだった。

「ババッチャ!」

お婆さんは奇声を発すると、アリクイのような長い舌を伸ばして男にいきなり、ディープキスをした。


すると、男はみるみる年を取って行き、お爺さんになってしまったんだ。

「ジジン!」

男は、見るもおぞましい姿の妖怪と化してしまった。

「きゃああ!」

「わーっっ!」

渋谷の街は、阿鼻叫喚あびきょうかんに包まれて、その婆妖怪に支配されて行った。

俺の友達は、俺を置き去りにして一目散に逃げだしたが、そのお婆さん、もとい妖怪ババンに飛びつかれて、若さを吸い取られ、あっという間にジジン爺に変えられた。



「オバババ…あんたの若さ、吸い取ってやるぞえ~♡」

「チッ…ふざけんな、妖怪ババア!」

独り残った俺と、妖怪ババン婆の戦いが始まろうとしていた。



<終わり>


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

最後までお読み頂いてありがとうございます。

ハロウィンの日に間に合った…カワイイ童話じゃなくてゴメンなさい(>_<)

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