マァーヤ

ちょっと長い通学路の 朝の光りが好きだった

もう切られてしまったけれど

ほんの一瞬感じた あの桜並木が好きだった

風に想いはのると信じていたし

自転車で通り過ぎてゆく きみの背中も好きだった

雨が降れば落ち込んで 雑な歩きで足元よごして

雨上がりの土の匂いが 今頃懐かしく思うとか

時の流れのはやさは人それぞれと

いった先生の言葉が いまさら胸の中痛くして

あとどれくらいだろうと 終わりを考えている

めんどくさいから戻りたいわけじゃないけれど

なにかを成したいと日々ため息ついている自分

こたつに入って 扇風機かけて

半額のパン、かじっている

誰よりも制服が嫌いで 誰よりも制服に憧れた

あの頃の理不尽な矛盾に反抗できた素直さは

社会がしみついて

そっけない帰り道を歩くだけの、ひとになりました


ちょっと長い通学路の 朝の光りが好きだった


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マァーヤ @maxarya

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